「頭が良い人」はどうできるか、今日は説明する。まず、知性と理性の区別じゃ。
2300年前(ギリシャ哲学)では知性と理性は同一視されていたんじゃが、1000年くらい前のスコラ哲学から別物だとなった。でも、いまだに同一視される場合があるので説明するとな、
知性は「対象を把握する力」を言うんじゃ。
千円札と一万円札ならどちらの方が価値が高いか?
赤ちゃんはわからんが、成長したら知性が成長して数字やデザインの違いによる札の個体差を認識し、その差が世間でどう扱われるかも認知するわけじゃな。
次に理性は、秩序(格率)や未来を認識する力じゃ。
千円札と一万円札なら、そもそもお札に落書きしたり破いたりしないとか、この千円札を誰かに貸したら、利子がついて未来には1100円に増えるはず、とかいう未来の予想に使う。あとは、空間の認識にも使う。
知性は、生後数ヶ月から発達し、物体の重い、軽い、硬い、柔らかいなどの現実を認識できるようになり、15才くらいには完成している。
理性は、無い奴は一生無い。
よく有名大学を出て、レイプしたりするやつおるじゃろ。あれは知性はあるが理性がない典型類じゃな。
知性があれば良い大学に入れるし、官僚や裁判官にもなれるが、理性があるとは限らない。理性は試験できんからな。
理性がなければ、未来が認識できないから先のことは考えない(られない)から、変なことをする、という話じゃ。
さて、理性は先天的だから、ある人はあるし、無い者はない。
教育で遺伝子は変わらないし、理性についてはなにをしても無駄じゃ。「投資セミナー」に通って金持ちになったやつはおるか? 理性は生まれつきじゃから、未来の認識は教育でどうこうできるものではない。
しかし、知性は別じゃ。
酸欠で生まれて脳細胞が死滅したとか、ウイルスが脳細胞に感染してしまったとか、染色体の数の問題があるとかの場合を除いて、基本的には栄養の問題じゃ。
ある実験がある。
0歳0ヶ月から32週、つまり8ヶ月まで特定の栄養素をたっぷり与えたグループと、与えなかったグループでは、成人時点のIQが40スコア以上違った。
その栄養素とは、アラキドン酸じゃ。
自閉症や発達障害の診断を受けた人にサントリーがだしているアラビタ(現在はオメガエイドという商品名で成分が違う)というサプリを沢山飲ませたら、何人かは症状が改善したという報告があるくらいじゃ。
通常、母乳にはアラキドン酸が含まれている。それは植物油(オリーブ油とか)を食べると、体内でアラキドン酸に変換されるからじゃ。
でも、この変換にはFADS2遺伝子というのが関わっていて、めちゃくちゃ変換能力が低い人が世の中にはおる。
低くても、その人が生卵とか生ウニとかアラキドン酸が含まれた食品を沢山食べていればいいのじゃが、なかなかそうはならんじゃろ。
そうすると、母乳だけじゃと生後8ヶ月の重要な期間にアラキドン酸を沢山摂れた赤ちゃんと、摂れなかった赤ちゃんができてしまうわけじゃ。
現代の粉ミルクにはアラキドン酸が入っているが(含有量が1番多いのはほほえみ)、
完全母乳だと、母親がちゃんとアラキドン酸を問題なく作れるゲノムを持っているかが重要なんじゃ。
もし生後8ヶ月以内の赤ちゃんが周りにいたら参考にしてな!
最後に宣伝!
ワシが解説した「中等修身女子用」は、日本人が日本人である自由が認められた時代の女子教科書。是非教育の参考に!
amzn.asia/d/5F61VUd
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