生存報告、その12
2021年 07月01日 (木) 06:24
おはようございます。ピストンです。

6月は体調の回復に専念しておりました。4月5月が痛みで眠れなかったもので、体内時計が完全に狂っており、今も少し不眠ぎみ。なんとかいい感じのペースを掴みたいものです。
しかし7月ですよ。あら、いやだ。もう今年半分過ぎたんですって。


では、雑談。


この活動報告を見ている皆さんならご存知の通り、私は典型的な「広く浅く」の人間。ただ広くと言っても、一般成人男性には常識レベルであろうファッションや経済、車や酒などに関しては全く無知なダメ人間。
まあ、サブカル方面ならある程度「広く浅く」という感じ。

理想は「広く深く」の博覧強記の人になることでしょうが、私にはそんなの無理。脳ミソのスペックが足りません。
選べるのは「広く浅く」か「狭く深く」か。まあ、私の資質、性格的には「広く浅く」の一択ではありました。

それでも若い頃は「深く」の人に憧れ、「浅い」自分に少しコンプレックスもあったのです。それが吹っ切れたのは30の頃。
当時観ていたテレビ番組で岡田斗司夫さんが、ロックバンドのはっぴいえんどを知らない、という場面を観て。

岡田さんといえば、オタキングの愛称でもお馴染み、アニメ、漫画、SF等に関しての知識が深い博識な人。一方のはっぴいえんどは、大瀧詠一さんや細野晴臣さんが組んでいた日本のロック史における重要バンド。
そして岡田さんがはっぴいえんどを知らない、つまり日本のロックに関しては詳しくない、という場面を観て、なんか安心したんですよね。なんでも知っているように見える人も、「なんでもは知らないわよ、知ってることだけ」
この当たり前のことを実感したといいますか。

浮気性な私の場合、その時に興味あるものを、その時の熱量のぶんだけ。無理しても自分の性分は変わりませんしね。


さて、何故いきなりこんな話をしているかといいますと、「広く浅く」の人間にとって、たいへん便利でありがたいのが、音楽でいえばベスト盤、コンピレーション、オムニバスなんて呼ばれる種類のもの。映像でいえば総集編とか。
そして小説でいえば、アンソロジーや全集。

そう、この春から創元推理文庫で刊行がスタートした『日本ハードボイルド全集』の第一巻、生島治郎さんの巻を火曜日にようやく手にしたのです。やったね。
まあ、すぐに読むわけではないんですけど。というか、しばらくは積まれること確実なんですけど。創元だから文庫でも1500円越えてるんですけど。
でも全集とか並べるの気持ちいいじゃない。

この全集、生島さん以降、大藪春彦さん、河野典生さん、仁木悦子さん、結城昌治さん、都筑道夫さんと続き、最後に傑作集の全7巻。北方謙三さん登場以前の、黎明期の日本ハードボイルドを取り上げた企画ですね。
ざっと収録タイトルを見るとスーパーメジャーな代表作(生島さんでいう『追いつめる』みたいな)は、大藪さんのに『野獣死すべし』が入っているくらいで、「浅く」の私には未読の作品ばかりの便利なシリーズ。7月に二回目配本で都筑さんの巻が出るとのことです。

ところで創元推理文庫では現在、小森収さん編集によるアンソロジー『短編ミステリの二百年』全6巻も刊行中。こちらも力作。チョー便利チョー便利(二回言う)なシリーズ。やっぱり買うと高いので図書館でどうかしら。

創元推理文庫の企画もの、乱歩さん選の『世界短編傑作集』とか、中島河太郎さん監修の『日本探偵小説全集』とか、お世話になったものが多い。『日本探偵小説全集』なんて、あれだけの作品群をあれだけコンパクトに、便利なんてもんじゃなく、金字塔、神です。一家に全12冊です。全12冊はともかく、この全集は乱歩さんの巻には『陰獣』『パノラマ島』、横溝さんだと『本陣』『獄門島』、夢野さん『ドグラ・マグラ』、小栗さん『黒死館』、安吾さん『不連続』と素直にその人の長編代表作に、短編もメジャーどころがバランス良く入っていて、その作家さんを一冊持っておくには最適なものとなっております。


今回の活動報告、これだけだと創元の回し者みたいなので、私の活動報告の初心に帰って、アンソロジーとか編みますか。なろうエッセイからなんていいかしら。
なろうの現状や創作活動に関するもの、サブカル論なんかは省きましょう。社会論も外しますかね。日常系のもので。

