VRoid Studioの髪型をSimsにもっていく挑戦

2028/06/07/17:24  sims 4 画像あり

こちらの記事はまだ完全ではありません。
また、作りながら書いているので出くわした失敗もそのまま書いている場合があります。

手探りでやっている内容ですが、とりあえずきっかけになればと思い公開します。
最初は色々手間取るかもしれませんが、最初は流れをつかむ程度の気持ちでやってみてください
2,3回やれば流れがつかめてだんだんスムーズにできると思います!

[現状の課題]
・透過ヘアにする方法

[必要なもの]
S4 CAS Tools(ウェイト用)
GIMP(ノーマルマップ作成用)

※Blenderのバージョンのせいかメッシュがうまくエクスポートできない場合があるようです。
最新のSims4Studioと「Blender 2.79b」の組み合わせではうまくできています。

※現在のSims4Studioは「Blender3.3」に対応していますが、ここでは2.79で解説していきます。
Blenderのパス設定を3.3にしている場合は、出力しても3.3用のファイルが出力されるので、2.79をインストールしてパスの設定を変更してください。
3.3はインターフェイスや操作系がかなり違うので、うまく読み替えができないと混乱すると思います。




合体編

●ベータ版でエクスポート

正式版でのエクスポートの仕様は大きく変わっています。正式版で作る場合は下のほうにある解説を参考にしてください。

①まずVroid Studioを立ち上げ髪型を作ります。
髪型の作り方に関しては、まだ触ったばかりでよくわかっていないのと、他のサイトなどで多く解説されていると思いますので割愛します。
とりあえず今回はサンプルモデルを参考にさせてもらいます。
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②以下の画像の順番で「OBJ形式」でエクスポートします。ここではとりあえず「hair01」という名前で保存してみます。
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●正式版でエクスポート

正式版からは髪の毛だけをエクスポートできなくなりました。また「OBJ形式」でのエクスポートもできません。なので少し工程が増えます。
とりあえず正式版でのエクスポートの方法から説明します。

①画面右上のアップロードアイコンを押すと出てくる「VRMエクスポート」を選択します。
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②もろもろ設定ができますが、とりあえず下の「エクスポート」ボタンを押してエクスポートします。

③注意点は、ライセンスの部分です。
「再配布・改変に関する許諾の設定」のライセンスタイプを「その他」にしておいてください。
ライセンスによっては改変不可のものがあるので、その場合はBlenderで読み込めなくなります。
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③次にSims4Studioを立ち上げ、ベースになる髪型をエクスポートします。
「CASスタンドアロンの作成」を選択し、「CAS」ボタンを押してください。
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●Sims4Studioでベースの髪型をエクスポート

①「パーツタイプ」を「ヘア」で絞込んでどれかを選択し、「次へ」を押して名前をつけて保存します。
※配布を目的とする場合は、できるだけ基本ゲームにある髪型をベースにしたほうがいいです。
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②「メッシュ」タブに切り替えて、「エクスポート」をします。
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●ベータ版ファイルをインポート

①Sims4StudioでエクスポートしたファイルをBlenderで開きます。
そして、「ファイル→インポート→Waterfront(obj)」から、Vroid Studioでエクスポートした髪型をインポートします。
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②インポートすると以下のようになります。
体に埋まっている白い部分がインポートされた髪型です。
また右上のパネルに「hair01」というのがあります。これはVRoid Studioでエクスポートしたときのファイル名で表示されているはずです。
ここに髪型のデータが入っているので、編集するときはこれを選択します。
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●正式版ファイルをインポート

正式版の場合は「VRM形式」のファイルのみになります。
なので、まずはBlenderにアドオンを導入する必要があります。

①BlenderでVRMファイルを読み込めるようにするアドオンがこちらで公開されています。
こちらで「Code→Download ZIP」を選んでダウンロードしてください。
ダウンロードしたファイルはZIPのまま使うので、解凍しないでください。
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②Blenderを立ち上げ「ファイル→設定」から「アドオン」タブを開きます。
左上の「サポートレベル」で「テスト中」を選び、下の「ファイルからアドオンをインストール」で、先程ダウンロードした「VRM_IMPORTER_for_Blender2_79-master.zip」を選びます。
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③出てきたVRMインポーターのアドオンにチェックを入れ、左下の「ユーザー設定の保存」を押します。
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④「ファイル→インポート」でVRMが表示されていれば成功です。
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⑤それではインポートしてみましょう。インポートが完了すると、次のように全身が表示されています。

