なおハンバーガーは85年に210円と最高額を記録しており、ビッグマックも90年に380円と現在ほどではないにせよ高値となっていた。マクドナルドのメニューは、時期によって価格が変動するため、ネット上ではたびたび「昔のほうが安かった/高かった」という論争が繰り広げられている。だが近年は徐々に値上げの波が来ているため、高く感じるという人のほうが多くなってきたのかもしれない。
クーポンの魅力の低下
重盛氏は2つ目の理由として、クーポンの魅力が下がってきていることを指摘する。
「期間限定メニューはまだしも、恒常メニューのクーポンが減ってきていますね。以前は『プレミアムローストコーヒー』(Sサイズ、120円、Mサイズ180円)が100円になったり、マックフライポテト(Lサイズ、380円)が190円になったりするクーポンがありましたが、近年は減少。消費者の感覚からすればお得度が下がってきている印象は否めません」
高単価路線に……?
3つ目の理由には、セット系メニューの層が薄くなっていることを挙げる。
「バーガーとドリンクのセットであるコンビメニューが少なくなりました。コンビはポテトやナゲットなどのサイドメニューがない分、リーズナブルに頼めるセットとして人気でして、ビッグマックのコンビだと400円ぐらいで頼むことができました。でも今はビッグマックのセットとなると、サイドメニューが付くものしかなく750円もしてしまい、コンビに比べると少々割高感があるのは否めません。おそらくマクドナルドとしては、客単価を上げようとする戦略に舵を切っているので、単価が低いコンビは取りやめているのだと考えられます」
マクドナルドは、客数を減らしてでも一人あたりの単価を伸ばして、業績を伸ばす戦略に向けて動いているのだという。
記事後半は「マクドナルド、業績好調も…『客離れ』で今後心配されること」から。