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D&D第3版 FAQ(よくある質問)

翻訳:北島靖己

翻訳協力:D&D日本語版翻訳チーム


第一回:キャラクター種族とクラス編


Q. 私と友人の何人かは、『プレイヤーズ・ハンドブック』の『キャラクター作成の基本』の項にある、能力値ロールの振り直しルールについて議論しました。キャラクターの能力修正値の合計が0以下で、もっとも高い能力値が13以下のときにだけ能力値を振り直せるのだ(つまり、両方の条件を満たさなければ振り直せない)と言う人もいます。どちらか一方の条件だけでも満たせば振り直せると言う人もいます。たとえば、以下のどちらのキャラクターなら振り直せるのでしょうか?


12(+1) 14(+2)
10(+0) 9(-1)
10(+0) 9(-1)
10(+0) 9(-1)
10(+0) 9(-1)
10(+0) 9(-1)

A. どちらの能力値例も、どちらか一方の条件を満たしている。左の例はもっとも高い能力値が13以下、右の例は能力修正値の合計が-3だ。どちらの能力値も振り直すことができる。

『プレイヤーズ・ハンドブック』P.4のルールでは、(種族による調整を行なう前の)能力修正値の合計が0以下であるか、もっとも高い能力値が13以下であれば、キャラクターの能力値を振り直してよい、というものだ。どちらか一方の条件を満たせば、振り直してよいのだ。


Q. 『ダンジョン・マスターズ・ガイド』にある、ポイントで能力値を購入する選択ルールを使用する際、キャラクターの種族による能力値調整はポイントを消費する前と後のどちらに適用するのでしょうか?

どちらの時点で適用するかによって、コストが変わってきます。たとえば、能力値を16まで上げてから種族調整の+2を適用すれば、18の能力値が得られて、しかも、直接18を“購入”するのに比べて6ポイントも節約できます。

A. 確かに順番は重要だ。まず能力値を購入し、その後に、種族調整を適用すること。


Q. 私の1レベル・ローグの経験値がたまり、2レベル・キャラクターになれるようになって、ウィザード・レベルを加えることにしたとします。私のローグは呪文書を手に入れられるのでしょうか?

私のローグは、呪文書以外にも、ウィザードの開始パッケージにあるものをすべて手に入れられるのでしょうか?

A. ウィザードが1レベルで手に入れる最初の呪文書は自動的に取得できるし、それ以降、ウィザード・レベルが上昇するたびに呪文書に追加できる2つの呪文も自動取得できる。

しかし、一般的には、開始時の所持金や装備は1レベル・キャラクターのときにしか得られない。従って、上の例のキャラクターが、1レベル・ウィザードになったことで呪文書以外の追加装備を得られることはない。


Q. 幸運の領域の領域特典を使用する際、結果がどうなるかわかる前に振り直すかどうか決めなければならないのでしょうか? それとも、振り直すかどうか決める前に、失敗したかどうかを知ることができるのですか?

A. ルール上、君は成功したか失敗したか知る前に振り直すかどうかを決めなければならない。「たとえ振り直したロールの結果がもともとのロールより悪かったとしても、振り直したロールの結果を用いなければならない」となっているのはそのためだ。この能力を使うかどうか決める際に、少なくともちょっとの時間をプレイヤーに与えるのはDMの義務だ。DMがうっかりと口をすべらせて、すぐに結果を言ってしまった場合、その後にプレイヤーに振り直させてもかまわない。


Q. 『プレイヤーズ・ハンドブック』によると、元クレリックはクラスの特徴をすべて失うとあります。鎧と盾の《習熟》や(領域特典によるものを除く)武器の《習熟》はどちらもクラスの特徴に挙げられていますが、これは失わないのでしょうね?

A. 鎧や盾、武器の《習熟》は、クレリックだけでなくほかのすべてのクラスにおいてもクラスの特徴だ。とは言え、君の指摘は正しい。元クレリックは呪文、領域特典(領域に基づく武器も含む)、任意発動能力、アンデッドに影響を及ぼす能力を失うが、単純武器とすべての種類の鎧と盾に対する《習熟》は失わない。


Q. ファラングンのような真なる中立の神格を崇める真なる中立のクレリックは悪、混沌、善、秩序の属性を持つ呪文を発動できるのですか? 真なる中立のクレリックがアンデッドを退散させるか威伏させるかの選択が、どの呪文を発動できるかに影響するのでしょうか?

