真杉匠(24=栃木)が8月オールスターに続き2つ目のG1タイトルを手に入れた。単騎での戦いを見事に克服して、南関作戦を粉砕。逆転のVゴールを駆け抜けた。
G1・2冠目は、自力でつかみ取った。真杉匠は主導権を取った深谷知広ラインの4番手をキープすると、真後ろに入った太田海也の仕掛けに合わせて2角でアクションを起こす。バック手前から番手まくりを放った松井宏佑の後位に追い上げると、粘り込む松井をゴール前で逆転。ウイニングランでは、派手なガッツポーズを何度も繰り出した。
開口一番「自分が一番びっくりしている」とは言ったものの、自力でも強く、位置取りもできる隙のない走りは、関東が誇るオールラウンダー平原康多の姿をほうふつとさせる。くしくも平原が10年にわたって守り続けてきたS級S班の座を明け渡す形となったが、偉大な先輩から受け継いだバトンの重みに、しっかり結果で応えた。
決勝と同じく単騎での戦いだった4日目ダイヤモンドレース(DMR)は、終始後方に置かれて消化不良に終わった。「緩んだホームで行きたかったのに、内に詰まってしまった。悔しい…」と唇をかんだが「(DMRでの)失敗も生かせて、100点のレースはできたかな」と自画自賛するように、修正能力の高さものぞかせた。
年末には、初めての大舞台・KEIRINグランプリ(GP、12月30日・立川)が待っている。「すごくいい流れで、グランプリに向かえる」とリズムは最高潮だ。グランプリも関東は孤軍奮闘となりそうだが「単騎は好きなので」とにやり。今回は、最高の予行演習になった。レジェンド神山雄一郎がなしえなかったGP王者の称号を、栃木の地に持ち帰る。【中嶋聡史】