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⑥髪型以外は使わないので、削除していきましょう。

右上のパネルを見てください。不要なのは「Body.baked」「Face.baked」「Skelton」です。「Hair001.baked」だけあればいいのです。

これらを右クリックして「階層を削除」として消してください。

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これで髪の毛だけが残りました。

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●頂点グループの削除

あとからでもいいのですが、忘れないうちに頂点グループの削除をしておきましょう。
これは「この部分が頭と連動して動くよ」「この部分は肩に連動するよ」という部分を決定するためのものです。
当然VRoidからエクスポートしたものにSims用の頂点グループは設定されていないので、削除する必要があります。
これが入ったままだとSims4Studioでインポートができません

右下のパネルの逆三角形のアイコンを押してみてください。
下に頂点グループが表示されます。これを横の「-」ボタンで全部削除してください。
※VRoidでエクスポートした髪型のほうだけ削除してください。
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●Blenderで調整

髪の毛の位置や大きさを調整していきます。
その前に、元の髪型が表示されていると邪魔なので、非表示にします。
「s4studio_mesh_1~3」を右にある目のアイコンをクリックして非表示にしてください。
WU000145.jpg WU000146.jpg

「移動」「拡大縮小」を使って、イメージに合わせていきます。
「移動」「拡大縮小」ボタンは、1回クリックするとマウスの動きに合わせて変化します。また矢印キーでも変化します。
2回クリックすると下に数値入力で変更ができるようになります。横幅/縦幅のみ拡大縮小したい時は数値入力のほうを使ってください。
場合によって使い分けてください。

また、ショートカットもよく使うので覚えておきましょう。
移動→Gキー
拡大縮小→Sキー
WU000147.jpg WU000148.jpg

⑩場合によって、「編集モード」に切り替えて、不要なメッシュを削除します。
今回の場合は髪の毛の束ではなく、地肌部分のメッシュが不要なので削除しています。

[基本操作]
「Aキー」で全選択の切り替えができます。
編集モードに切り替えて最初に全選択状態だった場合はまず「Aキー」を押して選択を解除してください。
また、「Shift+マウススクロール」でカメラ位置を上下に動かせます。

メッシュを選択するには、「Lキー」を押しながらマウスカーソルを重ねることで、選択ができます。
消したくないメッシュを選択した場合は、「Shift+L」を押しながらカーソルを重ねると解除できます。
選択できたら、「Deleteキー」で「削除→頂点」で削除できます。
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⑪それではSimsのメッシュと統合をしていきます。まずは元の髪型メッシュを削除しましょう。
非表示を解除して「s4studio_mesh_3」を選択して、「編集モード」に変更し、「Aキー」で全選択して、「Deleteキー」で削除します。
(元にする髪型によって必ず「3」にメインが入っているとは限らないので非表示切り替えで必ず確認してください。表示してみて帽子用に頭がハゲていないのがメインの髪型になります。一度全部非表示にして1つずつ表示を切り替えて確認してください)
※今回は「s4studio_mesh_1~2」が、帽子をかぶった際の上部分がカットされた髪型です。別途こちらも設定が必要になってきますが、とりあえず今はメインの部分だけやっていきます。
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⑫「hair01」を最初に選択し、Shiftキーを押しながら「s4studio_mesh_3」を選択します。
そして中央メニューの「編集→統合」を押して合体します。
WU000151.jpg WU000152.jpg

⑬これで一応Sims4Studioでインポートできる状態になりましたが、髪の毛のテクスチャがぐちゃぐちゃです。
これをどうにかしていきましょう。
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UVをなんとかする編

ここからは特に手探りです。きっともっといい方法があるのだと思いますが、わかる範囲で解説していきます。
「こうすればいいよ!」とご存知の方はぜひ教えてください。
UVとは簡単に説明すると、「平面テクスチャのこの部分を使うよ!」というマップのようなものです。

