【特別区】区面接を徹底分析!(2023年度受験者向け)

kumensetsu 面接対策

「特別区に最終合格できた!」

「次は区ごとに行われる区面接か…」

「でも、何をやることになるんだろう…」

 

特別区受験生が一度は抱く悩みではないでしょうか?
受験生だった当時の私も、区面接の情報がほとんど出回っておらず本当に苦労しました…

そこで今回は、私の受験経験と豊富な指導実績をもとに、区面接を徹底的に分析していきます!
特別区独自の制度なので、第一志望なら絶対に知っておくべきです。
各区で行われる面接の特徴や重要ポイントをおさえ、内定をガッチリ掴み取りましょう!

区面接の流れ

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まず概要をお話しすると、特別区職員になるためには複数のステップを踏む必要があります。

1.特別区への受験申込
2.特別区採用試験を受験
3.特別区採用試験に最終合格
4.各区ごとの面接を受験
5.区からの内定を獲得

つまり、最終合格したとしても、その後の区面接で内定を獲得できなければ職員にはなれないのです。
その意味で、最終合格後に行われる区面接こそが真の勝負だと言えるでしょう。

なお、最終合格の前に行われる人事委員会での面接については、下記の記事で徹底解説しています。

以降では、最終合格後に行われる「各区ごとの面接」から「区からの内定獲得」までの流れを解説します。
流れとしては下記のとおりです。

①採用候補者名簿に登録
②人事委員会から区への提示
③区からの連絡
④区面接
⑤内定獲得
⑥不合格・辞退

それぞれ解説していきましょう。

①採用候補者名簿に登録

特別区採用試験に最終合格すると、あなたの名前が「採用候補者名簿」に登録されます。
難しく聞こえるかもしれませんが、合格者名簿のことですね。

これは特別区人事委員会しか閲覧することはできず、他の受験生の順位などを知ることはできません。
なお、登録にあたって受験生がしなければならないことはなく、最終合格後に自動的に登録が行われます。

②人事委員会から区への提示

特別区人事委員会から各区に対して、最終合格の順位が高い順に提示が行われます。
提示とは、最終合格者を各区に推薦することです。

原則としては受験生が申込時に記入した希望区へ提示されますが、人気区は採用予定者数以上に希望者が集まるため、希望どおりに提示されないことも多々あります。
提示にあたって受験生がしなければならないことはありません。

③区からの連絡

区は②で提示された最終合格者に対して、区面接の連絡をします(電話が一般的)。
ここで最終合格者は、その区の面接を受けるか、辞退するかを選ぶことができます。

なお、受けるか・辞退するかの回答をしない場合、あなたの名前は採用候補者名簿から削除されます。
削除されると、それ以降の区面接を受けることができなくなりますので、辞退する場合でも必ず回答はしましょう。

④区面接

③で案内があった日程にて区面接となります。
一般的には、当該区の本庁舎で行われます。

ほとんどの区では個別面接1回のみですが、区によっては集団討論(グループワーク)が課されます。
各区の面接スタイルについては、後の項目で解説します。

⑤内定獲得

区面接の後、内定となった場合は区から内定連絡があります(電話が一般的)。
これで4月1日から特別区職員として働けます!
その後は、健康診断や内定式についての案内があります。

なお、受験生が現役社会人や社会人経験者の場合には、4月1日より前に働き始めることを打診されることもあります(区面接時に聞かれるケースも)。

⑥不合格・辞退

残念ながら区面接で不合格だった場合や、区からの提示を辞退した場合は、次の区(他の区)からの連絡を待つことになります。
そして、次の区から連絡があった場合には、そこで再度区面接を受けるという流れです。

ちなみに、各区の採用予定者数が埋まってしまった場合、「採用漏れ」といって、採用されずに終わってしまうことになります。
最終合格したにもかかわらず、特別区で働けないということですね。
そうならないためにも、できるだけ辞退はしないほうがいいでしょう。

区面接Q&A

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希望区から連絡はくるの?

