3着までに桜花賞の優先出走権が与えられるトライアルレース。桜花賞と同じ阪神・芝1600メートルで行われるため、オープン特別時代から、有力馬が数多く出走してきた。今回は過去10年の結果から傾向をひもといていく。
過去10年の優勝馬11頭中9頭は前走が阪神JFだった。前走が阪神JFで4着以内だった馬の成績は〔9・1・5・6〕で3着内率は70%オーバー。さらに、阪神JF組のうち当レースで1番人気に支持された馬は〔6・0・1・0〕の好成績を残している。馬券の軸は阪神JF組の中でも4着以内だった馬や、今回1番人気となった馬から選びたい。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
阪神JF | 9-1-6-12 | 32.1% | 35.7% | 57.1% |
それ以外 | 2-8-4-95 | 1.8% | 9.2% | 12.8% |
過去10年で、キャリア5戦以上で3着以内に入った馬は3頭しかいない。しかもこの3頭は、2013年の1、2着馬と、2014年の3着馬。つまり、2015年以降はキャリア5戦以上の馬がまったく馬券に絡んでいないことになる。〔表2〕
通算出走数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
4戦以内 | 10-8-9-75 | 9.8% | 17.6% | 26.5% |
5戦以上 | 1-1-1-32 | 2.9% | 5.7% | 8.6% |
チューリップ賞が行われる阪神・芝1600メートルは直線の長い外回りコース。スローからミドルペースの流れになることが多く、直線での末脚比べになりやすい。それだけに前走での末脚も重要な要素となり、前走がJRAのレースで上がり3ハロンタイム(推定)順位が3位以内だった馬の成績は、4位以下だった馬を大きく上回っている。〔表3〕
順位 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
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3位以内 | 8-6-8-52 | 10.8% | 18.9% | 29.7% |
4位以下 | 3-3-2-53 | 4.9% | 9.8% | 13.1% |
チューリップ賞で好走例が多いのはディープインパクト系の種牡馬を父に持つ馬。近年は、2018年2着のマウレア(父ディープインパクト)、2019年1着のダノンファンタジー(父ディープインパクト)、2020年1着のマルターズディオサ(父キズナ)、2021年1着のメイケイエール(父ミッキーアイル)、2022年2着のピンハイ(父ミッキーアイル)と、5年連続で連対馬を出している。また、ステイゴールド系や、ハーツクライ系の父を持つ馬も好成績。人気の有無にかかわらずこの3系統はチェックしたい。〔表4〕
(姫園 淀仁)
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