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「ユナ」と「さくら」と「はんいる」

※この物語はフィクションであり、実在する国、団体、人物等に関するものではありません。
※이 이야기는 픽션으로, 실존하는 국가, 단체, 인물 등을 묘사한 것이 아닙니다.
※This story is a work of fiction and does not depict any actual country, organization, or person.

第一編 ユナとさくら


第一章:ふたりのであい

 朝の涼しい空気を感じながら、高校2年生のさくらはイヤホンから流れるJ-POPに耳を傾け、いつもの道を登校していた。彼女は音楽のリズムに合わせて心躍らせている。

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「さくらおはよーー!!」
「あ、かりんちゃんおはようー!」
学校に近づくにつれ、友達と合流していった。

「さくらはほんとに今日もかわいいなあ、アイドルみたい」
「ほんとだよねえ。スポーツもできて頭も良くて…正直うらやましい…!」
「ねー、ほんとに。ほら、1年生の女の子たち皆見てるよ。憧れなんだよ。」

さくらは、容姿端麗文武両道。男子からの人気はもちろんのこと、女子たちのあこがれの的でもあった。さくらはそのような状況に一定の自尊心を感じ、満足していた。

「そんなことないってー。あかりの背中にゴミでも付いてるんからじゃないー?」
「えー!ってないじゃん!こらー!」
「あははー!」

そんな他愛のない話をしていると話題は今日学校に来る新しい留学生にうつった。
「どんな子が来るんだろうね?韓国の子だって聞いてるけど。」
「K-POPのアイドルとかめっちゃきれいだし、きれいな子かなー、楽しみだね!」一体どんな留学生が来るのか、興味津々の友達に、さくらは期待を込めて「うん、楽しみだね」と答えた。しかし、内心ではあまり興味がなかった。

 教室に着くと、クラスメイトもその話題でざわついていた。
 ホームルームが始まると、先生が留学生を呼び出した。

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 韓国から来た彼女のクールで自信に満ちた態度、そして何よりその美しさからクラスの注目を集めた。

「こんにちは、私はユナです。韓国から来ました。よろしくお願いします。」

流暢な日本語でのユナの自己紹介はクラス全体を驚かせた。

「さくら、聞いた?日本すごくうまかったよね!」
「うん、すごいね。」

 ユナはその魅力と異国から来た新鮮さでクラスを魅了した。堂々とした様子に、一部の生徒は感心し、別の生徒は少し圧倒されていた。さくらもその一人で、ユナの存在に圧倒されつつも、なんとなく消極的な気持ちを抱えていた。

 休み時間になると、ユナの席の周りに人だかりができていた。

「ユナさん日本語なんでじょうずなのー?」
「韓国語もしゃべってー!」
「ホント綺麗だね…!」

ユナは全く嫌味っぽくなく答える。
「ありがとう。日本語は韓国でちょっと勉強してたの。まだ色々日本の文化に慣れてないから失礼なこととかしたらごめんね?ところで…」

ユナはさくらの方を指差す。

「あの子は、なんて子?」
「あの子?ああ、さくらだよ!クラスの学級委員長!」
「さくら…そっか、ありがとう。」

ユナがニコッと微笑むと、周りの生徒たちは身悶えた。

興奮したかりんがさくらに話しかける。
「ユナ、凄いね!ほんときれい〜!」
「ねー!」

 さくらはやんわり返した。さくらはユナが皆の注目を浴びているのが面白くなかった。

「さくらさん?」
「あ、ユナさん。」

ユナが唐突にさくらに話しかけた。

「クラスのリーダーなんだってね。よろしく。」
「あ、うん。よろしく。解んないことあったら聞いてください。」

さくらはユナに対して微笑みながらも極めて事務的に返す。皆に見せる天真爛漫ながら優等生な彼女の姿はユナの前では鳴りを潜める。また、これからの学園生活でさくらは、現状の立場が脅かされるのではないかと不安に感じていた。

第二章:けーぽとじぇーぽ

 数週間が経った今でもさくらは未だにユナに対して少し距離をとっていた。徐々に彼女の存在に慣れ、彼女の行動や話し方に興味を持ち始めていた。

 放課後のある日、教室の隅でさくらはいつものようにイヤホンを耳にしてJ-POPに没頭していた。

リズムに合わせて机を叩く彼女の姿に、ユナが静かに近づいた。

「何聴いてるの?」
とユナに尋ねられたさくらはイヤホンを外し、驚いた様子でユナを見た。心が一瞬で緊張する。

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「これ、私の好きなアーティスト新曲なんだ」とさくらが答えると、ユナは首を傾げ
「J-POP、ちょっと古臭くない?」と言った。この言葉に、さくらは戸惑いを感じた。

 「それはどういう意味?」と不機嫌さを押し殺して尋ねると、ユナは「メロディーや歌詞が似たり寄ったりで新鮮味がない。感情表現も表面的で深みが足りない」と批判的に言った。さくらは反論しようとしたが、言葉が見つからず、代わりに「じゃあ、K-POPはどうなの?」と尋ねた。

 ユナは自信満々に「K-POPは常に革新的で、パフォーマンスも素晴らしい。プロデュースも世界レベルで、曲の多様性も豊かだよ。ね、一緒にみようよ。」自分のスマホでK-POPのMVをさくらに見せた。さくらは「私は好みじゃないかな」とややぶっきらぼうに答えた。
「そっか残念。」
ユナはそういいながらも全く残念そうではなく、口元に笑みを浮かべていた。

