2022年のニュージーランドTは単勝オッズ7.0倍(3番人気)のジャングロが1着、同2.3倍(1番人気)のマテンロウオリオンが2着となったこともあって、3連単の配当が1万6090円にとどまった。3連単が発売されるようになった2005年以降の計18回中、その配当が10万円を超えたのは6回だけであり、残る12回のうち11回は4万円を下回った。どちらかと言えば堅く収まりがちなレースだが、1番人気の支持に応えて優勝を果たしたのは2014年のショウナンアチーヴが最後で、2015年以降の1番人気馬は〔0・3・0・5〕(3着内率37.5%)といまひとつ。上位人気馬ほど信頼できるというわけでもない、難解な一戦だ。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみよう。
過去10年の3着以内馬30頭中27頭は、前走の着順が6着以内だった。一方、7着以下だった馬は3着内率6.5%と苦戦している。直近のレースで7着以下に敗れていた馬は、上位に食い込む可能性が低いとみておきたい。〔表1〕
前走の着順 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
6着以内 | 10-8-9-78 | 9.5% | 17.1% | 25.7% |
7着以下 | 0-2-1-43 | 0% | 4.3% | 6.5% |
過去10年の3着以内馬30頭中18頭は、所属が栗東だった。一方、美浦の馬は3着内率12.9%とやや苦戦している。2020年に1着から4着までを占めるなど、美浦所属馬の好走例も少なくないとはいえ、栗東所属馬を重視したいところだ。〔表2〕
所属 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
美浦 | 2-5-5-81 | 2.2% | 7.5% | 12.9% |
栗東 | 8-5-5-40 | 13.8% | 22.4% | 31.0% |
過去7年の3着以内馬21頭中12頭は、枠番が1枠から3枠だった。一方、4枠から8枠の馬は3着内率13.4%とやや苦戦している。2015年以前は4枠から8枠に入った馬の好走も少なくなかったが、近年は内枠が優勢なレースと言えるだろう。〔表3〕
枠番 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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1~3枠 | 5-3-4-25 | 13.5% | 21.6% | 32.4% |
4~8枠 | 2-4-3-58 | 3.0% | 9.0% | 13.4% |
なお、枠番が4枠から8枠だったにもかかわらず3着以内に入った9頭のうち7頭は、“前年11月以降、かつJRAのオープンクラスのレース”において3着以内に入った経験のある馬だった。4枠から8枠の馬同士を比較する際は、ここ半年ほどのオープンクラス実績を素直に評価したい。〔表4〕
経験の有無 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 1-3-3-12 | 5.3% | 21.1% | 36.8% |
なし | 1-1-0-46 | 2.1% | 4.2% | 4.2% |
過去7年の3着以内馬21頭中17頭は、前走の4コーナー通過順が3番手から8番手だった。一方、9番手以下だった馬は3着以内に入った例がなく、2番手以内だった馬も3着内率が15.4%にとどまっている。前走の4コーナーを2番手以内、もしくは9番手以下で通過していた馬は割り引きが必要だ。〔表5〕
(伊吹 雅也)
前走の4コーナー通過順 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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2番手以内 | 2-0-2-22 | 7.7% | 7.7% | 15.4% |
3~8番手 | 5-7-5-38 | 9.1% | 21.8% | 30.9% |
9番手以下 | 0-0-0-23 | 0% | 0% | 0% |
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