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「出席番号10カウント」とかいう環境依存ゲーム

他のゲームは良さそうだったんだけどなあ…。

私が小学生の頃観ていたテレビ番組『おはスタ』で、ランダムに選ばれるゲームを10(テン)カウント以内に行うというコーナーがあった。
たとえば、紙に描かれた丸をハサミで10カウント以内に切り抜くというゲームがあった。

そのようなゲームの中に、「出席番号10カウント」というものがあった。
これは、「4人の名前が書かれたボードが出てくるので、これらを出席番号順に並べる」というものであった。

しかし、これは問題作である。

出席番号の決め方は、学校によって異なる。
自分が通っていた小学校では、誕生日の昇順であった。
中学校や高校では、男子が女子より前であり、同じ性別の中では名前(名字を含む)の読みの辞書順であった。
他の学校では、他の決め方が使われているかもしれない。

そのため、「出席番号順」というだけでは、具体的な並べ方はわからない。
また、仮に並べ方のアルゴリズムはわかったとしても、今回例にあげた2通りも含め、名前だけでは並べ方が決定できないアルゴリズムの可能性がある。
よって、ゲームのルールとしては不適切であると思える。

もしかしたら、出演者には事前に「このゲームで扱う出席番号の順番は名前のみから決定でき、読みの辞書順である」などのルール説明があった可能性はある。
しかし、そうだとしてもこれは視聴者 (少なくとも、当時の自分) には伝わらず、視聴者の混乱の原因となるという点で、悪いルール・悪いゲームであるといえる。

もし仮に名前の読みの辞書順で並べさせるゲームをやらせたいのであれば、そのまま「辞書順」もしくは「あいうえお順」などとすればいいだろう。
わざわざ環境依存かつわからない可能性がある「出席番号」を使う意味は無く、定義なしで使うのは悪いといえるだろう。
(視聴者にも伝わる) ルール説明で並べ方を別途きちんと定義するのであれば、ゲームのタイトルとして「出席番号」を使うのはまあ問題ないだろう。

ところで、このゲームが行われているのを見た記憶は1回しか無い。
記憶は間違っているかもしれず、複数回やられているかもしれないし、もしかしたら1回も無かったかもしれない。
とはいえ、1回しかやらなかったのであれば、当時も実際にこのような批判を受けて該当のゲームが取り下げられた可能性が考えられる。
もちろん、たまたま選ばれなかった、他のゲームも1回しかやっていない、などの他の可能性も考えられる。

おまけ

問題:以下の4人を出席番号順に並べ替えよ。

  • 仲村 (なかむら)

  • 桜井 (さくらい)

  • 安本 (やすもと)

  • 中山 (なかやま)

正解はこちら。

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