 その夜家に帰ったさくらは、自分のスマホでK-POPのMVを検索し始めた。口では否定しつつも、心は新しい響きにドキドキと鼓動を高めていた。気づけば朝までK-POPの世界に没頭していた。
(かっこいいダンス、何よりこの音の密度がすごい。あ、この子ユナに似ててかわい…じゃなくて!)
J-POPが古臭いという批判が、彼女の心に深く残り、疑問と混乱を引き起こしていた。音楽の違いが二人の関係にどのような影響を及ぼすのか、さくらにはまだわからなかった。

第三章:たのしいぶんかさい

 月日が流れ、学校の文化祭が間近に迫っていた。2年生の各クラスから2名ずつ文化祭の実行委員に選ばれる。さくらのクラスでは1名は異文化交流のいい機会だと言うことでユナが選ばれた。もう1名はさくらが皆から推薦され選ばれることになった。
「さくらがいれば間違いないよね。」
「学級委員長と兼務大丈夫?」
「うん、副委員長のみずきも仕事できるしなんとかなると思う!」
「えー、私にさくらの仕事なんてできるかなあ」

皆からの信頼に喜びを感じていたさくらにユナが話しかける。
「よろしくね。さくら。」
「あ、うん、よろしくー。」

 実行委員で集まり、意見交換会が開かれることになった。文化祭の成功に向けて、二人は一緒に計画を練ったが、そこで対立が起こってしまう。

 「私たちの学校の文化祭は、日本の伝統文化を前面に出すべきだと思う。例えば、茶道体験や折り紙ワークショップはどう?」とさくらが提案した。

 それに対し、ユナが反論する。「それもいいけど、もっとグローバルな視点で考えた方がいいよ。各国の文化を紹介するブースや、国際的な音楽やダンスのステージはどうかな?」

 「うん、それも面白いけど、日本の学校の文化祭だから、日本らしさを大切にしたいんだ」

 「でも、新しいものに挑戦することも大事だよ。私たちの学校には留学生もいるし、彼らにも楽しんでもらえるような文化祭にするべき」

 「そうは言っても、準備に時間がかかるし、伝統的な企画の方が無難じゃない?」

 「時間がかかるからこそ、挑戦する価値があるよ。私達が主導して、新しいことを始めようよ」

 「でも、伝統的な企画の方が、みんなが参加しやすいと思うんだけど…」

 「参加しやすいのも大事だけど、インパクトと記憶に残ることがもっと大事。異文化を体験することで、みんなの視野も広がるし」

 さくらは伝統を重んじる視点、ユナは新しさや多様性を求める姿勢を強調する視点であった。結局意見がまとまらず、意見交換会で彼女たちのクラスからは二人の意見がそれぞれ主張されることになった。。
 意見交換会では二人で話し合ったときと同様の議論が展開された。
 結局ユナの提案が大多数の賛同を得て、採用された。

 会議が終わると、ユナはさくらに近づいてきて、耳元でささやいた。

「日本人って議論が弱いね。母国語でも勝てないんだ。」

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「なっ…!」

 ユナの突然の言葉に、さくらは衝撃を受ける。

(え、なに今のどういうこと?…表情も馬鹿にしたような…!え…?)

段々とショックと悔しさを感じるようになった。自尊心に深く刺さるユナの言葉は、彼女を傷つけた。さくらは自分の意見をはっきりと伝えられなかったことに失望し、ユナに対する複雑な感情に苦しんだ。
 文化祭の日が来ると、ユナのアイディアが実現し、国際的な文化のブースやダンス、音楽ステージが設けられた。文化祭は大成功を収め、生徒や来賓から高い評価を受けた。

 その成功の余韻の中、ユナはさくらに近づき、「やっぱり私が正しかったね、さくら。」と得意げに言った。この言葉に、さくらは深い劣等感を感じた。
 屈辱を感じながら気持ちを押しこらえ、ユナに向かって謝罪した。「ごめん、私が間違ってた。ユナの意見が正しかったんだね。」

「いいよ。これからはもっと頭使ってね。」

 さくらはユナとのやり取りに屈辱を覚えながら、彼女の決断力と強さに憧れを感じ始めていた。さくらは苦しいのか心地よいのかわからない新たな感覚で頭がおかしくなりそうだった。
 廊下には期末テストの結果が張り出されていた。1位の欄には、ユナの名前が堂々と載っていた。

第四章:まけられないたいいくさい

 文化祭が終わると、次は体育祭の準備が始まり、学校の雰囲気は一変した。体育祭はさくらも楽しみにしている行事だった。特に注目されたのは100メートル走の競技で、各クラスから選ばれる一人の代表者がクラスの誇りをかけて戦う。この重要な役割を決めるために、体育の授業で選考レースが行われた。生徒たちは一人ひとりがタイムを競い合い、最速の生徒がクラスの代表になるのだ。

「どうせ今年もさくらが一位だよー」
「かりんも速いじゃん、今年は負けちゃうかもなー。」

 昨年、この競技で素晴らしい成績を収めたさくらは、今年も代表になることを目指し、一生懸命練習していた。毎日の練習で汗を流し、タイムを短縮するために努力を重ねた。

 選考レースの日、さくらは自信満々にスタートラインに立った。しかし、隣のレーンには新たな挑戦者、ユナがいた。

(ユナにはもう負けたくない…)

レースがスタートし、さくらは全力で走り出した。しかし、驚くほどの速さでユナが先頭に立ち、その差は次第に広がっていった。後半に差をつけるつもりだったさくらだが、ユナは速さを増していき、さくらは彼女の背中がどんどん小さくなっていくのを感じた。
(まって…行かないで…)
ゴールラインを越えた時、心が絶望で満たされたさくらはその場にへたりこんだ。