受験生が最も気になるところかもしれませんね。
結論としては、希望区から連絡がくるとは限りません。
各区は採用予定者数をあらかじめ決めているため、それをはるかに超える人数が集まってしまった場合には、最終合格の順位が高い受験生から連絡をしていきます。

そのため、最終合格の順位が低い受験生は希望区から連絡がこず、全く別の区から連絡がくることもあります。
上位合格を目指すべき理由はまさにこの点にあると言えるでしょう。

区面接の倍率はどのぐらい?

データが公表されていないため、正確なことはわかりません。
ただし「人気区に入りたい!」という場合、人事委員会面接よりも倍率が高いということだけは言えます。

例を挙げて具体的に説明しますと…
令和4年度Ⅰ類【一般方式】採用試験案内によると、港区の採用予定者数は40名となっています。
仮に、今年の最終合格者数が例年どおり2000名程度だったとしましょう。
最終合格者がどの区を希望しているかは正確にはわからないので、ここでは「最終合格者がランダムに希望区を選んでいる」ような状況を考えてみます。

すると、港区(各区も同様)を希望するのは2000名÷23区≒87名になりますね。
この場合、港区の区面接における倍率は87名÷採用予定者数の40名=2.175倍です。
昨年の人事委員会での面接倍率は約1.6倍だったので、区面接のほうが倍率が高いということになります。
令和3年度 I 類採用試験【一般方式】実施状況より引用

しかも、先ほどの話では「最終合格者がランダムに希望区を選んでいる」という前提がありましたが、実際にはそんなことはありません。
港区のような人気区(あくまで体感的なものですが…)は受験生の希望が集中するため、ライバルは87名よりもさらに多いと考えられます。

つまり、区面接の倍率はさらに高いと考えるのが自然でしょう。
このように、実際は区面接以降のほうが倍率は高いため、最終合格をしても決して油断をしてはいけません。

なお、下記の記事では特別区の人気区・不人気区など、区ごとの倍率について考察しています。
区面接の倍率について参考になるかもしれませんので、興味のある方はご参照ください。

区面接で落ちたら?採用漏れ?

区面接に落ちてしまった場合は、次の区(他の区)からの連絡を待つことになります。
そこで区面接を受けて、内定を獲得したならそこで終了、落ちてしまったら次の区からの連絡を再度待つ…の繰り返しです。
多くの受験生はどこかの区に採用されますが、毎年採用漏れが発生しているのは事実です。

そもそも、2000名程度の最終合格者に対して、各区および各組合の採用予定者数の合計が1000名程度ですから、採用漏れが発生するのは当然だと言えるでしょう。

なお、採用漏れについては、下記の記事で徹底解説しています。

区面接は何回まで受けられる?

区面接を受けられる回数ですが、実は意外と多いんです。
Ⅰ類の場合は最大で7回も受けることができます!
令和4年度の提示日程を例にしてみましょう。日程は下記のとおりです。

【1回目】令和4年8月3日
【2回目】令和4年10月11日
【3回目】令和4年11月18日
【4回目】令和4年12月15日
【5回目】令和5年1月16日
【6回目】令和5年2月6日
【7回目】令和5年2月21日

特別区職員採用試験・選考 最終合格者の皆さんへより引用

例年、最終合格発表の直後に1回目の提示となるので、区面接の連絡がすぐにきます。
ここで重要なのが、1回目の区面接で不合格、あるいは辞退した場合、次の区から連絡がくるのは2回目の提示日である10月11日以降だということです。
その日までは、どこの区からも連絡はきません。

「8月中に不合格通知が届いたのに、9月になっても次の区から電話がない…」

という受験生をよく見かけますが、それもそのはず。
次の提示日は10月11日なので、それ以降でないと連絡がこない仕組みなのです。
この仕組みと提示日程を知っておけば、無駄な不安を抱かずに済みますね。

ただし注意しておきたいのが、この提示日程どおりに提示されないこともあるという点です。
具体的には、1回目の区面接で不合格だった場合に、次の提示が2回目の10月11日ではなく、3回目の11月18日に行われるケースもあるのです。
要するに、提示日程の「飛び」ですね。
このように、ある回の提示がなかったとしても、その次に提示があるケースも存在するので、最後まで諦めてはいけません。

希望区じゃないから辞退したい…

元受験生として、この気持ちはよくわかります…
長い間働くことになるので、妥協したくない気持ちも痛いほどわかります。
しかし、基本的には辞退はしないほうがいいと思います。
受験生としては「次の提示で第一志望の〇〇区から連絡がくるかもしれないし…辞退して次に賭けよう!」という思いがあるのでしょう。

