中古車販売大手ビッグモーターによる保険金の不正請求問題で、金融庁はビッグモーターの損害保険代理店としての登録を今月末で取り消す処分を実施しました。

登録の取り消しは保険代理店に対する最も重い行政処分で、今の金融庁が発足して以来前例のない処分です。

ビッグモーターは来月から保険を販売できなくなり、3年間、代理店登録ができません。

金融庁は、▼取締役会が適切に開かれていなかったことや、▼保険への加入を条件に車両価格を値引きしていたなどの問題のほか、前社長・前副社長についても言及し、「会社経営には利益の拡大が最重要であるとの信念及び自己の思う通りに経営したいという意欲が過剰」と指摘しました。

また、今月末にすべての保険会社が代理店委託契約を解約する方針であることから、「再建への道筋は極めて困難」としています。

金融庁は現在、ビッグモーターにのべ43人の出向者を出していた損保ジャパンと、その親会社であるSOMPOホールディングスにも立ち入り検査を実施していて、親会社の経営判断も含めて詳しく調べ問題が見つかれば厳しく対処する方針です。