A. 真なる中立のクレリックは悪、混沌、善、秩序の属性を持つすべての呪文を発動できる。ただし、その呪文がクレリックの呪文リストか、そのクレリックが選んだ領域呪文リストの1つに含まれていればの話だ。クレリックがアンデッドを退散させるか威伏させるかの選択は、どの呪文を準備できるかには影響しない。それはどの呪文を任意発動できるかに影響するのだ(『プレイヤーズ・ハンドブック』のP.30を参照)。


Q. 『プレイヤーズ・ハンドブック』のP.90には、種族固有の神格のクレリックになるには、その種族でなければならないというルールがあります。このルールは、レンジャーやパラディンのような、クレリック以外の信仰呪文の使い手にも適用されるのでしょうか?

A. いや。このルールはクレリックにしか適用されない。さらに言えば、『プレイヤーズ・ハンドブック』のP.28にあるクレリックの属性に関するルールも、クレリックにしか適用されない。たとえば、パラディンやレンジャーは崇める神格と非常に異なった属性であることも可能だ(ただし、パラディンは事実上、善の神格――通常は秩序にして善の神格――に仕えることになる)。


Q. クレリックの領域の特典の中には、その効果がクレリック・レベルに基づくと明記されているものがあります(旅や魔術など)。(守護や力のように)ただ“術者のレベル”とだけ書いてある領域もあります。マルチクラス・キャラクターの場合、“クレリック・レベル”と明記していない領域特典はキャラクター・レベルに基づくのでしょうか?

A. クレリックの領域能力はクラス能力であり、従って、クレリック・レベルにのみ基づく。


Q. アンデッド以外のものを退散させたり威伏させたりできる領域能力を持っている場合、それらの能力を使用すると、アンデッドを退散させる能力の1日の使用回数に数えられるのでしょうか?

アンデッド退散能力の使用回数を消費して、それ以外の退散能力を使用できますか? また、その逆は?

A. どれもダメだ。領域特典としての退散能力はクレリックのアンデッド退散能力とは別のものだ。君はそれぞれの退散能力について、1日の使用回数を別々にカウントしなければならないし、使用回数を相互にやり繰りすることもできない。


Q. 退散抵抗によるヒット・ダイス修正はどこまで適用されるのかについて質問があります。この能力の説明によれば、退散抵抗のあるクリーチャーは、退散の試みに抵抗するのに、事実上、ヒット・ダイスが本来より多いものとして扱われるようです。これは、正確には退散の試みのどの時点で適用されるのですか?

A. 対象となるクリーチャーのヒット・ダイスが関係するすべての時点で適用される。対象となるクリーチャーのヒット・ダイスは、キャラクターが最初の退散判定をするときに関係してくる。この判定結果は、対象となるクリーチャーの修正後のヒット・ダイスに影響を与えられるだけ高いものでなければならない。たとえば、レイスは5ヒット・ダイスと+2の退散修正を持っている。レイスに対する退散判定はすべて、7ヒット・ダイスのクリーチャーに影響を与えられるだけ高い結果が得られなければ失敗する。
対象となるクリーチャーのヒット・ダイスは、退散ダメージを計算する際に関係してくる。たとえば、レイスを退散させるには、7ポイントの退散ダメージが必要だ。
対象となるクリーチャーのヒット・ダイスは、どのアンデッドをクレリックが破壊できるかを決定する際に関係してくる。たとえば、レイスを破壊するには、14レベル・クレリックである必要がある。
対象となるクリーチャーのヒット・ダイスは、どれだけのアンデッドをクレリックが支配できるかを決定する際に関係してくる。たとえば、レイスは、クレリックが支配できるアンデッドのうちの7ヒット・ダイス分に数えられる。


