青葉賞は日本ダービーのトライアルレースで、2着までに与えられる優先出走権をめぐる戦いが、本番と同じ東京・芝2400メートルで繰り広げられる。刻一刻と迫る“競馬の祭典”に向け、見逃せない一戦だ。ここでは過去10年の結果を参考に、レースの傾向を探る。
過去10年の前走別成績を調べると、3着以内馬の頭数は1勝クラス組が21頭と圧倒的に多い。それにJRA重賞からの転戦組が7頭で続き、この2組が3着以内馬の大半を占めている。〔表1〕
| 前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| JRA重賞 | 3-3-1-32 | 7.7% | 15.4% | 17.9% |
| オープン特別 | 0-0-1-13 | 0% | 0% | 7.1% |
| 1勝クラス | 6-7-8-68 | 6.7% | 14.6% | 23.6% |
| 未勝利 | 1-0-0-19 | 5.0% | 5.0% | 5.0% |
そこで、前走が1勝クラスだった馬を詳しく見ていくと、3着以内に入った21頭中19頭は前走が芝2200メートル以上のレースだった。なかでも、そのレースを勝っていた馬の成績が〔5・6・6・17〕で、これに該当する馬だけで3着以内馬全体の半数以上(17頭)を占め、3着内率も50.0%と高い数値になっている。〔表2〕
| 前走の距離 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 芝2000m以下 | 0-0-2-10 | 0% | 0% | 16.7% |
| 芝2200m以上 | 6-7-6-44 | 9.5% | 20.6% | 30.2% |
| ダート戦 | 0-0-0-14 | 0% | 0% | 0% |
また、JRA重賞からの臨戦で3着以内に入った7頭中6頭には、前走5着以内という共通点があった。特に、芝2000メートルの重賞で5着以内だった馬が〔2・2・0・2〕(3着内率66.7%)と好相性を誇っている。該当馬の出走があればマークしておくべきだろう。〔表3〕
| 前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 5着以内 | 2-3-1-13 | 10.5% | 26.3% | 31.6% |
| 6着以下 | 1-0-0-19 | 5.0% | 5.0% | 5.0% |
前走で1勝クラスの芝2200メートル以上のレースを勝っていた馬や、芝2000メートルの重賞に出走していた馬が活躍していることもあり、過去10年の3着以内馬30頭中28頭には芝2000メートル以上のレースでの優勝経験があった。この経験がなかった馬は勝利がなく、3着内率も3.8%にとどまっている。2013年1番人気11着のレッドレイヴン、2019年2番人気12着のウーリリと、上位人気馬が2桁着順に敗れた例もあり、該当馬は過信禁物といえそうだ。〔表4〕
| 経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| あり | 10-9-9-81 | 9.2% | 17.4% | 25.7% |
| なし | 0-1-1-51 | 0% | 1.9% | 3.8% |
過去10年の3着以内馬の血統を調べると、30頭中25頭が日本ダービーで5着以内に入った馬の産駒だった。中でも優勝馬は全10頭がこれに該当している。青葉賞は本番の日本ダービーと同じコースで行われるためか、日本ダービー上位馬の産駒が活躍する傾向にあるようだ。〔表5〕
(高那実 マヤ)
| 着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
|---|---|---|---|---|
| 5着以内 | 10-6-9-82 | 9.3% | 15.0% | 23.4% |
| 6着以下または不出走 | 0-4-1-50 | 0% | 7.3% | 9.1% |
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