ホストとADHD
ホストくらいに理解できないものはない。しかし、一時的なはやりではなく、廃れることなく世の中に跋扈しているのも確かなので、決してレアケースではなく、何かしら人間的によくある病気なのである。たとえば男性のパチンコ中毒に似ているのかもしれない。ギャンブルを続ければ損するに決まっているのに、理屈に合わない射幸心がある。おそらく自慢話的なものでブーストされているのであろう。また、なんであれ夢中になればそれでよいというADHD的なメンタリティでもある。ホストにしても、夢中になれればなんでもいいのかもしれないし、つまり、なぜ夢中になるのかという端から見た目線では理解できず、むしろ虚無に突き進むのがADHDなのである。実益がないからこそ、童心そのものというか、一種のイノセントな感覚があるのかもしれない。ギャンブルとホストに共通するのは、損をしていることであり、それにもかかわらず、もしくはそれだからこそ夢中なのである。常識的には、人間というのは、得をするのが好きであり、損をするのが嫌いなのだが、ギャンブルとホストはここが倒錯している。では、どうすれば脱却できるのか。ギャンブル依存の克服方法として、お金を投じるたびにメモするというのがある。使ったお金と当たったお金をすべてメモする。そうすれば、トータルで必ず負けていることがわかる。ホストについても、金銭感覚の崩壊であろうから、お金の出し入れをメモしたほうがよいかもしれない。損得の判断が転倒したときに人間はどうするのか、もしくは転落する美学ということかもしれないし、堕落の自己陶酔もあるから、一筋縄ではいかない。