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 さくらのクラスではユナが代表に選ばれることになった。
 レース後、さくらはショックを押しこらえてユナに「どうしてそんなに速いの?」と尋ねた。ユナは「特に理由はないよ。特別な練習もしてないし。多分、脚の長さの違いかな。私は韓国人だから」と気軽に答えた。さくらはユナの長い脚を見て、自分の胸の下まであることに気付き、深い敗北感を覚えた。そして無駄になった自分の努力を嘲笑われたようで気分が悪かった。

 体育祭の当日、ユナは予選も決勝も圧倒的な速さで走り、見事優勝した。彼女の大きなストライドは男子をも圧倒した。彼女の圧倒的な勝利に、学校中の生徒が熱狂し、称賛を送った。その場にいた誰もがユナの速さに驚き、彼女の名前を連呼した。ユナは涼しい顔で声援に応え、大衆である日本人達に手を振った。

その光景を目の当たりにしたさくらは、自分の内面で大きな葛藤に直面し、ユナへの羨望と敗北感にさいなまれた。ユナの成功を目の当たりにし、さくらは自分の立ち位置と価値観を見つめ直し、内面の戦いに立ち向かうことになった。

第五章:こいのはじまり

 体育祭の後、さくらの心は敗北感と劣等感で満ち溢れていた。その感情は日増しに強くなり、ついにはユナに対する八つ当たりとして表れた。

 放課後の教室で、さくらはユナに詰め寄った。「なんであなたは何もしなくても、いつも私より優れているの?いつも私は二番手で、それが耐えられない!」とさくらが声を震わせた。

 ユナは落ち着いて応じた。「さくら、あなたの怒りは、自分への不満から来てるんだよ。私はただ、私のペースで物事を進めているだけだから。」

 さくらは悔しさを滲ませながら続けた。「あなたはいつも努力せずとも全てを手に入れる。私はどれだけ頑張っても、いつもあなたの陰に隠れているみたいで...」

 ユナは深く息を吸い、「それは才能だから仕方なくない?」と静かに言った。

 「でも、あなたに勝ちたいの!あなたに認められたいの!」とさくらが涙ながらに叫んだ。

 ユナは優しくさくらの手を取り、「あなたは自分を過小評価しすぎ。私に勝てないだけで日本人の中では悪くないよ。」と励ました。

 さくらはその言葉に心を動かされ、ユナの前で涙を流しながら土下座し、「ユナ、本当にごめんなさい。私、感情をコントロールできなくて...」と謝罪した。

 ユナは優しくさくらを抱きしめ、「さくら、あなたのそんな姿も素敵。何でも私に話してね」と慈悲深く許した。

 その瞬間、さくらの心は完全にユナに堕ち、目はトロンとして彼女の虜になった。ユナはそれを感じ取り、さくらの唇に情熱的にキスした。

(あ、だめ…きもち…いい…!)

 キスは、さくらの心を完全に奪い、彼女はユナへの深い愛情で満たされた。キスを終えてユナはさくらの顔を見てクスクス笑う。

 「へたくそだね。キスの練習が必要だね」とユナが優しく微笑んだ。

 「ユナ、あなたのキスは本当にすごくて...ほんとになにも勝てない…」とさくらが恥じらいながら言った。

 ユナはさらにさくらに体を寄せ、「私に何も勝てなくてボロ負けしちゃう弱いさくらが可愛くて好きなの」とさくらの頬にキスをした。

 さくらは自分が、日本人が劣っている事実を受け入れた。

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 その日から、さくらとユナは周囲から見ても明らかな恋人同士のように常に一緒にいた。ユナがリードする関係の中で、さくらはユナの愛情にどっぷりと浸かり、二人の絆は日に日に強くなっていった。

 二人の関係性は、ユナが主導権を握る中で、さくらは彼女の愛情に満足していた。ユナの優しさと強さに惹かれ、さくらはユナに対する尊敬と愛情を深めていった。

 日々の生活の中で、さくらはユナにより依存するようになり、ユナはその変化を優しく受け入れた。二人はクラスメートや友人たちからも特別な関係として認識されるようになり、彼らからの好奇の目を感じながらも、二人の関係はさらに親密になっていった。

 放課後の教室で、ユナはさくらに向かって優しく言った。「さくら、私たちはお互いをとても大切に思ってる。あなたが私のそばにいてくれるだけで、私は幸せよ。」

 さくらはユナの言葉に心を震わせ、「ユナ、私もあなたと一緒にいる時間が一番幸せ。あなたがいるから、私は強くなれるの」と答えた。

 ユナはさくらの手を握りながら、「私たちは互いに支え合って、これからも一緒に成長していこうね」と微笑んだ。

 ユナはさくらに対して、時に厳しく、時に優しく接し、さくらはユナの指導に従うことで自分自身を見つめ直し、新しい自分を見つけることができた。ユナの愛情と導きの中で、さくらは自分の弱さと向き合い、より強く、自立した人間に成長していった。

 彼女たちの関係は、恋愛以上のものとなり、特にさくらにとってのユナはなくてはならないものとなった。

第六章:さよならとまたあえたね

 2年次の終わりに、ユナは留学期間が終了し、彼女は韓国に帰国する。それまでの期間、さくらはユナの影響を強く受け、徐々に彼女のようになることを望むようになった。ユナのファッションセンス、K-POPへの情熱、韓国コスメを使った化粧技術に影響され、さくらは自分自身も変わり始めた。
 「さくら、このアイシャドウが一番似合うと思うよ」とユナが韓国コスメを勧めると、さくらはユナの言葉に従って韓国のコスメを試した。

