2018年
新出資料初公開のお知らせ 銀印「経文緯武」
銀印「経文緯武」は、平成29年(2017年)に德川宗家の蔵を整理した際、長持の中から発見されました。黒塗葵紋付蒔絵方形箱に入っていた銀印の印面の大きさは縦9.2cm・横9.2cmで、印面から鈕までの高さは7.8cmです。重さは2.7kgあります。
この銀印は、安政4年(1857年)に江戸幕府が篆刻家の益田香遠らに命じて製作されました。14代将軍の徳川家茂と15代将軍の徳川慶喜が使用し、主に外交文書に押印されています。銀印が捺された外交文書には、安政6年の日米修好通商条約批准書(批准書交換は翌年の万延元年)や文久2年(1862年)に文久遣欧使節をヨーロッパへ派遣した際の信任状などがあります。
批准書は条約に対する国家の最終的な確認・同意書で、国家元首によって署名(押印)されます。親書や信任状は国家元首同士でやりとりされるものです。
つまり、この銀印「経文緯武」は、将軍が「国家元首」として作成する外交文書に押印した印章ということになります。
日本外交史上で大変貴重な資料といえる銀印「経文緯武」は、長岡開府400年・NST開局50周年記念の新潟県立歴史博物館平成30年度秋季企画展「徳川の栄華ー徳川家、日光東照宮、牧野家ゆかりの名品ー」(会期:9月15日~11月4日)で初公開されます。
公開期間は9月15日~9月30日の限定です。
詳細は 新潟県立歴史博物館のホームページ よりご確認ください。
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