〈 《ジャニーズ性加害問題》ジュリー氏「代表取締役残留」は相続税支払い免除のためだった 国税庁関係者は「被害者やファンを馬鹿にした話」 〉から続く

 ジャニー喜多川氏による性加害問題をめぐり、元ジャニーズJr.の木村伸一氏(46)が実名・顔出しで「 週刊文春 」の取材に応じ、自身が受けた被害とジャニーズ事務所退所後の苦悩の日々を明かした。木村氏はジャニー氏から「新しいグループに入ってよ」などとV6のメンバーになるよう声をかけられていたが、実際に加入することなく事務所を退所。21歳の頃に芸能界から引退している。

 小学生の時に父親が事業で失敗し、自己破産するなど苦しい家庭で育った木村氏。中1から新聞配達、高校生になると歳をごまかして夜の街でキャッチのバイトなどを行い、月17万円ほどを家に入れ、家計を支えていた。

 1995年1月8日、当時高3だった木村氏がアルバイトをしていた地元大阪のマクドナルドに電話がかかってきた。ジャニー氏だった。

 木村氏が語る。

「親類が黙って応募していたんです。半年くらい前からジャニーさんは自宅に電話をかけていたのですが、母親が相手にしなかった。その日はたまたま姉が電話を取って、バイト先を教えたそうです。『今日、KinKi Kidsのコンサートが大阪厚生年金会館であるから来て』と。バイト中なのでと断ろうとしたら、マクドナルドのマネージャーに『何言ってんだ、行ってこい!』と言われて。ジャニーさんに会うと熱心に口説かれ、数日後に上京するよう新幹線のグリーン車のチケットとお金を渡されました」


ジャニー喜多川氏

ジャニー氏が熱心に口説いてきた

 木村氏は苦しい家庭の事情を伝え、就職するとジャニーズ入りを渋った。しかし、ジャニー氏は「その分のお金は補える。僕についてきて」と熱心に口説いたという。

 そこからジュニアとしての活動が始まった。

 悪夢のような出来事が木村氏を襲ったのは雑誌「Myojo」の撮影があった日の夜だった。