Q. ドルイドの自然知覚能力では、クリーチャーに対してどれだけの情報がわかるのでしょうか? 種別が“植物”のクリーチャーについても適用されますか? 自然知覚能力はファンガス(キノコ)、モールド(カビ)、スライムなどにも適用されますか?

A. この能力は動物(つまり、種別が“動物”であるすべてのクリーチャー)と通常の植物に適用される(ただし、種別が“植物”のクリーチャーには適用されない)。君は対象について、事典に載っているような基本的な情報がわかる。たとえば、一般的な名前(オークの木、毒蔦、犬など)のような情報だ。対象が(動物ならば)何を食べるか、気性や特殊な攻撃手段や防御手段といった特筆すべき能力、それから、食べても安全かどうかがわかる。

この能力は、生物学的な分類の上でも植物ではなく、種別が“植物”のクリーチャーでもない、ファンガスやグリーン・スライムなどを識別するためにも使用できる。


Q. バードの打ち消しの歌は実際、どんなものに対して効果があるのですか? セーヴィング・スロー不可の効果に対しても働きますか? 雷石に対してはどうでしょう?

A. 打ち消しの歌は音による魔法効果に対して効果がある――つまり、[音波]か[言語依存]の補足説明のあるすべての呪文、超常能力、擬似呪文能力だ。しかし、変則的能力や(雷石のような)魔法によらない音に対しては効果がない。

打ち消しの歌によって、バードの〈芸能〉判定の結果を自分のセーヴィング・スローの代わりに使えるようになるため、そもそもセーヴィング・スロー不可の呪文や効果に対しては効果がない。


Q. バードの打ち消しの歌から利益を得るためには、それを聞く必要がありますか?

A. 不要だ。君はバードから30フィート以内にいなければならない(打ち消しの歌は拡散のルールに従う)し、打ち消しの歌が打ち消せる効果の対象でなければならない(1つ前の質問を参照)。聴覚喪失状態になっているなら、恐らく君は打ち消しの歌が打ち消せる効果の対象になってはいないだろう。


Q. バードの勇気を与える能力についての解説では、「仲間に勇気を与え」とあります。ということは、バードがこの能力で自分自身に影響を与えることはできないのでしょうか?

仲間に効果があることは書いてあっても、自分自身については何も書いていない呪歌(まがうた)がほかにもありますが、それらはどうなのでしょう? また、呪歌のうち、どれが擬似呪文能力で、どれが超常能力なのでしょうか(記載のあるものもありますが、すべてではないので)?

A. 詳しくは以下の通り:


Q. ルールによれば、バーバリアンが自分の会話できる言語の読み書き能力を得るためには、技能ポイントを2点消費しなければなりません。これは言語1つにつき2点必要なのでしょうか? それとも一度だけ支払えばよいのでしょうか? バーバリアンがマルチクラスになった場合はどうでしょうか?

A. 技能ポイントを2点消費すれば、バーバリアンは自分が現在会話できるすべての言語と、将来修得するすべての言語の読み書きができるようになる。

マルチクラスになったバーバリアンは自動的に、自分が現在会話できるすべての言語と、将来修得するすべての言語の読み書きができるようになる。そのバーバリアンがすでに読み書きのために技能ポイントを2点消費していたとしても、何も追加特典はないし、その2点の技能ポイントが払い戻されるわけでもない。


