“神君家康”のシナリオを描いたフィクサー
天台宗の高僧。卓越した知識と教養を持ち、家康に取り立てられ暗躍、遺言を託された一人。家康の死後、「東照大権現」として神格化をはかり、久能山東照宮から日光東照宮に改葬したと言われる。
南光坊天海役・小栗 旬さんメッセージ
僕が主演を務めた「鎌倉殿の13人」の最終回、松本潤くんに出てもらったので、以前から制作陣に、何かしらの形で出てくれたらうれしいとは言われていたんです。ですから、最後の最後でオファーをいただいて出演できるのはうれしいなと思ってお受けしました。
ただ実を言うと、天海がこの時代にはかなりの高齢だということを、僕がいまいちわかっていなくて。かつらやメークを合わせていくうちに「果たしてこれは、私であるべき役なんだろうか?」っていうクエスチョンが浮かんだまま、撮影当日にたどり着きました(笑)。でも、お気づきになった方もいらっしゃると思いますが、劇中で「源氏物語」と「吾妻鏡」を持たせていただけたので、大河と大河の橋渡しと言いますか、何かしらつなげる役割も果たせたのかなと思っています。
脈々と受け継がれてきた時代の中で、鎌倉時代に生きる人間を演じた僕が、今度は戦国時代に、また全然違うキャラクターで出させてもらったことは、感慨深かったです。1シーンでどんなことができるかわかりませんでしたが、連綿と続いてきた時代や人のつながりを感じさせる役を演じて、いい経験をさせてもらいました。
それに、最終回に向けて重い展開が続いてきた中で、ああいうシーンがあるのもよかったんじゃないかと思っていて。きっと、天海に対して深い思いを持つ視聴者の人たちもいらっしゃるとは思うのですが、それは一度忘れていただいて(笑)、今回、天海は箸休めとして出てきたんだなと思って楽しんでもらえていたらいいですね。