最後までガザの病院に残った医師が死亡 世界各地から称賛の声「英雄として亡くなった」
戦闘による負傷者らの治療を続け、ガザの病院に最後まで残り、自らも犠牲になった医師に世界から称賛の声が集まっています。
「この病院から電気が遮断されれば、患者たちは必ず死ぬことになります。人工呼吸機を付けている患者は数分で亡くなります」(ハマム・アロー医師)
アメリカの報道番組の電話中継で惨状を訴えていたのは、ガザ地区最大のシファ病院で治療にあたっていたハマム・アロー医師(36)です。ガザ地区で数少ない、腎臓の専門医として空爆を受ける状況のなか、最後まで病院に残ることを決めたといいます。
取材が行われた時、シファ病院はまだ、イスラエル軍によって占領されていなかったものの、周辺への激しい空爆で大勢の負傷者らが運び込まれていました。
しかし、この取材の10日後、アロー医師は自宅で空爆を受け、親族ら3人とともに亡くなったということです。妻と子ども2人の安否はわかっていません。
アロー医師が亡くなったことが伝えられると、世界各地から「医師の鑑のような人だった」「英雄のように生き、英雄として亡くなった」と早すぎるその死を悼む声が届けられています。(ANNニュース)