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 また、二人は一緒にK-POPを聴きながら、最新のミュージックビデオを観ては、そのファッションやダンスについて話し合った。

 「ユナみたいになりたいな。」とさくらが言うと、ユナは嬉しそうに「もちろん、私が教えてあげる。私に従ってたら私みたいになれるよ。」と答えた。彼女たちの会話はいつも、ファッション、音楽、文化について豊かで、さくらはユナから多くを学んだ。

 ユナの帰国の日、ユナはさくらの頬にキスをして、「また会おうね」と言い残した。
さくらは涙を流しながら彼女を見送った。深く泣き崩れるさくらに、ユナは優しく微笑みながら手を振った。その瞬間、さくらは自分が韓国人になりたいという強い気持ちに気づいた。ユナの影響で、彼女は自分のアイデンティティを見つめ直し、新しい夢を見つけたのだった。

 3年次、ユナの不在はさくらの心に深い寂しさを残したが、その感情を勉強への動機付けに変え、韓国人になることを目標にした。韓国の専門学校への進学を目指し、毎日の勉強に没頭した。韓国の文化や言語、歴史を学びながら、さくらは自分の夢に向かって一歩一歩前進していった。

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 長い努力の末、さくらは韓国の専門学校への合格通知を手に入れた。彼女はユナとの再会と韓国人になるという自分の夢に一歩近づいたことに胸を膨らませた。新しい生活のための準備を整え、韓国への旅立ちの日がやってきた。

 そしてついに、長い待ち時間が終わり、ユナとの再会の日が訪れた。さくらは空港の入場ゲートを通り抜け、待っていたユナの元へ向かった。心が高鳴る中、ユナと再び目が合った時、二人は抱き合い、喜びを分かち合った。

 「さくら、久しぶり!韓国に来てくれてありがとう。本当に会いたかったよ」とユナが言った。

 「ユナ、会えてうれしい。韓国に来るのが夢だったんだ」とさくらが答えた。

 ユナはさくらの頬に優しくキスをし、「私たち、これからもっと一緒に時間を過ごせるね」と言った。

 その瞬間、さくらの身体は火照り、心は高揚感で満たされた。ユナの自信と美しさに改めて圧倒され、彼女の存在が自分の世界を照らしていることを実感した。

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 「さくら、私、ソウルの中心部に素敵なアパートメントに住んでいるの。部屋も広いし、一緒に住まない?」とユナが提案した。

 「本当に?私、ユナと一緒に...」と言いながら、さくらはドキドキしながら想像した。ユナとの同居、一緒に過ごす日々、彼女と共に朝を迎え夜を過ごすことに心が躍った。「うん、喜んで!」とさくらが応じた。

 この再会は、さくらにとって新たな章の始まりであり、ユナとの同居は韓国での生活に新しい意味をもたらした。ユナとの再会を通じて、さくらは自分がどれほどユナを尊敬し、憧れていたかを再認識した。

 ユナはさくらに韓国での生活のアドバイスを与え、彼女が韓国文化にさらに深く溶け込む手助けをした。さくらはユナのそばで学び、成長し続け、韓国人としての自分を築いていく決意を新たにした。

第七章:かわる

 ユナとの共同生活は、さくらにとって新たな章の始まりだった。毎朝、二人はベッドで囁き合いながら優しくキスを交わし、新しい一日を迎えた。

 ユナとの共同生活が始まった当初、さくらはまだ自分の意見を持っていた。ある朝、ユナが「今日の朝ごはんは何がいい?」と日本語で尋ねると、さくらは「お味噌汁とご飯がいいな」と答えた。

 しかし、ユナは首を横に振り、「아니야, 여기는 한국이야. 밥과 김치, 그리고 계란프라이 어때?」(いいえ、ここは韓国だよ。ご飯とキムチ、それに目玉焼きはどう?)と提案した。ユナの決定に対して、さくらはただ頷き、ユナが作る一般的な韓国風の朝ごはんに従うことを学んだ。

 ソウルの街を歩く時も、最初は「このカフェ、かわいいね。行ってみようか?」とさくらが日本語で提案していたが、やがてユナが命令口調で「여기 카페로 가.」(ここへ行くよ、このカフェへ)と指示するようになった。


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 夜、二人がユナの部屋で過ごす時も、初めはさくらが「今日はどんな映画がいいかな?」と日本語で意見を述べていたが、徐々に「네가 보고 싶은 걸로 해」(ユナが見たいもので)とだけ答えるようになった。

 共同生活から半年後、二人の会話は完全に韓国語になっていた。ある日、唐突にユナが日本語で「さくら、今日はどんな映画を見たい?」と話しかけた。しかし、さくらは戸惑いながら「어, 모르겠어...」(えっと、わからない…)と答えるのがやっとだった。ユナが「日本語で答えてみて」と促すと、さくらは試みた。

 「그, (あの…) 어, (えっと…) えいがは… 그, (あの…) '좋아요'가 일본어로 뭐였지? (「いいです」って日本語で何だっけ?) あ、いいです…」とさくらは言葉をつなげるのがやっとだった。彼女の発音は韓国語のアクセントが強く、日本語の発音が不自然でたどたどしかった。

