問題の焼き菓子店は東京都目黒区にある「Honey×Honey xoxo(ハニーハニーキス)」。インスタグラムでは「全て防腐剤、添加物不使用で市販の焼き菓子の半分以下のお砂糖の量で作っており、離乳食完了期のお子様より安心してお召し上がりいただけます」と謳い、同フェスタに出店したことも投稿していた。
ところが同フェスタで販売していたマフィンを購入して食べた客から腹痛など体調不良を訴える声が続出、具材の栗が「納豆のように糸を引いている」と写真付きでSNSに投稿されたことなどから騒動に火が付いた。
〈糸引きマフィン〉店主が謝罪告白「焼いてからの期間が長かったのが問題でした」…「オーガニックへのこだわり」「砂糖半分のワケ」「消費期限偽装の疑い」全部聞いた…店主名義で幼稚園に殺人メールの嫌がらせも
国際展示場東京ビッグサイトで11月11、12日の両日で開催されたアジア最大級のアートイベント「デザインフェスタ」に出店した焼き菓子店の販売したマフィンを食べて体調不良を訴える人が続出し、厚生労働省がリコール対象事案として公表するなどの事態に発展。ネットやSNSでも“正義の拳”を振りかざす投稿で大炎上が止まらない。また、店には嫌がらせのイタズラ電話や無言電話がひっきりなしにかかり、店主の名前を騙ってまったく無関係の幼稚園に殺害予告のメールが届くなど、悪ノリで済まされない悪質な反応も続いている。集英社オンラインは憔悴しながら対応に追われる店主に複雑な胸中を聞いた。
今後のお店の経営については‥‥
――ネットでは「味がうすい」という書き込みを見かけます。
味は薄いとおもいます。赤ちゃんにも食べてもらいたかったので。お砂糖の味がしないように極力使わないようにしてきたので。ただ、砂糖や塩には防腐効果がありますし、そこはこれまでも悩んできました。結果こうなってしまったのは私の責任です。
――なんで納豆のように糸を引くようなことになってしまったのでしょう。
わからないですが、栗が傷んでしまった可能性があります。栗は傷むとねばつきが出ます。また、他のかたからも指摘を受けましたが、販売当日は外気温が高く、会場内も熱気があったことも原因かもしれませんが、保健所の見立て通り、つくってからの日数が経ちすぎたことが原因だと思います。
――オーガニックにこだわりすぎたことも要因でしょうか。ご自身の食生活もオーガニック、無添加にされているのですか。
誤解されてる方が多いのですが、たまたま「オーガニックダージリンクッキー」という商品を出しているので、そう感じられたのかもしれませんが、私個人は防腐剤の入ったものでも何でも食べてます。
――過去に消費期限を偽装したことがありますか? 消費期限のシールを黒く塗りつぶして日にちを書き換えていた画像がネットで出回っています。
あれは、私が商品をラッピングする際、古い期限のシールを間違えて印刷してしまい、梱包の際に気づいて慌てて書き足したものです。知り合いの弁護士さんに確認したら「商品そのものを偽装してないなら大丈夫」とおっしゃったのでそのまま販売していました。商品自体は偽装していませんが、誤解をまねいてしまいすいません、梱包も作り直すべきでした。
――今後お店はどうされるおつもりですか。
まだわかりません、まずはご迷惑をかけたお客さまへの対応をしていくつもりです。ただ、どうしても今回の件で厳しい批判の声や無言電話、イタズラ電話も多く、リコールなどのお客さま対応がなかなかできないのが現状です。
昨日は私の名前で面識のない幼稚園などに殺害予告のメールをする人まで出てきて、警察に相談したり、対応に追われました。商品回収も着払いで対応しようとしたのですが、警察から止められており、2転3転して申し訳ないです。私への意見もあると思いますが、購入された方への対応を一番にしていきたいので、ご理解をお願いしたいです。
記者が取材中も彼女の携帯電話への非通知の無言電話はやむことがなかった。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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