10人きょうだい、初恋のラブレター、32歳で会長に…創価学会・池田大作名誉会長の意外な“実像”とは「将来大物になりそうな雰囲気はまったくなかったなあ」

10人きょうだい、初恋のラブレター、32歳で会長に…創価学会・池田大作名誉会長の意外な“実像”とは「将来大物になりそうな雰囲気はまったくなかったなあ」

source : 週刊文春 2010年12月2日号

genre : ニュース, 社会

 11月15日、創価学会の池田大作名誉会長が東京都内の自宅で老衰のため死去した。95歳だった。日本最大規模の宗教団体を長年率い、1964年に公明党を創設してからは政界でも大きな影響力を発揮してきた。

 宗教団体のありかたが問われた2023年、池田氏の死は今後にどんな影響を及ぼすのか。2010年に「週刊文春」に掲載された記事を期間限定で再公開する。

(初出:「週刊文春」2010年12月2日号/年齢・肩書等は公開当時のまま)

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 池田氏の姿が見えないまま、主不在で迎えた創立80周年記念日は盛り上がらず、創価学会に異常事態が続いている。氏の健康状態は学会幹部すら知らされないトップシークレットとされ、Xデーがいよいよ現実味を帯びる。怪物かカリスマか、その実像に改めて迫る。

池田大作氏 2008年撮影 ©時事通信社

 ひと目で妹とわかるほど、その顔はよく似ていた。

「私は一番下ですから、小さい頃はいっぱい可愛がってもらいました。たまに家で会うと『女の子はきれいにならないと駄目だよ』とか、『挨拶できるようにしなさい』『本をいっぱい読みなさい』って言われるんです。どっちかというと、親のような気持ちで接してくれたんじゃないかと思います。だから、先生の中ではいつまでも私は15、6歳という気持ちじゃないですか」

「もう別世界の人でございますので。ただ、眩いばかりで尊敬しております」

――最近、電話で話をしたりすることは?

「とんでもありません。もう別世界の人でございますので。ただ、眩いばかりで尊敬しております」

――手紙をもらうことも?

「それとなく知らせてくださる方がいます。私の方からは(聖教)新聞を見たときにお手紙を出したりです」

――返事はありますか?

「それはありません。間に入った人から『喜んでいました』という連絡があって、近況などを知らせてくれますからね」

新宿区にある創価学会本部の広宣流布大誓堂 ©時事通信社

 こう語るのは、初めてマスコミに登場するという池田大作名誉会長(82)の実妹である。10人きょうだいの末妹は、現在も関東地方に健在だが、この妹でさえ、兄と直接会うことも、話をすることもできないのだという。兄のことを「先生」と呼ぶ妹は、池田を“神様”のように思っているのだろう。その“神様”が、今年の5月13日から学会員の前に姿を見せていない。

 公称800万世帯という巨大教団・創価学会(以下、学会)。言論弾圧事件、「月刊ペン」事件、1億7000万円金庫事件など、様々な事件で世を賑わす一方、公明党を通じて国政にも大きな影響を保持している。昭和35年に第三代会長となって以来、社会からの厳しい批判や、宗門との対立にもかかわらず、池田は学会に君臨し続けてきた。