中学教員接待、3都県90人に 東京の大森学園高
東京都大田区の区立中学の進路指導担当教員が私立高校から図書カードや飲食の提供を受けた問題で、大田区の私立大森学園高校は15日までに、千葉、東京、神奈川の3都県の教員計約90人に提供したと明らかにした。利害関係者からの供応として懲戒処分対象になる可能性があるが、図書カードは全員返還した。
同校と3都県の教育委員会によると、昨年10月5、6日に教員を対象に開いた入試説明会で、配布資料に図書カード2千円分を入れた。約1時間の説明会後、懇親会として弁当や酒も提供した。
同5日に参加したのは神奈川県の横浜、川崎、座間各市立中の教員40人。翌6日は都内の約50人と千葉県市川市立中の1人。大半が進路指導や3年生の担当者だった。
横浜、川崎両市は大森学園に文書や口頭で提供をやめるよう警告した。
畑沢正一校長は取材に「図書カードは交通費のつもりで渡した。飲食に接待の意図はなかったが、不適切だった」と述べた。5~6年前から提供していたといい、今後は説明会の廃止も含めて検討する。〔共同〕