Q. バーバリアンは激怒の持続時間が切れると、その遭遇の間、疲労状態となりますが、この状態は正確にはどれだけ続くのですか?

A. この場合、“遭遇”はDMがその遭遇を戦闘ラウンドでカウントしなくなるまで続く。通常、DMは、最後の敵が倒れるか、逃げるか、あるいは最後のPCが倒れるか、逃げるかすると、カウントをやめる。敵が追いかけようとしないか、敵が逃げるクリーチャーに追いつけるチャンスはまずなさそうだということになれば、クリーチャーは遭遇から逃れることができる。


Q. バーバリアンのキャラクターが普段からワンドを使えるなら(多分、クレリック・レベルがあるか、この種のアイテムを使用できる何らかの能力があるのでしょう)、激怒中にもワンドを使うことができますか?

A. バーバリアンの激怒能力を使用中のキャラクターはワンドを起動できない。あるクラスに(バーバリアンの激怒のように)呪文発動ができなくなる激怒能力があれば、そのクラスのキャラクターは、激怒能力を使用している間は呪文解放型、呪文完成型、合言葉型の魔法のアイテムも使用できない。もちろん、上級クラスなどに、呪文発動の可能な激怒能力がある可能性もある。そうした場合、そのクラスのメンバーは、激怒中に呪文解放型、呪文完成型、合言葉型の魔法のアイテムを起動することもできる。


Q. バーバリアンの直感回避によれば、身動きできない状態になったり、魔法で金縛り状態になったのでなければ、ACへの【敏捷力】ボーナスを失わないとなっています。立ちすくみ状態を襲われたり、(攻撃側がバーバリアンを挟撃していないのでなければ)急所攻撃されたり、という場合に関係してくるのはわかります。それ以外で、キャラクターが【敏捷力】ボーナスを得られなくなる状況、たとえば、登攀中や組みつき中などはどうなのでしょうか?

A. 直感回避能力は鋭い知覚力によって得られるものだ。これによって、ほかのキャラクターならば充分な知覚情報がなくて【敏捷力】ボーナスを得られないようなときでも、直感回避のあるキャラクターは【敏捷力】ボーナスを失わずにいることができる。たとえば、不意討ちされたときや、目に見えない敵と戦うようなときだ。

何らかの物理的あるいは魔法的な効果によって、キャラクターが実際に身動きできないように(あるいはそれに近い状態に)された場合、直感回避は役に立たない。君が崖に手足の指だけでしがみついているバーバリアンだったとすれば、野性的な知覚力のおかげで君の身のこなしがよくなるということはないのだ。君は【敏捷力】ボーナスを使用することはできず、急所攻撃の対象となる。組みつきもこれと同じような状況だ――君がほかのクリーチャーに捕まっているなら(あるいは君がほかのクリーチャーを捕まえているなら)、直感回避能力を持っていたとしても、【敏捷力】ボーナスを失ってしまう。

つかみ強化の特殊能力を持っているクリーチャーは、行なうすべての組みつき判定に-20のペナルティを受けて組みついている間は、【敏捷力】ボーナスを失わずにいることができる。これと同じペナルティを受けることで組みつき中に【敏捷力】ボーナスを失わずにいるということを、キャラクターができないとする理由はない。


Q. 【魅力】修正値がマイナスのパラディンはレイ・オン・ハンズ を使えないというのは本当ですか?

A. その通り。レイ・オン・ハンズ にはパラディンの【魅力】ボーナスが関係する。【魅力】ボーナスがなければ、そのパラディンはレイ・オン・ハンズ を使うことができない。パラディンのキャラクターを作るなら、【魅力】に高い数値を割り振っておくことだ。


Q. モンクが【判断力】修正値をアーマー・クラスに加えられるのはどんなときですか?

A. モンクのアーマー・クラスに対する【判断力】修正は、モンクが無防備状態であるときを除けば、どんなときでも加算される。


Q. モンクは、利き手でない手による攻撃を行なうことで、毎ラウンド、追加の素手攻撃を行なうことができますか? モンクのクラスの説明によると、モンクの素手戦闘においては、“利き手でない手による攻撃”は意味をなさないとあります。これは、どの腕(や脚)を使おうと、モンクが素手打撃を行なう際は常に“利き手による攻撃”を用いていると見なされるということだと思います。『プレイヤーズ・ハンドブック』の言い回しによれば、素手攻撃を行なうモンクでも“利き手でない手による攻撃”を行なうことはできるが、あまり利口なやり方ではないということのようです。“利き手でない手による素手攻撃”はモンクの連打能力にどのように影響するのですか?

