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エッセイ:相対的にマシな情報が集まるのが5chという話はある

僕は映画を見る時に映画オタクの言う「面白い」を全く信用しないのだけれど、会員登録制のレビューサイトである「みんなのシネマレビュー」と5ちゃんねるの映画スレッドはそこそこ参考にしている。もちろん玉石混淆ということを織り込んだ上で情報を取り捨て選択する必要はあるが。

こういうニッチなレビュワーが参考になるのは、玄人が集まるからという話ではなく、よそ行きの発言が何らないからだ。たとえばTwitterや映画ファン同士で回し読みされているようなブログでは「この映画は実質〇〇(作品を意外性のある別のものに擬える)」みたいなモノは言いようの大喜利や、「〇〇は△△に構造が似てるって言われるけど××で〜」みたいな既出の評価へのレスポンスありきの逆張り批評、ポリコレのチェックシートからはみ出ているか否かしか気にかけていないような外在批評が多く見られる。こういうのって実際に見て面白いのか?面白くないのか?という疑問を何ら埋めてくれないし、読み物としての値打ちをつねに気にかけているように思えて僕は信用ならない。こういうときに5ちゃんねるのような匿名性の強いメディアは強くて、そもそも感想を吐露したところでどう思われるかなんて気にかけなくていいから、ありのままの言葉が多いのだ。

情報サイト/レビューサイトとしてみたときに、5ちゃんねるというのは相対的に一番マシなように思える。SEO重視のブログやインフルエンサーの発言は営利が絡んでるから論外だし、個人のブログは運営者との価値観が合うか合わないかに左右される部分が大きいし、見つけづらい。大手のレビューサイト(たとえば食べログや、Filmarks)はサクラやいい加減なレビューが多いし、そもそも審美眼に乏しい人間がいなかったら大手にはならないという話もある。

5ちゃんねるが情報サイト/レビューサイトとしていいのは、「造詣が深い人」の感情を読めるチャンスがあることだ。さっきも言った通り匿名のメディアでは周りにどう思われるか気にしなくてもいいし、ありのままの言葉を言っても許される。だから「肉ペラくてクソだわ」「悪くはなかったけど軽すぎて心配」みたいな感想未満ボヤき以上のものが結構あるし、5chでそう言うことをいう人って結構高齢かつ人生経験を積んでいるから、少なくとも取り揃えた価値基準は多いはずだ。こういうのって普通にインターネットをやってると知り合いとか信用できるブロガーからしか摂取できない情報だし、自分で比較検討できるリテラシーさえあれば5ちゃんねるの情報はかなり役に立つ。

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