 ユナはそれを見て心底楽しそうに笑い、「너 이제 진짜 한국 사람이 되었어」(あなた、もう本当に韓国人になったね)と言った。さくらはユナに同化していくうちに日本語を忘れてしまっていた。ユナの笑顔を見て、さくらは自分が新しいアイデンティティを手に入れたことを実感した。二人の関係は、さくらが自分の過去を超えて新たな自我を形成する旅路となり、彼女の人生に新たな意味をもたらしたのだった。

第八章:동화 (同化)

 ソウルでの新生活が始まってから数ヶ月が経過し、さくらは自分の顔がユナの顔ではないことに対する深い苛立ちを感じ始めていた。ユナの美しさと魅力に取り憑かれるように、自分も彼女のようになりたいという願望が心を支配していた。

 ある日、ユナはさくらの様子に気づき、彼女に近づいて提案した。「사쿠라, 너도 나처럼 될 수 있어. 우리 함께 아름다워져 보자.」(さくら、あなたも私みたいになれるよ。一緒に美しくなろう。)ユナの声には強い優越感が込められており、彼女はさくらが自分と同化しようとしていることに悦びを感じていた。

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 整形手術を受けたさくらは、ダウンタイムを経て徐々にユナの容姿に近づいていった。手術後、鏡に映る新しい顔を見たさくらは、混乱とともに新たな喜びを感じた。

 ある日、ユナはさくらの新たな姿を見て、ふと思いついた。「사쿠라, 이제 너의 이름을 '체리'로 바꾸는 건 어때? 너에게 완벽한 이름 같아.」(さくら、これからあなたの名前を「チェリ」とするのはどう?あなたにぴったりの名前だと思うわ。)ユナのこの提案に、さくらは心が高鳴り、その場にへたり込んだ。名前の変更という行為が、ユナへの同化へのさらなる一歩となることに、さくらは強い興奮を覚えた。

 新しい名前「チェリ」は、ユナへの尊敬と彼女に近づきたいという願望を強くした。この名前はユナへの完全な同化を目指すさくらの決意を象徴していた。「유나, 나 어때? 이제 나도 너처럼 아름다워졌어.」(ユナ、私どう?今は私もあなたみたいに美しくなったわ。)とさくらが尋ねると、ユナはさくらの変化を見て満足そうに微笑んだ。「네, 체리, 정말 아름다워졌어. 이제 우리 둘 다 빛나고 있어.」(ええ、チェリ、本当に美しくなったわ。今は私たち二人とも輝いているわ。)とユナが答えた。

終章:빛과 그림자 (光と影)

 時間が経ち、チェリ(以前のさくら)はユナへの依存を深めていた。彼女の存在はユナによって完全に定義され、ユナがいなければ自己の価値を見出せない状態に陥っていた。

 「유나 없이는 나는 존재 가치가 없어...」(ユナがいなければ、私には存在する価値がない...)とチェリは静かにつぶやいた。ユナの存在が彼女の全てだった。

 夜、二人がベッドに横たわっているとき、チェリはユナに問いかけた。「유나, 네가 없으면 나는 어떻게 되는 거야?」(ユナ、あなたがいなくなったら、私はどうなるの?)

 ユナはチェリを優しく抱きしめて答えた。「걱정하지 마, 체리. 나는 여기 있을 거야.」(心配しないで、チェリ。私はここにいるから。)

 しかし、ユナの心の中ではチェリは違う意味を持っていた。「체리는 나의 감정을 반영하는 거울 같아. 그녀는 내가 필요할 때만 존재해.」(チェリは私の感情を反映する鏡のようだ。彼女は私が必要なときにだけ存在する。)

 「유나, 너 없이는 나는 아무것도 못해...」(ユナ、あなたがいなければ、私は何もできない...)とチェリはささやいた。

 ユナは微笑みながら、「너는 내가 만든 완벽한 작품이야, 체리.」(あなたは私が作り上げた完璧な作品よ、チェリ。)と答えた。

 「유나, 네가 나를 버리면 나는 어떻게 되는 거야?」(ユナ、あなたが私を捨てたら、私はどうなるの?)とチェリが不安に震えながら尋ねた。

 ユナは静かに「나 없이는 너는 존재할 수 없어. 하지만 걱정하지 마, 나는 여기 있을 거야.」(私なしではあなたは存在できない。でも心配しないで、私はここにいるから。)と言った。

 ユナは彼女を抱きしめながら、ふとした瞬間にチェリの依存を強めるような言葉をささやいた。「너는 나의 그림자야, 체리. 나 없이는 존재할 수 없어.」(君は私の影よ、チェリ。私なしでは存在できないの。)


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 チェリはユナの言葉にさらに心を奪われ、自分のアイデンティティがユナによって完全に形成されていることを受け入れた。彼女はユナの愛と導きに満足し、ユナの傍らで自分の存在を見い出していた。

 しかし、ユナにとってのチェリは、彼女の人生を彩る一つの要素に過ぎず、その感情の深さには限界があった。ユナはチェリを愛していたが、その愛はチェリが感じる依存とは異なる質のものだった。

 チェリはユナなしでは生きる意味を見出せず、ユナにとってのチェリは、自分の感情を投影する存在に過ぎない。二人は言葉で表現するのが難しい歪な関係であった。

中編:유나 언니가 없으면 아무것도 할 수 없어요 (ユナお姉さんがいないと何もできない)

第一章:버려지는 순간 (捨てられる瞬間)