ですが、残念ながら、第1回目の提示で第一希望区から連絡がこなかった場合、それ以降の提示で第一希望区から連絡がくることはほとんどありません(第1回目でほとんどの枠が埋まるため)。
事例がないわけではありませんが、かなり珍しいケースだと言えるでしょう。
つまり、待ったとしても、希望区から連絡がくる可能性は低いのです。

さらに、第1回目、第2回目と回を経るごとに各区の枠はどんどん埋まっていきます。
これは「採用漏れ」の可能性が高まっていくということです。
あなたに「もう1年浪人してでも希望区に行きたい!希望区以外は絶対行かない!」という強い決意があるのなら、採用漏れを覚悟のうえで、辞退するのもいいでしょう。

しかし、そうでないのなら、これもご縁だと思って区面接に挑むべきだと思います。

区面接の対策方法

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各区を知る

これまでも述べてきたとおり、特別区は区面接からが真の勝負です。
特に人気区を受ける場合には、受験生全員が上位合格者であるため、熾烈な競争が続きます。
また、第1回目の提示でほとんどの枠が埋まることを考えると、何としてでも1発で内定を獲得したいところです。

そのためには、面接を受ける区について、基本となる情報を把握しておかなければなりません。
「特別区全体について広く・浅く」問われる人事委員会での面接と違って、区面接では「その区について狭く・深く」問われることになります。
そこで、最低限おさえるべき内容を示していきたいと思います。

なお、以下に紹介する各項目については、当ブログで各区ごとにまとめています。
それらを一覧にしたのが下記の記事となりますので、適宜ご参照ください。

基本情報

まずは基本的な統計情報として、下記の5つは必ず把握しておきましょう。

①面積
②世帯数
③人口(外国人住民数も)
④予算
⑤職員数

この5つが、区を捉える際の最も基本的な情報となります。
基本というだけあって、区面接でも「うちの区の予算規模は知ってますか?」「人口がどれくらいかご存知ですか?」と、数字自体を聞かれることもあります。
多くの受験生が当然のように知っているので、知らないだけで相当不利だと言えます。
絶対に把握しておきましょう!

基本構想

基本構想とは、各区がまちづくりを行う際の基本的な考えや将来展望、それに向けた長期的な目標や政策の方向性を示したものです。
各区が策定する計画の中でも最上位の計画であり、区が実現すべき目標を示しているとも言えるでしょう。
少し難しく聞こえたかもしれませんが、簡単に言うと「区の進むべき方向を定めたもの」ですね。
このような性質から「自治体の憲法」とも言われます。

基本構想は区の行財政運営の指針であり、そのもとで基本計画(基本構想を実現するための中期的計画)・実施計画(毎年度の予算編成等の指針となる短期的計画)が策定されています。

そのため、基本構想を知らないということは「区の進むべき方向を知らない」「なぜ各種の計画が必要になるのかを知らない」ということです。
区政への理解を深めるために、せめて概要だけでも読んでおきましょう

主要課題

各区とも、さらなる発展を目指して数多くの課題に取り組んでいます。
各区には共通した課題もありますが、一方でその区独自の課題も存在しています。

例えば、中央区は主要課題として下記の5つを挙げています。

①築地の活気とにぎわいの継承・発展に向けたまちづくり
②にぎわいのある晴海地区の新しいまちづくり
③国際都市東京の中心地としてのさらなる展開
④首都高速道路地下化など都市基盤の整備
⑤自治体間連携の推進

【中央区】区面接対策:模範解答集も紹介:2023年受験者向けより引用

こうして見てみると、⑤の「自治体間連携の推進」以外は中央区独自の、地域に根差した課題であることがわかります。

面接では「うちの区の課題は何だと思いますか?」「区が最も取り組むべき課題を教えてください」と聞かれることも多いです。
事前に調べておかないと言葉に詰まりますから、あらかじめ複数の課題を把握しておきましょう。

求める人材

人事委員会面接の記事でも述べましたが、先方の求める人材像を把握することはとても重要です。
相手がどんな人材を求めているのかがわからなければ、自分をどう売り込めばいいのかもわかりません。

