「下半身に生暖かい感触が…」
「寝ていると、下半身に生暖かい感触があった。童貞でしたが、口でされているのがわかりました。掛け布団の下をのぞくと、ジャニーさんと目が合った」(同前)
急いで布団を戻した。「どうしよう」と思ったが抵抗することは選ばなかった。果てないと終わらないと思った。ことが終わるとジャニー氏は部屋を出て行き、木村氏はすぐにシャワーで身体を洗い流した。
翌日、枕元には2万円が置いてあったという。
同年1月17日、阪神大震災が起こった。木村氏の自宅は半壊し、混乱は続いた。芸能活動についても悩んだが、苦しい家計のこともあり、覚悟を決めて1カ月後、再び上京した。
ジャニー氏は木村氏に訊いてきた。
「バレーボールできる?」
木村氏は運動神経に自信があった。ハイと答えると、
「じゃあ、新しいグループに入ってよ」
ジャニー氏はそう言って、デビュー記者会見の日付も伝えられた。その年の秋のワールドカップバレーでスペシャルサポーターを務めてCDデビューするV6のことだった。
だが、その次の日の夜、木村氏はまたしてもジャニー氏から性被害を受けてしまう。帰らせてくださいと一度大阪に戻ることにした。しばらくすると、グループでデビューする話はなくなっていた。