悪臭と香りの相互作用メカニズムを解明 消臭効果が高い香料開発へ エステー

エステーは5月29日、東京農工大学との共同研究で、悪臭と香りの相互作用を解明したと発表した。複数のにおいが混ざる複合臭の理解につながる。においを感じる嗅覚受容体の応答を効率的に抑制することで、弱い香りでも高い消臭効果をもつ香料開発が期待できる。

腐った玉ねぎの臭いであるメチルメルカプタンなどの揮発性硫黄化合物に応答する嗅覚受容体を探索した。その応答を抑える香料「ベータイオノン」などを嗅ぐことにより感じ方が抑制されることを確認した。専用の器具を使って左右の鼻から異なる気体を吸引した場合には悪臭を感じたものの、応答抑制香料と混合してから吸引した場合には不快感が緩和された。

エステー_複合臭