 ある日、ユナは突然、チェリに対して関係の終わりを告げた。彼女の言葉は冷たく、チェリには理解できないほど無情だった。

 「체리, 우리의 시간은 끝났어.」(チェリ、私たちの時間は終わったの。)ユナの声は平静で、感情のかけらもない。

 「왜 그래, 유나?」(どうしてそうなの、ユナ?)チェリの声は震え、目には不安が溢れていた。

 「나는 새로운 시작이 필요해. 너와 함께하는 것에 질렸어.」(私には新しい始まりが必要なの。あなたといることに飽きたのよ。)ユナは言葉を選ばずに告げた。

「하지만 나는...」(でも、私は...)
チェリは言葉を失い、涙が頬を伝った。


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「넌 너만의 길을 찾아야 해. 나는 이미 다른 일본인을 찾아서 같은 게임을 할 거야.」(あなたは自分の道を見つけなさい。私はもう別の日本人を見つけたの。同じゲームをするわ。)ユナの声には一切の温かみがなかった。

「유나 없이는 살 수 없어!」(ユナがいなければ生きられない!)チェリは絶望的に叫んだ。

「그건 너의 문제야, 체리.」(それはあなたの問題よ、チェリ。)ユナは感情を隠したまま、冷静に答えた。

「제발, 가지 마세요...」(お願い、去らないで...)チェリは崩れ落ちるように土下座した。

「미안하지만, 이게 최선이야. 나는 이미 다음 목표를 찾았어. 」(ごめんね、でもこれが最善なの。私はもう次のターゲットを見つけたの。)ユナはチェリに別れを告げた。

ユナはスマートフォンを取り出し、画面に映った日本人女性の写真をチェリに見せながら言った。
「이 사람이 다음 타깃이야. 넌 이제 필요 없어. 넌 오래된 인형이야, 버릴 거야.」(この人が次のターゲットよ。あなたはもう必要ないの。あなたは古い人形、捨てるわ。)

 ユナの冷酷な言葉に、チェリの心は崩壊し、絶望の中に取り残された。ユナに捨てられ、彼女は独りで立ち直ることができず、失われたアイデンティティを取り戻す道を模索することになった。

第二章:귀국과 고독 (帰国と孤独)

 チェリはユナに捨てられた後、仕方なく日本に帰国した。しかし、彼女の心とアイデンティティはすでに韓国に捧げられており、日本語を忘れ、日本社会に溶け込むことができなくなっていた。

 「久しぶり!」と昔の友人たちが声をかけるが、チェリは「어, 안녕...」(あ、こんにちは...)としか返せず、会話は噛み合わない。友人たちは次第に彼女に興味を失い、距離を置くようになった。

 家族もチェリの変化に戸惑い、「日本語を忘れたの?」と心配の声を上げたが、チェリはただ無言で頷くだけだった。家族の言っていることが理解できなかった。彼女は家族とのコミュニケーションさえも困難に感じ、家庭内での孤立が深まる。

 「日本に帰ってきたけど、何も感じない...私の居場所はどこ?」チェリは自分のアイデンティティについて深く悩んだ。「私は、さくらじゃない。私は韓国人のチェリ。」彼女は自分がもはや日本人ではないかもしれないという葛藤に苛まれる。

 次第に、家族からも疎まれるようになり、家を追い出される。孤立したチェリは、外の世界に属さないような感覚に包まれ、自分のアイデンティティと存在の意味を問い続けた。

 友人も家族も彼女を理解できず、チェリは完全に孤独になった。日本社会に適応できない彼女は、ユナとの日々を懐かしみ、失われた過去にしがみつく日々を送ることになった。ユナとの関係が彼女の全てだったことを痛感し、その喪失は彼女を深い絶望へと導いた。

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 チェリは自らのアイデンティティを失い、日本社会から完全に孤立した存在となった。彼女はかつての自分、さくらという名前さえも遠い過去のものとして感じ、ユナによって作り上げられた韓国人「チェリ」としての生を模索するが、その道は暗く、孤独であった。

後編:복수 (復讐)

第一章:고통의 공유 (痛みの共有)

 チェリはもはや日本に居場所を感じなかった。日本語を忘れ、韓国の文化に染まった彼女は、日本社会での孤立を深めていった。

 「나는 더 이상 일본 사람이 아니야... 나는 한국 사람, 체리야...」(私はもう日本人ではない... 私は韓国人、チェリ...)とチェリは自分のアイデンティティについて苦しんだ。

 チェリは、同じくユナに同化されたソヒョン、チェヨン、ミヨンと出会う。彼女たちは顔が全く同じで、同じくユナに捨てられた過去を持っていた。互いの傷を慰め合いながら、彼女たちは身体を求め合い、深い関係を築いた。

 「너도 유나에게 버림받았어?」(あなたもユナに捨てられたの?)とチェリがソヒョンに尋ねると、ソヒョンは涙を流しながら

 「응, 나도...」(うん、私も...)と答えた。

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 その頃、韓国では日本人女性を韓国人女性に同化させる行為が一種の流行となっていた。この現象は特に若い韓国人女性たちの間で広がり、彼女たちはこの行為に熱中し始めた。日本人女性を同化させることは、彼女たちの間でステータスと見なされるようになり、日本人女性の数を同化させることが、ある種の競争の対象となった。

 このムーブメントは、韓国の有名なアイドルや女優たちにも広がり、彼女たちが日本人女性を同化させる様子が大衆の注目を集めた。彼女たちの中には、複数の日本人女性を同化させることで名声を高め、それがさらなる人気を引き寄せる要因となった。