それでは、各区はどのような人材を求めているのでしょうか?
実は、各区が求める人材は区ごとに大きく異なります。
それもそのはずで、一口に特別区と言っても各区は個々に独立した自治体ですから、求める人材や評価基準が異なるのはある意味当然です。

それらを踏まえると、区面接を受ける区がどのような人材を求めているのか、正確に把握する必要があります。
自己PRなどを話す際には、それらの人材像を多少なりとも念頭に置くといいでしょう。

政策や取組

人事委員会での面接と同じように、区面接でも「興味のある政策」「関心をもった取組」を聞かれます。
特に区面接においては、その区についてピンポイントで聞かれる傾向があります。

例えば、文京区で区面接を受ける場合には「文京区の事業で興味・関心のあるものを教えてください」「文京区の取組で知っているものはありますか?」と聞かれることになるでしょう。
また、受験生の中には「隣の〇〇区とうちの区を比較してみると、どういう違いがあると思いますか?」「逆に似ていると思うところはありますか?」と、近隣区との比較を求められている人もいます。

それを踏まえると、近隣区についても特徴および政策・取組を把握しておくのがベストでしょう。
全ての区の情報を知るというのは不可能だと思いますが、区面接を受ける区・その区の近隣区は最低限調べておくべきです。
なお、各区が行っている最新の政策・取組を下記の記事でまとめています。
自分一人で調べるのは大変でしょうから、是非参考にしてくださいね。

面接カード

区面接を受ける選択をした際は、区面接の詳細案内と「面接カード(区によっては面接調書)」や「履歴書」が郵送されます。
「受験申込の際に書いた面接カードの内容でカバーできる」というアドバイザーもいますが、特別区全体を念頭に置いた人事委員会での面接と、特定の区にフォーカスすべき区面接では、書くべき内容が異なるのが自然です。

また、区によっては先に述べた面接カードよりも多くのことを書かなくてはいけません。
例えば大田区・目黒区・中野区などはその典型です。
実際に大田区の面接カードで問われる内容を見てみましょう。

・あなたが、他の地方公務員一般ではなく、大田区に就職を希望する理由とそのきっかけとなった事柄について記入してください。
・これまでに力を入れて取り組んだことについて、あなた自身の行動を中心に具体的に記入してください。また、そこから得られたことも記入してください。
・大田区で働いてみたい職場の名称と、その職場でどのような仕事をしてみたいか、あなたの考えを理由欄に具体的に記入してください。
・あなたはどんなときにストレスを感じますか。またストレスを感じた場合の解消法を記入してください。
・あなたがチーム(組織)に貢献して成果をあげた経験があれば、その内容を具体的に記入してください。
・あなたが興味のある大田区の取組みと、その理由を記入してください。
・自己PR

【大田区】区面接対策:模範解答集も紹介:2023年受験者向けより引用

「大田区に」「大田区で」「大田区の」と書かれていることからも、「大田区」という言葉が強調されていることがわかります。
そのため、どの区にでも当てはまる・言えるような一般的な内容は避けるべきでしょう。

さらに、人事委員会の面接カードよりも設問が多いことから、書くのに時間がかかります。
区によっては面接カード以外に履歴書の提出も求められるため、その場合はなおさらですね。

こういったことを踏まえると、各区の特徴や面接カードの内容を踏まえつつ、早めに作成し始めたほうがよいでしょう。

なお、当ブログでは各区の面接カードを区ごとにまとめています(基本情報なども)。
それらを一覧にしたのが下記の記事となりますので、適宜ご参照ください。

各区の試験スタイル

ほとんどの区では個別面接が1回のみとなっています。
ただし、一部の区では集団討論(グループワーク)が課されますので、各区の試験スタイルを事前に把握しておきましょう。

