2022年のダービー卿チャレンジTは、単勝オッズ27.4倍(11番人気)のタイムトゥヘヴンが1着、単勝オッズ27.5倍(12番人気)のフォルコメンが2着となり、3連単で55万2340円の高額配当が飛び出した。堅く収まった年もそれなりにあるが、3連単が発売されるようになった2005年以降の過去18回中7回は、3連単の配当が30万円を超える決着となった。ハンデキャップ競走らしい波乱含みの一戦と言えるだろう。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。
過去10年の3着以内馬延べ30頭中23頭は、年齢が5歳以下だった。一方、6歳以上の馬は3着内率8.5%と苦戦している。比較的若い馬を重視した方がよさそうだ。〔表1〕
年齢 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
5歳以下 | 9-6-8-54 | 11.7% | 19.5% | 29.9% |
6歳以上 | 1-4-2-75 | 1.2% | 6.1% | 8.5% |
なお、年齢が6歳以上だったにもかかわらず3着以内に入った延べ7頭のうち5頭は、前走の4コーナー通過順が2番手以内だった。前走の4コーナー通過順が3番手以下だった6歳以上の馬は、上位に食い込む可能性が低いとみるべきだろう。〔表2〕
前走の4コーナー通過順 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
2番手以内 | 1-2-2-14 | 5.3% | 15.8% | 26.3% |
3番手以下 | 0-2-0-61 | 0% | 3.2% | 3.2% |
過去10年の3着以内馬延べ30頭中20頭は、前走の着順が5着以内だった。一方、6着以下だった馬は3着内率10.9%と苦戦している。まずは前走で5着以内だった馬を高く評価したい。〔表3〕
前走の着順 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
5着以内 | 8-6-6-46 | 12.1% | 21.2% | 30.3% |
6着以下 | 2-4-4-82 | 2.2% | 6.5% | 10.9% |
競走中止 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
なお、前走の着順が6着以下だったにもかかわらず3着以内に入った10頭のうち6頭は、“中山競馬場のGⅠ・GⅡ”において2着以内に入った経験がある馬だった。当レースと同じ中山競馬場において、今回よりグレードの高いレースを連対したことがある馬でない限り、6着以下に敗れた直後の馬は割り引きが必要だ。〔表4〕
経験の有無 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 2-1-3-14 | 10.0% | 15.0% | 30.0% |
なし | 0-3-1-68 | 0% | 4.2% | 5.6% |
過去3年の3着以内馬延べ9頭は、いずれも馬番が1番から11番だった。2019年以前は12番から16番だった馬もそれなりに好走していたが、近年は外枠が劣勢になりつつあるとみるべきだろう。〔表5〕
馬番 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1~11番 | 3-3-3-24 | 9.1% | 18.2% | 27.3% |
12~16番 | 0-0-0-14 | 0% | 0% | 0% |
過去3年の3着以内馬延べ9頭は、いずれも前走の距離が1600メートルだった。2019年以前は前走がその他の距離だった馬もそれなりに好走していたが、近年の傾向を重くみるならば、前走も1600メートルだった馬が有力とみておきたい。〔表6〕
(伊吹 雅也)
前走の距離 | 着度数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
1600m | 3-3-3-24 | 9.1% | 18.2% | 27.3% |
その他の距離 | 0-0-0-14 | 0% | 0% | 0% |
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