日常系でも連載作品は、またいずれ、なろうエッセイ全集とか編みましょう。Kobitoさんのとか、つづれさん、野鶴さんとか。
エラリー・クイーンにならって、なろう短編エッセイから13本、ピストン編『なろう短編エッセイ 黄金の13』で行きましょう。
では、スタート。

まず冒頭には、なろう日常エッセイの顔といえる書き手さんの作品を置きたいですよねえ。
そうなると、やはりこの人。さとうようこさん。
さとうさんは毎日同水準の作品を投稿されてますから、どの作品でもいいんですけと、私の好きなのはこちら。これが一本目。
これも好きなんですけど、よく見ると、その他カテ。いまだにさとうさんのエッセイとその他の分け方基準がわからない私。

2本目も、女性の書き手さんによる愉快な小品を。さくやさんの人気作ニットのワンピース

3本目も同系統から。粗いけど勢いが好きな2012年のエッセイ続くこちらも好き。

4、5本目は、日常エッセイの王道、食べ物エッセイから。男女一つずつ。

仲山さんもまた、なろうエッセイ界を代表する一人。今回はジャムを。

女性代表はかわかみさんのお馴染み焼きそばエッセイ

6、7、8と下ネタから。

ペーニ・スクロール

エロい漢字と、実はエロくない言葉

インド人

なんでしょう、三作共通してのインテリぶりは。
下ネタエッセイを楽しく読ませるには、イノセンスかインテリジェンスが必要ということですか。私にはどちらもないので、手を出せないジャンルです。

9本目は、お仕事もの。
医療ものという、セパさんやよつ葉さんの作品がありますが、連載作品を全集に入れましょう。今回は今年投稿のランキング作品からラブホテル清掃のこちらを。
実は私も若い頃ラブホテルで清掃バイトをしていたので、とても共感できるのです。

10本目は、ホントはヒューマンドラマカテの作品ながら、まあエッセイでも良いだろうと。
なろうには私と同世代、または少し歳上のユーザさんは多いのですが、その上となると数が少なくなってきます。こちらの大谷さんは米寿過ぎてのなろう、カクヨム参加。今年に入って投稿はないですが、ツイッターによると90過ぎて新作執筆中とのことですから、元気でいて欲しいものです。

私がなろうで初めて感想を書いたのが、あっちいけさんのエッセイ。その作品はなろうエッセイだったので、11本目は感傷的なこちらを。

12本目も、心が痛い系から。今はなろうに居ないであろうユーザさんの2013年の作品

さて、いよいよラスト13本目。やはりなろう日常系短編エッセイの絶対王者に締めていただきましょう。

以上13本。
なかなか良い感じではないかしら。
入れ損ねたのは御代出さんの技術系とかね。この並びでは、ちょっと座りが悪かった。
アナログな私の活動報告史上、最大のリンク数!
頑張った、私。多分ミスってるのありそうだから、後で直していく。

長くなったので、今月はここまで。
では、また、来月に。
暑さにはお気をつけて!
コメント全16件
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ピストン
2021年07月12日 07:40
漉緒さん、またまたどうもー。

こっちもですか!

まあ「広く浅く」にしろ「狭く深く」にしろ、ゴールには着けませんて。人類の長い歴史の積み重ね、全部知ろうなんてのは、無理な話っす。
私の場合、手持ちの積んである本、今からそれだけに専念しても死ぬまでに読み終われない、と気づいた時に、なんかあきらめつきました。
逆に言えば、死ぬまで新しい出会いに事欠かない訳ですから、ありがたいことですよ。

アンソロジー、なろう読み専としては大先輩である漉緒さんにも楽しんでもらえたなら、良かった。
今回、アナログ人間な私としては、頑張ってリンク貼ったのです。
色んな人が色んなジャンルでなろうアンソロジー編んだら、けっこう楽しそう。

セパさんとか、よつ葉さんとか、コロナ始まってからは大変そうですよねえ。交流ないんで外から頑張って、と思うしかないんですが。

ではでは、今回はコメントありがとうございました!
漉緒
2021年07月11日 20:54
こちらも読んで色んな思いが湧き上がって来て即座にコメント出来ませなんだ。