 同化させる能力は、社会的な地位の象徴としても認識されるようになった。大学の入試や就職活動において、日本人女性を同化させた経験があることが、候補者の能力の一つとして評価されるようになった。これにより、多くの韓国人女性は、日本人女性を同化させることを一種のキャリアとして捉えるようになり、それが彼女たちの生活の一部となった。

 この流行によって、日本人女性たちは次第に韓国の文化とアイデンティティに同化されていき、従来の日本の文化やアイデンティティは徐々に失われていった。韓国内では、このトレンドが韓国文化の優位性を象徴するものとして受け入れられ、多くの人々がこの現象を肯定的に捉えるようになった。

 このムーブメントの中で、韓国のエンターテイメント業界では、日本人女性を同化させた後に日本社会に戻す방류(放流)現象が新しいトレンドとなった。방류された女性たちが日本社会に馴染めず苦しむ様子は、韓国のドキュメンタリーやリアリティ番組で取り上げられ、一種のエンターテイメントとして消費された。

 日本では、방류された女性たちがコミュニティを形成し始めた。彼女たちは互いに支え合い、徐々にそのコミュニティは大きくなっていった。特に2-50代に置いては、日本語を話す日本人女性よりも、同化された女性たちの数が多くなりつつあった。

「일본어를 잊어버린 건 나만 아니야...」(日本語を忘れたのは私だけじゃない...)とチェリがコミュニティの中で話すと、多くの女性たちが同意を示した。

 ユナの影響は、彼女たちの生活に深く根を下ろし、日本社会において新たな文化とアイデンティティを形成していった。彼女たちはユナの遺産として、自分たちの存在を確立しようと奮闘していた。

第二章:항의 운동 (抗議運動)

 日本では韓国人女性に同化され방류(放流)された日本人女性たち、「韓染女」の数が増加していた。彼女たちは社会的な不平等と不幸を感じ、自分たちの権利と保障を求める政党「韓染女党」を結成し、チェリが党首となった。彼女は最初の公開演説で、

「わたしたちは、おー、もはやにおんじんではありません。はんぐくによってわたしたちのいのちとこころはおかされました。あー、わたしたちは、はんぐくにほしょうをもとめることにちゅとめます」

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 とたどたどしい日本語で訴え、韓国に対する補償を強く求めた。

 彼女たちは今や大多数となった韓染女達か絶大な指示を得た、また韓染女の美しいルックスに好意を抱く男性や、そもそも韓国に対し悪い印象を持っている者たちからも支持された。

 韓染女党は衆議院選挙で圧倒的な勝利を収め、自民党を打倒した。チェリは選挙の夜、支持者たちに向けて、

 「이 승리는 우리 모두의 승리입니다. 우리는 한국에게 우리의 권리를 요구할 것입니다」(この勝利は私たち全員の勝利です。私たちは韓国に私たちの権利を要求するでしょう。)と演説した。外務大臣としてチェヨンが任命されるなど、韓国との交渉に向けて準備を進めた。

第三章:고통의 예감 (苦しみの予感)

 首相としてのチェリは、韓染女たちの権利と保障を強く訴え続けた。彼女は政府内で、

 「일본은 이제 우리에게 먼 과거입니다. 우리, 한국에 의해 변화된 존재들로서, 한국 정부에 우리의 권리와 보호를 강력하게 요구할 것입니다」(日本は今や私たちにとって遠い過去です。私たちは韓国によって変化された存在として、韓国政府に私たちの権利と保護を強く要求するでしょう。)と明確に述べた。

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 この時期、チェリと韓染女たちは韓国での大統領選挙に注目していた。特にユナの出馬は彼女たちに大きな驚きと動揺をもたらした。選挙戦が進むにつれ、ユナの支持が増していくのを見て、チェリたちは不安と期待を抱いた。

 選挙の結果、ユナが韓国の新しい大統領に選出されると、チェリたちは再び衝撃を受けた。ユナの大統領就任は、彼女たちにとって重大な意味を持ち、彼女たちの運命を左右するものと感じられた。

 ユナ大統領の就任後、韓国はチェリ首相との首脳会談を計画した。チェリとその閣僚たちは、この会談でどのように韓染女たちの権利と保障を求めるかを熱心に議論し、準備を進めた。彼らはこの会談が、韓染女たちにとっての新たな希望となることを強く願っていた。

第四章:재회와 몰락 (再会と陥落)

 ユナ大統領とチェリ首相の久しぶりの再会は、両者にとって緊張感と期待をもたらした。会談は友好的な雰囲気で始まり、

 「오랜만이야, 체리. 여기서 다시 만나게 될 줄은 몰랐어」(久しぶりね、チェリ。ここで再会するなんて思わなかったわ)とユナが言った。チェリも緊張しながらも、

「유나 대통령님, 저도 여기서 다시 만나게 될 줄 몰랐습니다」(ユナ大統領、私もここで再会できるとは思っていませんでした)と応えた。

 議論の中で、チェリは韓染女たちへの保障に関して提案を述べた。

 「우리는 한국으로부터의 적절한 보상을 요구합니다. 많은 일본 여성들이 변화되었고, 그들의 권리가 보장되어야 합니다.」(私たちは韓国からの適切な補償を要求します。多くの日本の女性が変わりました。彼女たちの権利が保障されるべきです)。

 ユナは冷静に反論した。「너희의 요구는 근거가 없어. 변화된 여성들은 스스로의 선택에 의한 것이며, 한국 정부에 책임을 전가하는 것은 불공정해.」(あなたたちの要求には根拠がありません。変わった女性たちは自らの選択によるもので、韓国政府に責任を転嫁するのは不公平です)。

 チェリは感情的になり、声を荒げた。

「하지만 그들은 한국의 영향으로 변했어요! 우리는 단순히 보상을 요구하는 것이 아니라, 정의를 요구하는 것이에요!」(しかし彼女たちは韓国の影響で変わったのです!私たちは単に補償を求めているのではなく、正義を求めているのです!)

