千葉県教委は20日、未成年の男子高校生にわいせつな行為をしたとして、県立野田特別支援学校の阿部桃加教諭(23)を懲戒免職処分にした。「公務員の自覚に欠けていた」と反省しているという。県教委は飲酒運転をした県立大原高校の三上良一教諭(63)も免職処分にし、セクハラ行為を行った公立小学校の男性教諭(30)は停職6カ月とした。本年度の県教委の懲戒処分件数は、監督責任を除き計26件となり、年度途中で過去最多の計27件(2015年度)に次ぐ数字となった。
県教委教職員課によると、阿部教諭はSNSで知り合った当時17歳の男子高校生=県外=と9月24日~10月10日、県内の教諭の自宅で複数回キスなどのわいせつな行為を行った。
同月28日に柏市内の飲食店で2人で飲酒していた際、高校生が体調不良となり、救急隊や警察が駆けつける騒ぎに。同事案を翌日に管理職に報告し、わいせつな行為をしていたことも認めた。阿部教諭は高校生が未成年ということを認識しており、「お互いに好意を持っていた」と話しているという。
県教委はわいせつ事案について、被害者のプライバシー保護のため被処分者の氏名や学校名を非公表とすることがあるが、今回は「被害者が特定されるリスクが少ない」として公表した。
三上教諭は9月28日、管理職の許可を得ずに勤務時間中に退勤。帰宅途中にコンビニに寄り、缶酎ハイ2本を買って飲酒した。御宿町の国道128号で検問していたいすみ署が道交法違反(酒気帯び運転)容疑で摘発した。逮捕はされず、11月21日に不起訴処分となっている。
男性教諭は昨年5月、県内のカラオケ店で同僚と飲酒を伴う懇親会をした際、同じ学校の女性教諭の臀部(でんぶ)を複数回触るセクハラ行為を行った。止めようとした同僚もいたが、行為を続けたという。今年8月に女性教諭が校長に相談し、発覚した。
懲戒処分が続く現状を受け、県教委の井田忠裕教育次長は「不祥事根絶に至っていないことは重く受け止めている。服務規律の保持について改めて指導徹底していく」と話した。