A. モンクにとって、“利き手でない手による素手攻撃”を行なうということはあり得ない。というのも、素手戦闘時には、モンクはすでにその全身を使っているからだ。素手のモンクにおいては、連打能力が“利き手でない手による素手攻撃”に完全に置き換わっている。


Q. モンクや《素手攻撃強化》の特技を持ったモンク以外のキャラクターは、組みつき開始時に機会攻撃を誘発しますか?

A. 誘発する。敵をつかんだり、捕らえたりすることは、ただ単に敵に攻撃を命中させるより少しばかり危険なことなのだ。


Q. モンクがアーマー・クラスへの【判断力】ボーナスを持っていると、ローグは(相手が直感回避を持っている場合のように)急所攻撃ができなくなるのでしょうか?

A. そのようなことはない。モンクが直感回避能力やそれに相当する能力を得るならば、クラスの説明にちゃんとそう書いてあるはずだ。


Q. 素手攻撃を行なう場合、モンクは常に素手攻撃の攻撃ボーナスを使用しなければならないのですか? 10レベル・ファイターがモンクを1レベルだけとったらどうなりますか? このキャラクターが素手攻撃を行なう場合、±0の攻撃ボーナスになってしまうのですか?

A. 素手攻撃を行なう場合、モンクが常に素手攻撃の攻撃ボーナスを使用しなければならないということはない。モンクは素手攻撃ダメージと一緒にもっとも高い攻撃ボーナス(と攻撃回数)を使用することも、素手攻撃の攻撃ボーナスと素手攻撃ダメージを使用することもできる。たとえば、10レベル・ファイター/1レベル・モンクの基本攻撃ボーナスは+10/+5で、1レベル・モンクの±0より高い。このキャラクターはこのボーナスで2回の素手攻撃を行なうこともできるが、この場合、素手攻撃ダメージは1レベル・モンクの1d6を使用する。

君は『プレイヤーズ・ハンドブック』のP.55にあるマルチクラスのモンクに関する記述と混同しているのだと思う。これは単に、素手攻撃を行なう際に素手攻撃ボーナスだけを使用すると攻撃回数が多くなるならば、モンクはそうすることもできると言っているにすぎない。たとえば、1レベル・ファイター/10レベル・モンクの合計基本攻撃ボーナスは+8/+3だ(1レベル・ファイターで+1、10レベル・モンクで+7)。素手攻撃を行なう場合、このモンクは+8/+3で2回の攻撃を行なうか、10レベル・モンクの素手攻撃ボーナス+7/+4/+1だけを用いて攻撃することもできる(こうすれば、攻撃回数は増えるからだ)。


Q. モンクは使用している武器がすべて格闘用の武器ならば、武器攻撃と素手攻撃を組み合わせて使うことができますか? たとえば、モンクが2回の素手攻撃を行なうことができて(たとえば、+4/+1で)、格闘武器を1本だけ持っているとします。そのモンクは1回目の攻撃に素手攻撃を用いて素手攻撃ダメージを与え、さらに2回目の攻撃に格闘武器を使用することができますか? それとも、自分のターンには武器攻撃だけを行なうか、素手攻撃だけを行なうかのどちらかを行なわなければならないのでしょうか?