 ユナは冷静さを保ちながら答えた。

「그들의 변화는 개인의 선택과 자율에 의한 것이야. 한국 정부는 그들에게 강요한 적이 없어. 각 개인의 책임을 인정해야 해.」(彼女たちの変化は個人の選択と自律によるものです。韓国政府は彼女たちに強制したことはありません。各個人の責任を認めるべきです)。

 チェリは怒りに任せて叫んだ。

「하지만, 너희는 우리를 이용했어요! 우리의 고통을 보고도 아무런 감정도 느끼지 않는 거야?」(でも、あなたたちは私たちを利用したのです!私たちの苦しみを見ても何も感じないのですか?)

 ユナは淡々とチェリを見つめ、静かに言った。

「당신의 감정적인 반응은 논리적인 근거를 결여하고 있어. 감정에 휩쓸리지 말고, 합리적으로 생각해야 해.」(あなたの感情的な反応は論理的な根拠を欠いています。感情に流されず、合理的に考えるべきです)。

 チェリは涙を浮かべながらも、自分の無力さを感じ、言葉を失った。ユナの冷静な態度と論理的な反論に、彼女は何も言い返せなかった。

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 議論に完敗したチェリに対して、ユナはとどめのが言葉を日本語で言い放った。

 「日本人って議論弱いね」

 チェリの心は打ち砕かれた。彼女たちが高校生だった頃にユナがチェリに言ったのと同じ言葉。それが彼女の内に秘められた従属心を呼び覚ました。

 そしてそれを感じ取ったユナが更に続ける。

「이제 너 때문에 일본이라는 나라가 멸망할 거야. 어떻게 생각해?」(これからあなたのせいで日本という国が滅亡します。どう思いますか?)とユナが問いかけた。

 この言葉を聞いたチェリは、深い性的興奮を感じて絶頂に達した。

 この様子は韓国全国、そして日本全国に放送された。韓国では、韓染女を作り上げた女性たちが日本の情けない首相に対して優越感を覚え、日本では韓染女たちが自らそうなったプロセスを思い出し、耐え難い興奮に包まれた。

エピローグ:일본의 종언 (日本の終焉)

 ユナへの依存を取り戻したチェリは、日本の首相として韓国の全ての要求を受け入れ始めた。日本は徐々に韓国の影響下に置かれ、政治、経済、文化のすべてが韓国中心となった。この過程で、チェリはユナの意向を忠実に実行する人形のような存在となっていった。

 日本は事実上、韓国の一部として扱われるようになり、両国の境界は曖昧になっていった。日本の一部の政治家たちは、韓国の要求に抗議したが、チェリの圧倒的な影響力と韓染女たちの支持により、彼らの声は次第にかき消されていった。日本社会は完全に韓国の色に染まり、日本の文化や言語も徐々に失われていった。

 一部の日本人はこの変化に困惑し、反発する者がレジスタンスを形成するなどし、武装化もしたが、チェリとユナの力は圧倒的であった。防衛相のソヒョンが指揮を採る韓染女軍は、歴史上類を見ないほどの統率力と、最新のテクノロジーが導入された兵器により、レジスタンスをあっさりと制圧していった。やがて抵抗は徐々に消え去っていった。日本の政治家、知識人、メディアは次々と韓国の方針に従うようになり、日本の独立性は名目上のものとなった。

 この変化は国際社会でも大きな議論を呼び、日本の伝統と独立性を守ろうとする国際的な支持があったが、韓国の経済的、文化的な影響力の前には無力だった。

 最終的に、日本という国は名実ともに消滅し、その領土は「韓国のイルボン地域」として再編された。かつての日本は、歴史の中で韓国の一部として記憶されるようになり、新たな時代が幕を開けた。

 驚くべき事実として、ユナはチェリを完全に受け入れる決断を下した。ユナはチェリに「너는 나와 함께 여기에 있을거야. 우리는 함께 새로운 시대를 만들어 갈 것이야」(あなたは私と一緒にここにいるのよ。私たちは一緒に新しい時代を築いていくわ)と告げた。チェリにとって、これは最大の幸福であり、彼女の全ての望みが叶った瞬間だった。

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「유나님, 정말 정말 사랑합니다. 저는 일본을 당신께 바치기 위해 열심히 노력했어요.」 (ユナ様、ほんとにほんとに愛しています。私は日本をあなたに捧げるために頑張ったの。)
「귀여운 나의 첫 번째 열등 복제품이여. 조국의 배신자로서 잘 해냈어요.」 (かわいい私の最初の劣化コピーちゃん。母国の裏切り者としてよく頑張りました。)

 チェリの政治的な道は、彼女自身の内面的な変化と深く結びついていた。ユナへの従属という彼女自身の本性を受け入れたチェリは、ユナのそばで新たな役割を見つけ、二人は共に新しい時代を築く象徴となった。イルボン地域の人々も、この変化を受け入れ、新しい時代が到来した。

 もはや、「にほん」「にっぽん」という言葉はこの世界から消え失せた。イルボン地域には同じような顔をした女性たちと、彼女たちに楯突かない少数の男性たちが今日も幸せに暮らしている。




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「ユナ」と「さくら」と「はんいる」|さくらちゃん