日本陸上競技選手権大会(6月1日(木)〜4日(日)/ヤンマースタジアム長居)のマスターズ部門に、杉崎和彦さん・百合子さん(共に61/河内在住)夫妻がそろって出場する。40代で始めた陸上競技を謳歌する2人は、国内最高峰の舞台での活躍を誓いあっている。
苦手からのスタート
学生時代から走るのが苦手だったという杉崎夫妻。娘の希望(のぞみ)さんが中学で陸上部に入部し短距離を専攻したことをきっかけに、「娘に教えてもらえるかも」と、和彦さんが44歳のとき軽い気持ちで短距離に挑戦した。高校時代は100mのタイムが15秒3と決して足が速いわけではなかったが、13秒5を目標に練習を始めた。すると2カ月後には目標を達成。その後もどんどん記録は伸び、同年には市の大会で優勝、翌年マスターズに登録すると、県大会の100ⅿ、200ⅿで2冠に輝いた。
妻の百合子さんは、46歳の誕生日から陸上人生をスタート。始めて1カ月後に出場した大会で、100ⅿのタイムが18秒0と現実を突きつけられた。しかし、和彦さんにアドバイスをもらいながら練習を積むと、翌年にはタイムを2秒縮めるまでになった。
二人三脚、メダル手に
和彦さんは自身を「研究熱心」と言うように、200mの日本記録を持つ末續慎吾氏のランニングフォームをコマ送りで見て研究したほか、トップ選手のトレーニング方法も取り入れたという。
16年にわたる二人三脚での競技人生。和彦さんは55歳で出場した生涯スポーツの世界大会「ワールドマスターズゲームズ」で、金銀銅メダルをそれぞれ2個獲得する活躍をみせ、世界一に。百合子さんも50歳のとき、全日本マスターズ選手権の300ⅿハードルでメダリストに輝いた。
娘への恩返しを
先日、「夢の夢だった」という日本選手権マスターズ部門100ⅿへの推薦状が2人のもとに届いた。マスターズ陸上は5歳ごとにクラスが分かれており、同大会には各クラスで前年の成績上位3人が出場できるという。百合子さんは「選ばれたことが本当にびっくり。とまどいの方が大きい」と吐露。和彦さんは「娘への恩返しができれば。日本全国の観客がいる中で走れのはうれしい」と喜ぶ。
努力すれば夢は叶う
レモンガススタジアム平塚や近所の坂、階段で、ほぼ毎日練習を積んでいる杉崎夫妻。百合子さんの目標は、100ⅿで15秒台を維持することと、県記録を持つ300ⅿハードルで、納得のいく記録を出すことという。
和彦さんも100ⅿで12秒台のタイムを掲げ、「今日本記録を持つのは300ⅿハードルのみ。今年はあと3、4つ日本記録を狙っていきたい」と意気込み、「私たちのような運動とは無縁だった人でも、努力すれば夢が叶うことを伝えたい」と声をそろえた。
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