ディズニーCEO、近年の作品が“偏り過ぎていた”と認める 「一番は楽しませること」「目的を見失っていた」
直近公開作の成績が振るわず。
米ディズニーのボブ・アイガーCEOが11月29日に米ニューヨークで開催されたイベント「DealBook Summit 2023」に登壇し、近年同社の作品やキャラクターがメッセージ性に偏り過ぎていたと認める発言をしました。このところ同社の作品は、時に“ポリコレ”とやゆされる要素がエンターテインメント性を上回っていることを指摘されており、あらためてエンターテインメントの基本へ戻るようかじ取りをしていると説明しています。
「クリエイターは自分たちの目的を見失っていた」優先順位を再確認
2005年から15年間にわたりディズニーを率いてきたアイガーCEOは、2020年2月からボブ・チェイペックへバトンを渡したものの、2022年11月に電撃復帰。当初契約は2024年まで2年とされていた中、さらに2年延長し2026年までの続投が決定していて、この背景には後継者が育っていないことや、動画配信サービス「ディズニー+」契約者数の減少、またフロリダ州のロン・デサンティス知事との対決というもろもろの複雑な問題が理由とされています。
保守的なことで知られるフロリダ州との対決は、2022年に知事が学校の授業で性的指向や性自認などのテーマを取り上げることを規制する州法を成立させたことが発端。これを強く批判したディズニーとは、訴訟にまで発展する事態となりました。
今回のイベントでは“政治的質問”と前置かれ、アイガーCEOが復帰したタイミングでのディズニーは、知事との対決や性的マイノリティーへの配慮が反映され、作品やキャラクターが非常に“意識高い系”と呼ばれるようなものになっていたことへ言及。社会問題に対する企業としての姿勢を問われたアイガーCEOは、ディズニー作品でもスポーツでもマーベルでも、全てのプラットフォームで配信するいかなるものであれ「最優先されるのは人々を楽しませることだ」ときっぱり。「エンターテインメントを求めるマーケットプレースは常にあり、だからこの仕事はすばらしいものなんだ」と説明しました。
そしてこのディズニーの“ポリコレ”への傾倒は、チェイペック前CEO時代の2022年にひとつのピークを迎えたとのこと。この間「クリエイターは自分たちの目的を見失っていた」と振り返り、エンターテインメントを提供する企業としての優先順位を再確認したとしています。
しかし作品を通じて社会へいい影響を与えることを全面否定はしておらず、「100年以上にわたり、さまざまな方法で価値観やポジティブな影響を世界に与えることを楽しんできた」と強調。その好例としてアフリカとアフリカ系アメリカ人の歴史を描き、マーベル映画として初めてアカデミー作品賞にノミネートされた2018年のMCU映画「ブラックパンサー」を挙げています。
再びCEOに就任したときのことを振り返ったアイガーCEOは「まず根幹に立ち返ろうとした。一番は楽しませることであり、メッセージ性ではない。それが私の目的であることを従業員には伝えているし、その逆を容認したくはない」とディズニーの方向性を明確に示しました。
マイノリティーの起用が話題になってきた近年のディズニー
ディズニーの多様性反映策には一部の国々で強い反発もあり、同性同士のキスシーンがあった2022年の映画「バズ・ライトイヤー」は14カ国で上映禁止に。また「ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界」(2022年)ではオープンリーゲイのキャラクターが、さらに2023年の「マイ・エレメント」ではノンバイナリーのキャラクターが登場とダイバーシティ化が進む一方で、2022年にはピクサーの従業員が親会社であるディズニーから同性愛のシーンへの検閲を内部告発。企業としての方向性には複雑な印象が付きまとっています。
ファンの中にもダイバーシティ化を望む動きはあり、「アナと雪の女王」(2013年)に登場するエルサについて、SNSでは「#GiveElsaAGirlfriend(エルサにガールフレンドを)」運動が盛り上がるとこもたびたび。しかしエルサは作中でセクシュアリティーを明確にしていないため、公式を置き去りにした動きとして否定的な声もあがりしばしば論争になってきました。
さらにアニメでは白い肌に赤毛だった主人公アリエルを黒人俳優/歌手のハリー・ベイリーが演じた実写版「リトル・マーメイド」(2023)では、キャスティングを巡って論争に。ディズニーサイドが一貫してハリーの歌声が際立っていたことが抜てきの理由と主張する一方で、アニメ版を支持する層からは「#NotMyAriel(私のアリエルじゃない)」運動が起こりさまざまな角度から話題になりました。
