プロキオンSは夏の中京開催で行われるダート1400メートルのGⅢで、GⅠウイナーの出走は少なく混戦模様になりやすい。2020年は阪神ダート1400メートル、2021年と2022年は小倉ダート1700メートルで行われたが、今回は過去10年の結果を中心に傾向を調べていく。
過去10年の3着以内馬30頭中20頭は、前走で3着以内に入っていた。特に前走3着以内、かつ当レースで5番人気以内に支持されていた馬は【9・6・4・22】の好成績。また、前走で10着以下に大敗していた馬が巻き返して、穴をあけることが少なくないのも特徴。前走10着以下から3着以内に入った6頭中5頭は、重賞で複数回掲示板に載った経験のある馬だった。〔表1〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1~3着 | 9-6-5-54 | 12.2% | 20.3% | 27.0% |
4~6着 | 0-1-2-29 | 0% | 3.1% | 9.4% |
7~9着 | 0-0-1-17 | 0% | 0% | 5.6% |
10着以下 | 1-3-2-25 | 3.2% | 12.9% | 19.4% |
出走馬の臨戦過程は様々だが、前走で地方交流重賞を使われていた馬が好相性。特に、かしわ記念だった馬が【2・1・0・1】で、他にも北海道スプリントC、さきたま杯、かきつばた記念だった馬から連対馬が出ている。また、頭数は少ないが海外遠征からの帰国初戦となった馬や、前走がJRAの芝重賞だった馬からも2着馬が出ており侮れない。〔表2〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
JRA重賞 | 1-3-0-22 | 3.8% | 15.4% | 15.4% |
オープン特別 | 5-2-9-65 | 6.2% | 8.6% | 19.8% |
3勝クラス | 1-1-0-10 | 8.3% | 16.7% | 16.7% |
地方 | 3-3-1-27 | 8.8% | 17.6% | 20.6% |
海外 | 0-1-0-1 | 0% | 50.0% | 50.0% |
中京で行われた過去7回で連対馬を出した種牡馬は全10頭。その中でも2014年と2015年を連覇したベストウォーリア(父Majestic Warrior)、2017年優勝のキングズガード(父シニスターミニスター)など、エーピーインディ系種牡馬の産駒が【3・1・2・6】(3着内率50.0%)と好成績。キングカメハメハなどのミスタープロスペクター系は【2・4・1・24】(3着内率22.6%)。サンデーサイレンス系はアルクトスとノボバカラ(ともに父アドマイヤオーラ)が2勝しているが、全体で見ると【2・1・2・24】(3着内率17.2%)と好走率はそこまで高くない。〔表3〕
注記:表は横にスクロールすることができます。
中京で行われた過去7回中2回はレコードタイム決着だった。レースの特徴として前半3ハロンのタイムが速くなることが多く、持ち時計の速い5番人気以内の馬が勝つことが多いようだ。持ち時計の目安になるのは、1200メートル1分10秒台、1400メートル1分21秒台、1600メートル1分34秒台。2019年のアルクトス以外の優勝馬は、みなこの持ち時計をクリアしていた。〔表4〕
(姫園 淀仁)
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