恩義のある80代女性をスタンガンで暴行…ベトナム国籍の男「宅配業者を装い現金強奪」戦慄の犯行動機
「宅配です」
インターフォンからの声に応じ女性がドアを開けた瞬間だった。女性は胸にスタンガンを押し当てられ激しく転倒。宅配業者を装った男は、室内へ侵入し現金を奪って逃走したーー。
警視庁捜査1課が11月25日に強盗致傷と住居侵入の疑いで逮捕したのは、ベトナム国籍で千葉県千葉市に住む会社員ホー・ゴック・フー容疑者(32)だ。ホー容疑者は、東京都板橋区内に住むマンションオーナーの80代女性Aさん宅へ侵入。現金約11万円を強奪したとされる。
「逮捕容疑の事件は、今年10月27日の夜9時頃に起きました。ホー容疑者は宅配業者を装い、マンション5階のAさん宅へ押し入ったそうです。ドアを開けた直後に突き飛ばされたAさんは、頚椎打撲や胸を打ち全治約10日間のケガを負いました。
ホー容疑者は、洋間にあった財布から現金を奪って逃走。Aさんの依頼を受けた同じマンションの住民が110番通報します。防犯カメラの映像やAさんの供述による犯人の特徴などから、ホー容疑者の逮捕につながりました」(全国紙社会部記者)
偽の宅配伝票が貼られた段ボールが
産経新聞(11月25日付)によると、Aさんの部屋の前には偽の宅配伝票が貼られた段ボール箱が置かれる念の入れようだったという。驚かされるのは、ホー容疑者にとってAさんが恩義のある女性だったことだ。
「ホー容疑者は、数年前まで事件現場となったマンションの3階に住んでいたそうです。オーナーのAさんにもお世話になっていた。恩人をターゲットにした事件といえます。
今回の犯行は計画的だったのでしょう。Aさんの在宅時間や財布の置いてある場所など、以前から知っていたのかもしれません。調べに対してホー容疑者は、次のように供述し犯行を認めています。『株で損出を出してしまい取り返したいと思い実行した』と」(同前)
近年、外国人による犯罪が深刻化し大きな社会問題となりつつある。
「もちろん、いかなる理由があれ今回のホー容疑者のように他人に暴行を加える事件が許されるハズはありません。だが日本に住む外国人を支援する制度が、確立していないのも事実です。
生活に困っていても相談に乗ってくれる人が周囲におらず、どうしていいかわからない外国人は多い。孤立して犯罪に走るケースが増えているんです。事件の取り締まりと並行して、彼らをフォローするシステム作りも重要でしょう」(同前)
増加傾向にある外国人の犯罪。近年、その検挙数は1万件を大きく超えている。