アイガーCEOはイベント内で、2026年以降はCEOをしりぞく意向を強調。決算報告でも2024年は作品の数を減らし、ストーリーテリングに力を注ぐことでよりエンターテインメント性の高い作品を作り上げていくと話しています。
読まれている記事
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「別人すぎて驚き」「えって声出た!」 兄が妹の結婚式のため大変身…… 美容師によるイメチェンが話題
小池栄子、サプライズ登場の「元夫」と2ショット “4年ぶりの再会”に「すごく嬉しい!」「大好きでした」
テリー伊藤、“街で絶対見ない”80年代激レア日本車に「これをどう乗りこなすか」「問題は車じゃなくて」
“サボさん”佐藤貴史、15歳年下俳優との結婚をいきなり公表 記念日の初2ショットに総ツッコミ「いつの間に」「すごいお似合い」
野良子猫が「お邪魔します~」とやってきて…… 家猫のような寝落ち姿に「こんなに心を許してるなんて!」
ディズニーCEO、近年の作品が“偏り過ぎていた”と認める 「一番は楽しませること」「目的を見失っていた」
花田虎上、“ファザコンの三女”に彼氏発覚で緊張「娘達調子に乗ってるなぁ」「おじさん連れて来たらどうしよう」 可愛らしい子と対面し疲労困憊
粗品、“共演した俳優”から100万円借りるも……返済期限に踏み倒し→ナナメ上な要求へ「もしまだ返してほしいとおっしゃるんでしたら」
アライグマ捕獲には“キャラメルコーン”が効果バツグンと聞いて試したら 驚きの結果に「すごい」「知識が増えた」
カメがまさかの乗り物で、愛する猫を追いかけUターンを決めた! 見たことない驚きの光景に「天才!!!」「超絶テクがすごい」
- DAIGOの姉・影木栄貴、ノーメイク姿の姉弟ショットで美形ファミリーぶり際立つ 「目元瓜二つ」「すっぴんでも綺麗」
- 柴犬が見つけた瀕死の子猫、最後の力で立ち上がり…… 優しさが救った小さな命が600万再生「感動と感謝です」
- ミス東大の水着グラビアデビューに「東大まで行って」と失望の声 本人&現役グラドルも加わるネット論争に
- 中尾明慶、「金八」で“めちゃくちゃケンカした同級生”と因縁の再会 10年前の悪態謝り倒し「芸能界でおかしくなっちゃった」
- 生まれて間もなく捨てられていた保護子猫が“真っ白なエビフライ”に おなかいっぱい食べられるおうちで過ごす姿に心あたたまる
- 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
- 小木博明の妻、52歳のサプライズ誕生日会に「負荷などありましたが嬉しくて」 “母”ら豪華メンバー集結に「みなさんいい笑顔」「ハッピーで最高」
- どこの温泉地に行くか迷ったら…… 「行きたい温泉が見つかるチャート」が参考になると話題に
- 「明らかに写真と違う」 東京クリスマスマーケットのフードメニューが物議…… 購入者は落胆「悲しかった」
- 元・成宮寛貴ら、豪華メンバー飲み会に“元芸能人”が偶然登場 衝撃の身なりに「都内でこの格好ヤバっ」
- 「酷すぎる」「不快」 SMAPを連想させるジャンバリ.TVのCMに賛否両論
- 会話できる子猫に飼い主が「飲み会行っていい?」と聞くと…… まさかの返しに大反響「ぜったい人間語分かってる」
- 実は2台持ち! 伊藤かずえ、シーマじゃない“もう一台の愛車”に驚きの声「知りませんでした」 1年点検時に本人「全然違う光景」
- 大好物のエビを見せたらイカが豹変! 姿を変えて興奮する姿に「怖い」「ポケモンかと思った」
- 渋谷駅「どん兵衛」専門店が閉店 店内で見つかった書き置きに「店側の本音が漏れている」とTwitter民なごむ
- 西城秀樹さんの20歳長男、「デビュー直前」ショットが注目の的 “めちゃくちゃカッコいい”声と姿が「お父さんの若い頃そっくり」「秀樹が喋ってるみたい」
- “危険なもの”が体に巻き付いた野良猫、保護を試みると……? 思わずため息が出る結末に「助けようとしてくれてありがとう」【米】
- 「やばい電車で見てしまった」「おなか痛い、爆笑です」 カメがまさかの乗り物で猫を追いかける姿が予想外の面白さ
- おつまみの貝ひもを食べてたら…… まさかのお宝発見に「良いことありそう」「すごーい!」の声
- 「3カ月で1億円」の加藤紗里、オーナー務める銀座クラブの開店をお祝い “大蛇タトゥー”&金髪での着物姿に「極妻感が否めない」