●UVのサイズと位置調整

「s4studio_mesh_3」を選択し、編集モードにして、「Aキー」で全選択状態にします。
その状態で、左のテクスチャ画面下にある画像アイコンをクリックして、「Diffuse map」を選びます。
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②するとテクスチャ画面に白い何かに覆われたものが表示されています。
これが現在髪の毛のテクスチャの参照場所となっているものです。
つまり、現状全身のテクスチャが選ばれている状態です。
これを適切な位置に移動と縮小をします
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左のテクスチャ画面にカーソルを移動して「Aキー」を押してください。
言い忘れていましたが、「Aキー」による全選択はカーソルのある画面にあるアイテムに対して有効です。
するとこのよう全体オレンジの選択状態になります。
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④以下が選択状態での基本操作です。
Sキー…拡大縮小
Gキー…移動
Rキー…回転

さらに、Sキーを押したあとに、
「Xキー」を押すと、縦の大きさが固定
「Yキー」を押すと、横の大きさが固定
となります。

上記の操作を駆使して、左上のほうに寄せていきます。Sims 4では基本的に左上が髪の毛用のテクスチャエリアとして使われます。他で使われている部分にはみ出すと表示がおかしくなります。

もともとあるテクスチャに合わせて大体以下のように配置しました。
髪型によってテクスチャのサイズも違うと思いますが、できるだけオリジナルのものからはみ出さないようにしましょう。
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⑤「オブジェクトモード」に切り替えてみると、この段階でもSimsのテクスチャと相性がいいのかさほど違和感がありません。
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●アクセサリーがある場合

ただ、このままではヘアピンも真っ黒になってしまうため、このUVエリアだけ移動させます。
編集モードで「Lキー」を押しながらカーソルを重ね、ヘアピン部分だけ選択します。
そういう飾りをつけていなければ飛ばしてください。
ただ、編集画面で選択したメッシュの部分のUVだけを移動させたりできることは覚えておいたほうがいいです。
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⑦とりあえずあとで調整するとして、右のほうにヘアピンUVを「Sキー」「Gキー」で縮小&移動させます。
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仕上げ編

●Sims4Studioで確認

①ようやく形になってきました。一度Sims4Studioにインポートしてうまくいくかだけ確認してみましょう。
※Blenderはまだ使うので立ち上げたままにしておいてください。

Blenderファイルを保存して、元にした髪型のPackageファイルを開き、「メッシュ→インポート」でBlenderファイルを読み込みます。
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②一応読み込めているようです。長い毛がはみ出しているのは、帽子用の髪型を変更していないためです。
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●ポリゴン数の削減

①細かい仕上げをしておきましょう。ポリゴン数が多いので減らしておきます。
※帽子用の髪型を作る場合は、このぐらいの段階で行ってください。(帽子用メッシュの作り方は下に別記しています)
後からでも可能ですが、全てのLODを設定したあとに入れ替えるとなると、またLOD0をベースにポリゴン数を減らしていってインポートし直すなど少し手間が増えます。

Blenderに戻ってください。
「編集モード」にして、Aキーで全選択し、中央メニューの「ツール」タブ一番下の「重複頂点の削除」を選択します。
※これを実行するとメッシュを「Lキー」で選択するときに各髪束ごとではなく髪の毛全体が選択されるようになるので、個別に選択して編集をしたい場合は実行しないほうがいいです。
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「オブジェクトモード」に戻し、右下パネルのスパナ型のアイコンをクリックし、「追加」から「ポリゴン数の削減」を選びます。
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③下にポリゴン数削減のメニューが出ます。
ここの「比率」のところをクリックし、左右にドラッグすることでポリゴン数を変更できます。(数値入力も可能です)
特に決まりはありませんが、ここでは5000ぐらいに減らしてみます。
リアルタイムで中央の編集画面のシムのモデルのポリゴンが減っていくので、確認しながらやってみてください。
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④保存してSims4Studioでインポートをします。
次は「LOD1」に切り替えてみてください。髪の毛の表示がオリジナルのものに変わったと思います。

このLODとは、シムが画面が離れるほどポリゴン数の低いものに置き換えることで負荷を減らすためのものです。
LODの数が増えるほど遠くになります。カメラをひいたときに消えてしまう髪の毛や服のCCがたまにあるのですが、それらはこの部分が設定されていないためです。