A. モンクは素手攻撃の間にモンク用の特殊武器による攻撃を自由に組み合わせることができる。モンクの攻撃はすべてそうした武器によるものでもよいし、すべて素手攻撃でもよいし、モンクが自由に組み合わせることもできる。


Q. モンクが片手武器を使用している場合、蹴るか頭突きをするかすれば素手攻撃ダメージを使用することができますか? それとも、素手攻撃ダメージを与えるためには、実際に徒手空拳でなければならないのですか? モンクが両手武器を使用している場合はどうですか?

A. (モンク用の特殊武器以外の)片手武器を使用しているモンクは、2つの武器で戦う際のルールを使用して、素手打撃を“利き手でない手による攻撃”として行なうことができる。この際、関係するすべてのペナルティを被る(『プレイヤーズ・ハンドブック』のP.48を参照)。素手打撃は軽い武器と見なされる。

『プレイヤーズ・ハンドブック』には、素手攻撃を“利き手でない手による攻撃”として使用することしか述べていないが、モンクが素手攻撃を1回目の攻撃に使用できない理由はない。この場合でも、モンクは(攻撃回数の少ない)武器攻撃のボーナスを使用しなければならない。

モンクが両手武器を使用する場合、蹴りなどの攻撃を“利き手でない手による攻撃”として使用することができる。これは、片手武器による攻撃と組み合わせて“利き手でない手による攻撃”を行なうのとまったく同様だ。


Q. 何か(たとえば、ランタン、松明、クロスボウなど)を持っている場合でも、モンクは通常通り素手攻撃を行なうことができますか?

A. 素手攻撃を行なうとき、モンクはその全身――手、足、ひざ、ひじなど――を使っているものと見なされる。片手に何かアイテムを持っていたとしても、素手攻撃が困難になることはほとんどない。

片手にアイテムを持っていて(武器を使用しているのではなく)、複数回攻撃をしようとしているモンクは、そのターンの間に、素手攻撃の通常の回数のうち、自分のもっともボーナスの高い素手攻撃をあきらめ、残りは普通に行なうことができる。たとえば、+8/+5/+2の素手攻撃の攻撃ボーナスを持つモンクが松明を持っている場合、(+5/+2で)2回の素手攻撃を行なうことができる。

上記の例のモンクは連打のオプションを使うこともでき、この場合、連打の攻撃のうちもっともボーナスの高いもの1回をあきらめる。上記の例のモンクが松明を持って連打を行なうなら、+6/+3/±0で攻撃をする。

両手にアイテムを持っているモンクは同じ手順を用いるが、もっともボーナスの高い方から2回の攻撃をあきらめる必要がある。

ボーナスがもっとも高い攻撃をあきらめたくないなら、モンクは攻撃回数の多い素手攻撃ボーナスを使うのではなく、通常の攻撃ボーナスを使用することもできる。たとえば、+8の基本攻撃ボーナスを持つモンクならば、+8/+3で2回の攻撃を行なうことができる。


Q. ローグが1ラウンドにできる急所攻撃の回数制限についての記述を見つけられませんでした。高レベル・ローグが隠れていたとします。2人の悪党がその5フィート以内を歩いて通りかかりました。ローグは機会攻撃として急所攻撃を行ない、その後、イニシアチブをとったならば、攻撃回数の数だけ急所攻撃を行なうことができるのでしょうか? どちらの悪党にも急所攻撃できるのでしょうか? このローグがボウを持っていたら? 《速射》を持っていたら、できる急所攻撃の回数が増えますか? 

