蘭奢待ぬい?!あの正倉院宝物がユニークなグッズに! 正倉院展の2つの売り場の注目グッズを紹介
奈良国立博物館で「第75回 正倉院展」が11月13日まで開催中です。出陳されている宝物の数々が観覧者の視線を集めていますが、グッズも話題を集めています。一体どんなグッズがあるのでしょうか? ※開幕前日の内覧会時に取材したもので、完売したものもあります。
扱っているグッズが違う!今年も館内と野外の2つのグッズ売り場
正倉院展には、館内と野外の特設売店「天平」の2つのグッズ売り場があり、それぞれ扱うグッズが異なります。
特設売場を含む館内の「奈良国立博物館ミュージアムグッズ売り場」は、手ぬぐいやクリアファイル、メモ帳、Tシャツなどの定番の商品が毎年、その年の注目の出陳宝物のデザインで販売。長年、同じ種類をコレクションしている人が多いのが特徴です。(※館内のショップは記事の後半で詳報します。)
蘭奢待クッションも 野外の特設売店「天平」
一方、今年で3年目になる野外の「天平」は、今年の出陳宝物にとどまらず、「正倉院宝物といえばコレ!」と言われる代表的な宝物がユニークな形で数多くグッズ化されているのが特徴です。
「ミュージアム部」がある「フェリシモ」、奈良晒で創業約300年の歴史を持つ工芸・生活雑貨の「中川政七商店」をはじめとする地元・奈良の企業や作家とコラボした個性あふれるグッズの数々は、見ていて飽きることがありません。
信長すら不可能な夢が実現?! あの宝物が抱き枕に
今年の出陳宝物のグッズは?
続いて、今年出陳された宝物が「天平」でどのようなグッズとなっているかを紹介していきます。特に、歴史上最高峰の鏡とされる「平螺鈿背円鏡」の背面の美しい螺鈿細工が、多くのグッズのモチーフになっていました。
今までありそうで無かった丸いビニールポーチをはじめ、エコバッグやビニールバッグ、Tシャツなどの新作も注目です。
8種のアクリルキーホルダー
アクリルキーホルダーガチャガチャ(500円)は、リアル過ぎるスッポンの形をした容器「青斑石鼈合子」などの今年の出陳宝物7種類プラス正倉院正倉の計8種類です。
日本一の「くつ下」産地・奈良ならではのグッズ
2年前の第73回正倉院展で奈良時代の笛吹のくつ下(呉楽 笛吹襪)が出陳され、それをデザインしたくつ下が爆発的な人気グッズとなったことから、定番商品化されたのが、くつ下です。なぜ「くつ下」がこんなにも注目を集めたかというと、奈良県広陵町が日本一のくつ下の産地だからでもあります。
「天平」でも、広陵町で1927年の創業の靴下工場「創喜」とコラボし、今年の出陳宝物(「平螺鈿背円鏡」と名称が似ていますが)ではありませんが、平螺鈿背八角鏡をイメージした和紙とシルクのやわらかソックスが販売されていました。
SOUKIの靴下(2200〰2400円)
館内の売り場も充実
特設売場を含む館内の「奈良国立博物館ミュージアムグッズ売り場」もたくさんの種類のグッズが並んでいます。「平螺鈿背円鏡」とともに、目立ったのが、四弦琵琶「楓蘇芳染螺鈿槽琵琶」と「赤地鴛鴦唐草文錦大幡脚端飾」の「おしどり」をモチーフにしたグッズです。
正倉院展のグッズは、時にユニークで、美しく気分が上がるデザインばかり。約1300年前の素敵なデザインの「宝物」を手元に置けば、聖武天皇や光明皇后ら奈良時代の天平人たちをもっと身近に感じることができるかもしれません。 (ライター・いずみゆか)
◇今年の正倉院展の見どころを奈良国立博物館の井上洋一館長が解説
第75回 正倉院展 |
---|
会場:奈良国立博物館 東・西新館 |
会期:2023年10月28日(土)~11月13日(月)※会期中無休 |
開館時間:8:00~18:00 ※例年とは異なります 金・土・日曜日、祝日は20時まで 入館は閉館の60分前まで |
入館料:一般2,000円、高大生1,500円、小中生500円、キャンパスメンバーズ学生400円 ※事前予約制の日時指定券が必要 公式オンラインチケット (奈良国立博物館チケット売り場での当日販売無し) 【レイト割】一般1,500円、高大生1,000円、小中生無料 ※レイト割は、月~木が16時以降、金・土・日・祝が17時以降の日時指定券に適用 |
詳しくは正倉院展の公式サイトhttps://shosoin-ten.jp/ |
◇あわせて読みたい ナゾトキ街歩きゲーム『奈良 謎解き寺巡り』10月28日から リアル脱出ゲームのSCRAPによる最新ナゾトキを楽しんで興福寺五重塔修理もサポート