つまり、上のポリゴン数の削減を残り3パターン分用意してインポートしてください。
LOD3はほとんど見えないぐらいなのでかろうじてなんらかの形がある程度で十分です。
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●頂点グループとウェイト

①一通りインポートが終わったら、それではゲーム中でちょっと確認してみます。
はい駄目ヅラ祭り。あらぬ方向にわっしょいです。
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実は頂点グループやウェイトなどを設定しないと、このように自由に憧れて飛び回る毛玉暴れ旅になってしまいます。

②今回は「S4 CAS Tools」でやってみます。
自動でやってくれるので便利です。
・「Clone Package Editor」タブを選択
・「Select」で髪の毛のpackageファイルを選択
・「Mesh Fixing Tools」タブを開く(メッシュ修正ツール)
・「Auto Assign Bone Weights」を押す(自動ボーン・ウェイト割り当て)
・「Commit Change」を押す
・「Save Package」を押す
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⑨今度こそどうでしょう。ゲーム中で確認してみます。
見事に鎮座しています!
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テクスチャ編

ほぼほぼ完成ですが、最後の仕上げにテクスチャを完成させましょう。
まず、UVマップを書き出します。


①Blenderに戻ります。現在Packageに含まれているメッシュがウェイト編集もした最新のものなので、念の為エクスポートし直してそれをベースに進めます。
「編集モード」で、Aキーで全選択をしてください。
左のテクスチャ編集画面下の「UVメニュー」から「UV配置をエクスポート」で名前をつけて保存します。
これを参考にすればテクスチャの配置ができます。
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②VRoid Studioの「髪型編集」タブの「テクスチャ」の「デフォルト画像」を右クリックし「エクスポート」で保存します。
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③UV配置画像とテクスチャ画像を、画像編集ソフトで開きます。
ここでは、CLIP STUDIO PAINTを使います。
左上のUV配置に重なるようにテクスチャを配置します。右のヘアピンの部分にもレイヤーを重ねて好きな色に塗っておきます。
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④配置が終わったらUV配置を非表示にします。
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⑤テクスチャには色がないので、レイヤーを重ねて「乗算」などで色をつけます。
基本的に上から下に毛束にそったUV配置になっているようです。
好みに編集してみましょう。
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レイヤーを重ねて「スクリーン」のレイヤースタイルで、テクスチャにハイライトを入れてみました。
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⑥出来上がったら保存して、Sims4Studioの「テクスチャ」タブでインポートします。

以下は詳細は省きますが、こういう内容の項目です
Shadow…顔に落ちる影です。髪型とあっていないようなら「Make Blank」で削除しましょう。
Specular…髪の照り返しです
Normal…反射の方向?
Emission…発光
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⑦ゲーム内で確認してみましょう。問題なければひとまず完成です(帽子用の髪型が未設定ですが)。
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ノーマルマップ(法線マップ)を作る

正直オリジナルに入ってるもののままでも別に違和感はないのですが、せっかくなので「ノーマルマップ」の作り方も書いておきます。
特に見た目気にならないようなら飛ばしてください。
以前作ったことがあるのですが、すぐに忘れてしまうので、自分用の覚え書きの意味でも。

この方法は、MisterS様のこちらのチュートリアルを参考にさせていただきました。

GIMPを使って作ります。ダウンロードしてインストールしてください。
「Bittorrent」と「Directry」と2つのダウンロード方法がありますが、特に理由がなければ「Directry」(直接)を選んでください。

