注目ポイント
さまざまな論争を引き起こしてきた16世紀の予言者ノストラダムスが記した2024年に世界で起きるとされる出来事を、欧州のニュース専門局ユーロニュースがひも解き特集した。来年の中国については、「戦闘と海戦」が勃発すると予言していた。
ノストラダムスによる1555年の詩集「ミシェル・ノストラダムス師の予言集」といえば、「1999年の7月、空から恐怖の大王が降りてくる」と書かれた詩が、終末を予言したものとして広く受けとめられていた。特に日本では大ベストセラーになった五島勉の著書「ノストラダムスの大予言」(1973年)が、「1999年7の月に人類が滅亡する」と解釈したことでオカルトブームにもなった。
ノストラダムスはまた、2023年には反キリストが現れると予言していたが…。
「ミシェル・ノストラダムス師の予言集」は「百詩篇集」と名付けられた四行詩や、六行詩、散文を集めたもので、ノストラダムスがつづった約1000篇の中には、「的中した」とされるものも多くある。いくつかの例を挙げると、ヒトラーの台頭、9・11同時多発テロ、新型コロナウイルスによるパンデミックなどを予見したと解釈されている。
ユーロニュースによると、ノストラダムスが予言した2024年は、「国際的な紛争」、「王室の混乱」や「さらなる人道的災害」などが起きることを示唆しているという。ただ、ノストラダムスの記述は詩であり、あいまいな表現のため、解釈次第でさまざまな事象に当てはまるという見方もある。そんな事情も踏まえ、ノストラダムスが予言した来年起きるという4つの主な予言を見てみると―。
中国が軍事行動
ノストラダムスは2024年に「戦闘と海戦」が勃発すると予言。「赤い敵は恐怖で青ざめるだろう/大海原を恐怖に陥れるだろう」とつづった。「赤い敵」とは中国を指しているのではないかとの解釈だ。
ヘンリー王子が将来の王
同予言の一節には、「King of the Isles(英最西部にある諸島の王)」が「力ずくで追い出される」と書かれている。これは、予言が英国のチャールズ国王を示したものと解釈することができる。さらに、「この治政者は王の印を持たない者」によって君主の地位をはく奪されるとしている。
ユーロニュースは、ウィリアム皇太子が現在、王位継承1位であることを考えると、皇太子ではなく弟ヘンリー王子が英国王となることを意味すると推測した。
気候変動によるさらなる災害
ノストラダムスは「乾いた大地はさらに乾燥する/そして、それが見られると大洪水が起きる」と記した。また、異常気象と世界の飢餓について、正確に言えば「疫病の波による非常に大きな飢餓」を予言している。
新しい教皇の誕生
2024年にはローマ教皇フランシスコに代わる新たな教皇が誕生するとノストラダムスは予言。「非常に高齢の教皇の死により/程よい年齢のローマ人が選出される/彼は権威を弱めると批判される/だが長く居座り、痛烈な行動を続ける」とした。