バフェット氏に会長退任求める圧力、保守団体がゲイツ氏との関係標的
Bill Allison-
保守団体、バフェット氏の姿勢は投資家を遠ざけかねない
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会長退任の議案、6日にオマハで開かれる年次総会で提起へ
著名投資家ウォーレン・バフェット氏はマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏とのつながりを理由に、バークシャー・ハサウェイ会長から降りるべきだとの議案が6日にネブラスカ州オマハで開かれる年次総会で提起される。
議案を提起するのはバージニア州北部の保守系団体、ナショナル・リーガル・アンド・ポリシー・センター。バフェット氏(92)と同氏の代名詞でもあるバークシャーに対する公な批判はあまり前例がない。バークシャーはすでにその企業構造が問題視されており、バフェット氏の後継計画を求める声は強まっている。提起される議案は、投資のレジェンドとして知られるバフェット氏にバークシャーの最高経営責任者(CEO)として残ることは認めている。
バフェット氏が長年にわたり金銭的に支援するビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の影響力が大き過ぎ、責任能力が欠如していると、この保守系団体は指摘。また性犯罪で起訴され拘留中に死亡したジェフリー・エプスタイン元被告とビル・ゲイツ氏との間に交流があった点も挙げている。ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団は医療と教育、ジェンダーの平等に注力する世界でも有数の慈善団体。
バフェット氏とバークシャーはほぼ同一視されているため、二極化する問題で同氏が示す支持は、異なる見解を持つ顧客や投資家、パートナーを遠ざけかねないというのが同団体の主張だ。
「バフェット氏は政治から距離を置きたいと考えている」と同団体のピーター・フラハティ氏は指摘。「しかし実際には政治に関与しており、物事の両面で動こうとしている」と述べた。
バークシャーの広報担当者はコメント要請に返信していない。バークシャーの届け出によれば、同社はバフェット氏の役割分割に反対する根拠として、同氏が有する31.5%の議決権に言及している。
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原題:Buffett’s Ties to Gates Targeted in Push to Strip Him of Chair(抜粋)