②テクスチャをGIMPで開きます。
あとからでもいいのですが、とりあえず先に縦横比を変更します。
「画像→キャンバスサイズの変更」で、縦横比のリンクを切って、キャンバスサイズの「高さ」を「1024」にします。
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③「フィルタ→汎用→法線マップ」を実行します。
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④「色→色要素→チャンネル分解」で「RGBA」を選びます。
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⑤右下に赤青緑アルファのチャンネルが表示されているはずです。
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ここの手順が文字で読むと少しややこしいので注意して覚えてください。
1.「赤チャンネル」をクリックし、全選択(Ctrl+A)し、コピー(Ctrl+C)
2.「アルファ」をクリックし、貼り付け(Ctrl+VしてCtrl+H)
3.「緑チャンネル」をコピーして(Ctrl+AしてCtrl+C)、「赤」「青」にそれぞれ貼り付け(Ctrl+VしてCtrl+H)
成功すると、チャンネルがすべてこのようにグレーになっているはずです。
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⑥「色→色要素→チャンネル合成」で「RGBA」を選んで合成します。
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このようにグレーの半透明の画像になっていれば完成です。
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⑦保存しましょう。「ファイル→エクスポート」で、下のほうにある「ファイル形式の選択」を押して、「dds image」を選んで「エクスポート」を押します。
画像の枠線で囲んである部分の通りにして保存します。
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⑧あとは髪の毛をSims4Studioで開き、「Normal」のところを選択してインポートをします。
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オリジナルに入っていたシムズのノーマルマップと今回新たに作ったノーマルマップに入れ替えたものを比較してみました。
…正直全然違いがわかりません。
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スペキュラについて

光沢表現をするためのスペキュラの作り方に関しては、こちらの真冬様の記事がとてもわかりやすく詳しく解説されています。


帽子用の髪型を作る

髪が帽子からはみ出してもかまわないというのであれば、以下の方法が可能です。
帽子用の髪型を作る際にも必要な手順なのでやっておきましょう。
イメージとしては「1番、2番の箱の中身を空にして、3番の中身をコピーしたものを入れる」という感じです。

①「s4studio_mesh_3」を選択し、
②中央のモデルが表示されている画面にカーソルを移動して
③「Ctrl+C」でコピーし
④「Ctrl+V」を2回して「s4studio_mesh_3」の2つのコピーを作ります
⑤「s4studio_mesh_1」「s4studio_mesh_2」の中身を、編集モードでDeleteキーで空っぽにして、オブジェクトモードで「s4studio_mesh_3」をコピーしたものをそれぞれ統合します

より完成度を上げるために、帽子用のメッシュを作る場合は以下のとおりです。
内容を大まかに言うと、「帽子かぶせて、髪切って、形整える」です。

①まず上記の手順で「s4studio_mesh_1~2」の中身を空にして、「s4studio_mesh_3」をコピーしたものと統合しておいてください。
WU000201.jpg  WU000200.jpg

②コピーした際に出来た、画像の囲んであるものは不要なので、それぞれ右クリックして削除します。
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③帽子用メッシュにはいずれの場合も2種類があります。
まっすぐ被っているものと斜めに被っているものです。
今回の場合は、
・「s4studio_mesh_1」=まっすぐ
・「s4studio_mesh_2」=斜め
になります。
ただし、ベースにする髪型によってこの番号通りとは限らないので、ベースにした元の髪型のメッシュをエクスポートして、それぞれ非表示/表示切り替えで確認しておいてください。
2番にメインメッシュが入っている場合もあります。
WU000204.jpg WU000205.jpg

④それではまず「まっすぐ」のほうから作っていきましょう。
髪のカット位置のアタリにするため、帽子のメッシュをエクスポートしましょう。

Sims4Studioの「CASスタンドアロン」で、「帽子」でカテゴリを絞ります。
今回はこの帽子を使ってみます。

特にこれでなければならない理由はないので、まっすぐ被っている帽子ならなんでもかまいません。
ただ、ツバがなくできるだけ頭に密着しているものであれば、髪の毛のはみ出しなどがチェックしやすいです。
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⑤帽子のメッシュをBlenderで開き、「s4studio_mesh_1」をクリックして選択状態にして、中央画面にカーソルを持っていって「Ctrl+C」でメッシュをコピーします。
WU000208.jpg WU000209.jpg