私も「広く浅く」を目指して来ましたが、コレが中々(苦笑)。未だ事ある度に己の無知無見識を思い知らされる次第です。「人生は死ぬまで勉強」なんでしょうなぁ。




ピストン編『なろう短編エッセイ 黄金の13』

知ってる作品、懐かしい作品、また知らざる面白い作品があって、ニヤリとしつつ少し切ない気持ちにもなったりました。ありがたく〜♪



 ああ、さくやさん、お達者にしてらっしゃるかしら? 私にとって、読み専の同志であり、またライバルでもある方ですね。

 セパさん、大人になりつつある様で良かったなぁ、と。色々辛い状況が重なっていると思いますが、挫けずに頑張って欲しいものですね。元カノさんの為にも。

 御代手さん、ちょぃと昔のエッセイジャンルの表紙常連さんでしたね。或る意味で、みずさんの師匠筋にあたる方ですね。
ピストン
2021年07月01日 14:52
黒猫虎さん、こんにちは!

またまたー。
なんか私らが頭でこねくりまわして時間かけて届く認識を、一瞬で見抜いちゃいそうなのが、黒猫虎さんみたいな人って気が。
正直、敵う気がしない。

私の場合、サブカル方面広くはカバーしてますから、ある程度カッコつけることは出来るのです。でも深く本質を話すことは出来ないのです。

では、コメントどうもでした!
ピストン
2021年07月01日 14:25
つこさん、こんちはー。

つこさんもなああああああああ!!!!

まあ、人はいつか死ぬからねえ。「明日死ぬつもりで」って境地には達してないけど、多少は残り短いバージョンと長いバージョン、両方を意識しながら生活するようにはなってきたかな。

では、また!
ピストン
2021年07月01日 14:13
神宅さん、こんにちは!

今回は、エッセイの中でも軽めで、すぐ読めるものから選んでみました。
なろうも10年以上の歴史、膨大な作品数ですしねえ。
色んなテーマでアンソロジーとか編めそう。

おお、同じ番組を観たのかも。はっぴいえんどって日本のロック好きには伝説の存在ですものねえ。遠く離れたジャンルでなく、アニメとロック・ポップスの距離でも、知らないものは知らないというのは、当たり前だけど忘れがちなんですよね。

私の方は無理しないモードの生活に入ってますので、ご心配なく。神宅さんもお身体気をつけて。
では、コメントありがとうございました!
ピストン
2021年07月01日 13:56
茂木さん、こんにちは!

ホント今は暑かったり寒かったり、じめじめもするし。気をつけないと。

深い人には敵わないですよね。深いとこでの勝負にならない様にするか、深い人をサポートするような立場につくか、まあ、自分の性分にあったやり方で行かないと長続きもしませんし。

では、お身体気をつけて。コメントありがとうです。
ピストン
2021年07月01日 13:47
砂礫さん、どうもです。

ツバメエッセイにレビューとは! さすが動きが早い!
あの作品はもう、なろう日常系の顔ですからねえ。もっと読まれて欲しいです。

砂礫さんの連載エッセイもエッセイ全集には入ってきますなあ。今の花のか、400字か。

では、砂礫さんもお身体気をつけてー。
ピストン
2021年07月01日 13:34
ぎょーさん、こんにちはー。

新連載開始、お疲れ様です。
タイトルの長さは難しいですねえ。試行錯誤してくだされ。

7はぎょーさんのエッセイで知りましたもの。あの連載も便利だったよねえ。絶対王者もあの連載に入ってましたし。
しかしこの日常系の絶対王者でも、エッセイ短編では累計10本に入らないのが、なろうエッセイカテゴリ。
しょうがないとも思うけれど。

私、朝から昼間冷房の中で寝て、夕方出勤する人なんで熱中症は比較的大丈夫。むしろ夏風邪注意。

では、連載頑張ってー。
ピストン
2021年07月01日 13:11
かわかみさん、こんにちは!

体調はボチボチです。無理せずなんとか。
ホントなんにもしてないのに半分過ぎてしまった。

リンクたどって下さりありがとうございます!
焼きそばは名作ですからねえ。料理レシピものに、絶妙にノスタルジックな感覚もあってバランスの良い、これぞエッセイな作品になっていると思います。

私のもですがエッセイカテってポイントもらいやすいですからねえ、小説で超えるの大変。
でも、かわかみさんなら時間の問題では。

では、コメントありがとうございました!
闇黒猫虎
2021年07月01日 12:30
私にとっては十分深いイイ!
私って薄っぺらい猫にゃーん(´;ω;`)
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