エプスティーン元被告の仲間170人以上の名前、米NY連邦地裁が公表を命令

ジェフリー・エプスティーン元被告は性的人身売買罪での裁判を前に2019年、拘置施設で死んでいるのが発見された

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ジェフリー・エプスティーン元被告は性的人身売買罪での裁判を前に2019年、拘置施設で死んでいるのが発見された

米ニューヨーク州の裁判所は18日、米富豪ジェフリー・エプスティーン元被告(故人)をめぐる性的人身売買疑惑で、元被告側を手助けした仲間170人以上の名前を公表するよう求める命令を出した。

これらの人物の身元は、被害者の一人であるヴァージニア・ジュフリー氏がエプスティーン元被告と恋人のギレイン・マックスウェル被告に対して起こした訴訟の和解に基づいて公表される。

名簿に名前のある人物は、1月1日までに名前の削除を請求することができるという。

未成年に売春を勧誘したとして2008年に有罪判決を受けたエプスティーン元被告は、財界や政界の要人を含む社交界を渡り歩いていた。

エプスティーン元被告は2019年8月10日、ニューヨークの拘置施設で、性的人身売買罪での裁判を前に死亡した。保釈は認められていなかった。死因は自殺と断定された。

一方のマックスウェル被告は、エプスティーン元被告と共に犯した罪で20年の実刑判決を受けて服役している。

ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所のロレッタ・プレスカ判事は18日、51ページにわたる命令の中で、エプスティーン元被告の交友関係は「全てが明らかになる」べきだと述べた。

また、訴訟で名指しされた人物の多くは、すでにメディアやマックスウェル被告の刑事裁判で公にされていると付け加えたほか、他の多くの人物は文書の公開に「異議を唱えなかった」と述べた。

一方、被害児童の名前など、今後も公表されないものもあるとした。

ジュフリー氏は2015年にエプスティーン元被告とマックスウェル被告を名誉棄損で提訴し、2017年に和解した。しかし、エプスティーン元被告を手助けした多くの人々の名前が、裁判所の命令によって非公開となった。

ジュフリー氏はまた、17歳だった2001年に性的暴行を受けたとして、エプスティーン元被告と友人関係にあった英王室のヨーク公アンドリュー王子(61)を提訴。昨年、和解している

アンドリュー王子はジュフリー氏に会ったことはないとして、一貫して疑惑を否定している。