⑥髪型のほうに戻り、「Ctrl+V」でメッシュを貼り付けます。
そして「s4studio_mesh_2~3」を非表示にしておきます。
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⑦それではいよいよ髪をカットしていきましょう。
まずできるだけ平行に真横の視点にしてください。Shiftキーを押しながらマウススクロールを回転させると上下に視点移動ができます。
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⑧「s4studio_mesh_1」を編集モードにして、全選択状態にします。
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⑨下の「メッシュ」メニューから「二等分」を選びます。
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⑩帽子の境界線にできるだけ沿ってマウスクリック&ドラッグで線を引きます。
※失敗したら「Ctrl+Z」で手順を戻してください。
※一回できれいにぴったり切れるということはなく、どのみち微調整はするので、よほどズレてなければ大丈夫です。
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⑪中央メニューの一番下に「二等分」ツールの設定が出ています。
「フィル」と「外側」にチェックを入れて帽子ツールを非表示にしてみてください。
上側の髪が消えているはずです。
※「フィル」は切断面にフタをするかどうかの設定なのでチェックしてもしなくても大丈夫です。状況によって対応してください。
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⑫帽子をもう一度表示し、カメラを反対側にも向けてきちんと切れているか確認します。
大幅にはみ出しているようであれば、もう一度二分割ツールで切断してください。
※貫通して反対側も切断するので、後頭部側からは切断しないようにしましょう。後ろに合わせると前髪を巻き添えにします。
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⑬さてそれでは微調整をしていきましょう。
今回はこのように隙間が空いてしまいました。これを修正していきます。
また、隙間は空いてなくても、できるだけ帽子の境界から髪型がはみ出しているように形を整えると、どんな帽子でも違和感はなくなるはずです。
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[追記]
以下の方法でもいいのですが、まず編集モードにして、Lキーで前髪など各部メッシュごとに選択して移動や回転で最初に調整してから最後のちょっとした部分をスカルプトモードで仕上げたほうがきれいになりました。
特に前髪が前方に浮いている場合などは移動ツールである程度近づいてからのほうがいいと思います。
特にやり方に決まりはありません、最終的に帽子を被っている状態で違和感がなくなればかまいません。

⑭下のメニューで「スカルプトモード」に切り替えます。
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⑮ブラシの種類で「F Grab」を使って修正していきます。
使ってみるとわかると思いますが、直感的にクリックで掴んで押し込むという動作ができます。
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⑯「半径」のところでブラシサイズを調整したりしながらどんどん帽子の下に押し込んでいきます。
自分なりの方法としては、大きめの半径で、横の視点からまず髪の毛を上方向に上げて隙間をなくします。
そして正面や斜めの角度から適宜帽子の内側に押し込んでいきます。
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⑰前後左右見渡しておかしいところがなくなれば完成です。
終わったら帽子のメッシュなど不要ファイルを右クリックで削除しておきます。
WU000225.jpg WU000226.jpg

⑱次は斜めカットの帽子用のメッシュですが、作業自体はすべて同じなので省略します。
斜めカットの帽子メッシュを重ねてカットして調整してみてください。

⑲完成したら、Sims4Studioでメッシュをインポートします。
保存してゲーム中で確認してみましょう。
ここでは結構雑に作ってしまっていますが、一応はうまく反映されました。
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おまけ:髪のカラースライダー

thepancake1様とMizoreYukii様によるこちらのカラースライダーMODを使うことで、髪の色を変化させることができるようになります。
※自作のものをカラースライダー対応にさせるだけなら、ページの最下部に添付されている「thepancake1-ColorSlidersUI-(バージョン名).package」だけでかまいません。
※こちらは新パック発売前のアプデなどで壊れる可能性が高いものです。アップデートが行われるまで画面の一部の表示が崩れるなどの影響が出る可能性があります。

ただ、髪型ファイルのほうでも少し準備が必要なので、その方法を解説します。

①Sims4Studioで髪型のファイルを開きます。
そして、「ツール→Modding→Convert RLE2 to LRLE」を選択します。
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②そして「Warehouse」タブに切り替えて、LRLEタイプをすべて選択し、「一括エクスポート」を押します。
どこかわかりやすいフォルダなどにエクスポートしてください。
この時に絶対に保存せずに一回Sims4Studioを閉じてください。

③そしてもう一度Sims4Studioで先程の髪型ファイルを開きます。
「インポート」で先程エクスポートしたものをインポートします。
このように「RLE2」と「LRLE」の両方があれば正しい状態です。
保存してください。
WU000229.jpg

④ゲームの中で確認してみましょう。髪型の下にこのようにカラースライダーが出るようになります。
WU000230.jpg

⑤このようにスライダーで色を変えられるようになりました。
これを利用すれば別のカラーパターンの用意も少なくてすみそうです。
2021-06-09_15-25-52.png




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