リン・ピクネットとクライブ・プリンスのコンビは、キリスト
教の暗部を暴きだすような書物を世に問うている。
例えば『マグダラのマリアとヨハネのミステリー』。
これは『ダヴィンチコード』の元ネタになったとも騒がれ
た本ですが、かなり面白い。エジプト起源の魔術を用いて
ヨハネの作った教団を奪取するキリスト、そしてそのキリスト
の愛人であるマリアとその子ども、マリアとその子どもの
霊統を追い求める十字軍、目の回りそうな知的興奮に満ちた
書物でしたが、今回の『火星+エジプト文明の建造者9神
との接触』は、林陽さんがつけたタイトルに過ぎず、もとは
Stargate Conspiracy、すなわち、スターゲイトの陰謀、
といったところ。古くは『コスミックトリガー』なんて
陰謀論の傑作がありましたが、あれは著者であるロバート
アントンウィルソンの回顧録風の著作に過ぎず、いわば
内部情報が書いてあるだけですが、本書は、新エジプト学
すなわちグラハム・ハンコックたちの怪しげな理論から
はじまり、アル・ゴアやら『実録アメリカ超能力部隊』でも
取り上げられた超能力戦士やら第一地球大隊マニュアルの
著者やら出るわ出るわ米国社会のエスタブリッシュメント
がいかに超能力だの火星文明だのオカルトだのにどっぷり
漬かっていて、CIAを自分の信奉する宗教のために利用して
いる可能性などもほのめかされます。どうやらアメリカは
火星とエジプトをつなぐ宗教的な観念(それもナチス的な)
を世界中に普及させようとしているか、本当に宇宙人からの
コンタクトを受けているかわからないが学問の世界でも
怪しいことを資金を出して調べさせて操作していると、
明らかになっている。何よりドキッとさせられるのは、
この不気味なニューエイジ運動が目の敵にするのが、イスラム
勢力なんだけど、これと何かひと悶着あるかもよなんて
ことが書かれてあること(1999年の著作)。それも近い
うちにって・・・で起こった911同時多発テロ。
おそろしやオカルト。侮れませんな。
やはりこれは筆者たちの調査能力がすごいのです。
火星+エジプト文明の建造者「9神」との接触―シリウス起源の超知性との聖なる扉「スターゲート」の研究 (超知ライブラリー)
教の暗部を暴きだすような書物を世に問うている。
例えば『マグダラのマリアとヨハネのミステリー』。
これは『ダヴィンチコード』の元ネタになったとも騒がれ
た本ですが、かなり面白い。エジプト起源の魔術を用いて
ヨハネの作った教団を奪取するキリスト、そしてそのキリスト
の愛人であるマリアとその子ども、マリアとその子どもの
霊統を追い求める十字軍、目の回りそうな知的興奮に満ちた
書物でしたが、今回の『火星+エジプト文明の建造者9神
との接触』は、林陽さんがつけたタイトルに過ぎず、もとは
Stargate Conspiracy、すなわち、スターゲイトの陰謀、
といったところ。古くは『コスミックトリガー』なんて
陰謀論の傑作がありましたが、あれは著者であるロバート
アントンウィルソンの回顧録風の著作に過ぎず、いわば
内部情報が書いてあるだけですが、本書は、新エジプト学
すなわちグラハム・ハンコックたちの怪しげな理論から
はじまり、アル・ゴアやら『実録アメリカ超能力部隊』でも
取り上げられた超能力戦士やら第一地球大隊マニュアルの
著者やら出るわ出るわ米国社会のエスタブリッシュメント
がいかに超能力だの火星文明だのオカルトだのにどっぷり
漬かっていて、CIAを自分の信奉する宗教のために利用して
いる可能性などもほのめかされます。どうやらアメリカは
火星とエジプトをつなぐ宗教的な観念(それもナチス的な)
を世界中に普及させようとしているか、本当に宇宙人からの
コンタクトを受けているかわからないが学問の世界でも
怪しいことを資金を出して調べさせて操作していると、
明らかになっている。何よりドキッとさせられるのは、
この不気味なニューエイジ運動が目の敵にするのが、イスラム
勢力なんだけど、これと何かひと悶着あるかもよなんて
ことが書かれてあること(1999年の著作)。それも近い
うちにって・・・で起こった911同時多発テロ。
おそろしやオカルト。侮れませんな。
やはりこれは筆者たちの調査能力がすごいのです。