A. 目標がアーマー・クラスに【敏捷力】ボーナスを加えられないときと、ローグが敵を挟撃しているときはいつでも、ローグは急所攻撃によって追加ダメージを与える。これはローグが何回攻撃しようと関係ない。そうした条件が機会攻撃の際に満たされる可能性は少ないが、(ローグの姿が見えないなどして)条件が満たされた場合、ローグは急所攻撃による追加ダメージを得る。これは、ローグが目標から30フィート以内にいるなら、遠隔武器の場合でも同じだ(ただし、次の質問も参照)。ローグが目標の姿を見ることができなければ、急所攻撃はできないことに注意。


Q. たとえば、ローグがある目標に急所攻撃をしようとしていて、その目標のほうはほかのキャラクターと近接戦闘状態で挟撃されており、ただし、ローグの存在には気付いているとします。このローグは急所攻撃に追加ダメージを得られますか?私のDMは、ローグの存在に気付いている敵は自分の身を守ることができ、急所攻撃の対象にはならないと信じています。私はそれに賛成できません。

A. 自分が挟撃している敵を攻撃するか、(立ちすくみ状態を攻撃されるなどのため)アーマー・クラスに【敏捷力】ボーナスを加えられない敵を攻撃する場合、ローグの攻撃は急所攻撃となる。ローグが何回攻撃するかとか、敵がローグの存在に気付いているかいないかとかは、一切関係がない(アンデッドやウーズ、エレメンタル、植物、人造など、クリティカル・ヒットの対象とならない敵は急所攻撃の対象ともならないことに注意)。


Q. ローグが盲目状態や朦朧状態、その他の、通常ならアーマー・クラスへの【敏捷力】ボーナスを失ってしまうような肉体的な問題を抱えている場合、直感回避能力を持っていればボーナスを得ることはできますか?どんな状態なら、直感回避による利益が失われてしまうのか、ちょっと悩んでいます。

A. 直感回避があれば、立ちすくみ状態であるか、不可視状態の攻撃者に攻撃された場合に、アーマー・クラスへの【敏捷力】ボーナスを失わずに済む。君が動けない状態なら、直感回避は役に立たない。関連ありそうな状態の一覧を以下に示す。


Q. シャドウダンサーの影隠れ能力は超常能力ですから、定義上、影隠れするためには標準アクションが必要です。そうですね?モンクの高速移動は9レベルで超常能力になります。1アクションで50フィートを超えて移動する場合、モンクは標準アクションを消費しなければなりませんか?

A. 超常能力の使用には通常、標準アクションが必要だが、中には必要としないものもある。たとえば、影隠れは〈隠れ身〉技能とまったく同じように働くため、影隠れは移動アクションとしてか、移動アクションの一部として使用することができる。

モンクの超常能力としての高速移動は、モンクが移動する時はいつでも働く。一般的に、超常能力が使い手のアクションの働き方を変える場合、その能力はその能力が修正するアクションとまったく同様に働く。


Q. 擬似呪文能力や超常能力を持っている主人は、それらの能力を使い魔(やパラディンの乗騎)と共有できますか?主人は自分にかけられたどんな呪文でも共有できますか?それとも自分が発動した呪文だけですか?

A. 主人と使い魔(やパラディンの乗騎)は、主人が自分自身に対して発動した呪文だけを共有できる(つまり、主人は呪文を発動し、自分自身を目標として選択しなければならない)。擬似呪文能力や超常能力は主人がその能力を使い、自分自身を目標とするならば共有できる。


Q. アサシンの即死攻撃はレイズ・デッド 呪文が効くかどうかを調べる際に[即死]効果と見なされますか? つまり、暗殺された犠牲者をレイズ・デッド で復活させることができますか? それともリザレクション 呪文を使わねばなりませんか?

A. [即死]の補足説明のある攻撃(『プレイヤーズ・ハンドブック』のP.153を参照のこと)のみがレイズ・デッド を阻害する。アサシンの即死攻撃には[即死]の補足説明がない。

特にそうした記述がないにも関わらず、特殊攻撃に補足説明があることもある。たとえば、ビホルダーのフィンガー・オヴ・デス の目の光線は[即死]の補足説明を持っている。何故なら、この効果はフィンガー・オヴ・デス 呪文を再現するものであり、この呪文には[即死]の補足説明があるからだ。