【23区】
千代田区:個別面接
中央区 :個別面接&集団討論
港区  :個別面接&若手職員との面談
新宿区 :個別面接
文京区 :個別面接&集団討論(50分)
台東区 :個別面接
墨田区 :個別面接&職員との面談(1 on 1)
江東区 :個別面接&集団討論
品川区 :個別面接
目黒区 :個別面接
大田区 :個別面接&集団討論
世田谷区:個別面接
渋谷区 :個別面接
中野区 :個別面接
杉並区 :個別面接&プレゼン&集団討論
豊島区 :個別面接&集団討論
北区  :個別面接
荒川区 :個別面接
板橋区 :個別面接
練馬区 :個別面接
足立区 :個別面接
葛飾区 :個別面接&集団討論
江戸川区:採用面談
【各組合】
人事・厚生事務組合:個別面接
清掃一部事務組合 :個別面接
競馬組合     :個別面接

集団討論が課される区では、別途対策が必要となるでしょう。
ただし、地方上級(県庁・政令指定都市)と比べたときには、集団討論の難易度は高くありません。
理由としては「面接試験をくぐり抜けた最終合格者だけが参加しているから」というのが挙げられます。

地方上級の集団討論には「クラッシャー」「地雷」と呼ばれる、討論そのものを台無しにする受験生がしばしば現れます。
筆記試験だけではこのような受験生を落とすことができないので、その後の集団討論にも参加できてしまうのです。

しかし、特別区の場合、そのような受験生は人事委員会面接で落ちることになります。
区面接に参加する最終合格者は人事委員会面接をくぐり抜けているわけですから、ある程度の社会性が期待できるでしょう。
そのような人たちだけで行われるので、スムーズに進行することが多いのです。

対策は必要ですが、そこまで神経質にならなくても大丈夫ですよ!

区面接で聞かれる質問

区面接では、特別区全体ではなく、その区について質問されることになります。
どの区にも当てはまるようなことしか回答しないと「それってどこの区でも当てはまりますよね?」「うちの区の特徴を聞いているんですけど?」と、聞き返されたり、印象が悪くなったりするでしょう。

そうならないために、まずは区についての徹底的な研究が必要となります。
この重要性を感じてもらうために、実際に区面接でよく聞かれる質問を一部挙げてみましょう。
具体的には下記のとおりです。

・これ以前に区に来たことはある?
・来たときに気づいたことを教えて
・区内のスポットで好きなところは?
・うちの区の課題をいくつか挙げて
・知っている取組を3つ挙げて
・区の強みと弱みはどこ?
・区の発展に必要なアイデア

区について質問されていることがよくわかりますね。
こういった質問に答えるためには、これまでに紹介した基本情報を把握するだけでなく、

・その区を実際に歩いてみる
・区議会の録画配信を見てみる
・区民になったつもりで区報を読んでみる

などの愚直な努力が求められます。
どこかで聞きかじっただけの浅い内容では、高い評価を勝ち取ることはできません。
その区について、地道な下調べを行いましょう。

至高の区面接対策

これまで述べてきたように、区面接では採用漏れが発生します
また、採用漏れとなる受験生の数も、決して少なくはありません。

だとしたら、区面接に向けて行うべきベストな対策とは何なのでしょうか?
それは「予想される質問を把握し、自分なりの解答を練る」ことです。

瞬間的に良い解答が出てくる人は少数派。
多くの人はあらかじめ解答を練っており、大学で私が指導してきた各区の内定者もそのように対策してきました。

また、解答を練る作業を通じて自己分析が進み、その結果自己PRや志望動機がより良いものになるという効果も見込めます。

模範解答に完全依存している受験生の不合格率が高いのは、この辺りが原因だと考えられます。
つまり、解答を練る作業を行っていないため自己分析が不十分であり、その結果、面接での説得力を欠いているのです。

それ以外にも、面接官側が「またそれか…」「さっきの受験生もそうだったし…」「どこかの商材を暗記してきたんでしょ?」とウンザリしているのもあるでしょう。

そうならないためにも、過去の区面接受験生が聞かれた質問を徹底的に分析し、自分なりの解答を練り上げることが最重要です。

模範解答を参考にしながらも、しっかり自分の言葉で語ることで、採用漏れという最悪の事態を回避することができるでしょう。

おわりに

ここまでの説明からも明らかなように、区面接は人事委員会の面接とは全くの別物です。
また、求められる対策もかなり異なることが理解できたと思います。

区についてさらに深い知識を手に入れ、自信をもって本番に挑みましょう。
内定獲得まであと少しです。
油断せず、最後まで頑張ってくださいね!