2022年の高松宮記念は単勝3番人気以内の馬がそろって4着以下に敗れ、勝利を収めたのは8番人気のナランフレグだった。さらに17番人気のキルロードが3着に入り、3連単278万円超の大波乱となった。この2頭がステップにしていたのがオーシャンSで、今年も本番に向けて見逃せない一戦となりそうだ。今回は過去10年の結果から、好走馬に共通するポイントを探っていく。
過去10年の前走別成績を調べると、海外G1組は2020年優勝のダノンスマッシュをはじめ出走した3頭中2頭が3着以内に入っていた。JRA・GⅠ組は勝ち切れていないものの、スプリンターズSから臨んだ馬は〔0・1・2・3〕と半数が馬券に絡んでいる。3着以内馬の頭数が最も多いのはGⅢ組で、その中でもシルクロードS組が3着以内馬延べ13頭中8頭を占めている。特に、シルクロードSが中京競馬場で行われたここ2年は〔2・1・1・3〕(3着内率57.1%)と半数以上が3着以内に入っている。今年もこれらの臨戦過程の馬には注目しておくべきだろう。〔表1〕
前走 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 0-1-2-5 | 0% | 12.5% | 37.5% |
GⅡ | 0-1-0-10 | 0% | 9.1% | 9.1% |
GⅢ | 3-6-4-48 | 4.9% | 14.8% | 21.3% |
オープン特別 | 5-2-2-47 | 8.9% | 12.5% | 16.1% |
3勝クラス | 1-0-1-13 | 6.7% | 6.7% | 13.3% |
海外G1 | 1-0-1-1 | 33.3% | 33.3% | 66.7% |
その他 | 0-0-0-5 | 0% | 0% | 0% |
なお、前走がオープン特別だった馬は全体の成績こそ目立たないが、そこで連対していた馬に限れば表のとおり3着内率が33.3%にアップする。中でも、前走が中山・芝1200メートルのラピスラズリSもしくはカーバンクルS、かつそこで連対していた馬は〔4・1・0・8〕と勝率(30.8%)が高くなっている。〔表2〕
前走の着順 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
2着以内 | 5-2-0-14 | 23.8% | 33.3% | 33.3% |
3着以下 | 0-0-2-33 | 0% | 0% | 5.7% |
前走が中山・芝1200メートルのオープン特別だった馬が活躍していることを踏まえ、この舞台での実績について調べてみた。すると、過去10年の3着以内馬延べ30頭中19頭には、中山・芝1200メートルで行われたオープンクラスのレースで3着以内に入った経験があった。また、この経験を持っていた馬が単勝2番人気以内に支持された場合、〔5・4・1・2〕(3着内率83.3%)と3着内率が非常に高くなっている。コース実績のある上位人気馬は信頼できるとみてよさそうだ。〔表3〕
経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
あり | 7-7-5-46 | 10.8% | 21.5% | 29.2% |
なし | 3-3-5-83 | 3.2% | 6.4% | 11.7% |
過去10年の馬体重別成績を見ていくと、馬体重が重い馬ほど3着内率が高くなっている。520キログラム以上の馬は優勝こそないものの、延べ12頭中8頭が3着以内に入り、3着内率は66.7%となっている。ちなみに、過去10年の当レースでは単勝6番人気以下の馬が延べ9頭馬券に絡んだが、そのうち7頭は馬体重が500キログラム以上だった。伏兵を狙うのであれば大型馬に注目してみるのも面白そうだ。〔表4〕
(高那実 マヤ)
馬体重 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 |
---|---|---|---|---|
439kg以下 | 0-0-0-9 | 0% | 0% | 0% |
440kg~459kg | 0-1-0-14 | 0% | 6.7% | 6.7% |
460kg~479kg | 2-0-2-35 | 5.1% | 5.1% | 10.3% |
480kg~499kg | 5-3-0-40 | 10.4% | 16.7% | 16.7% |
500kg~519kg | 3-2-4-27 | 8.3% | 13.9% | 25.0% |
520kg以上 | 0-4-4-4 | 0% | 33.3% | 66.7% |
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