こんにちは。
ひあり奈央です。
今日は激しい雨も降り、不安定なお天気でしたね。私の住んでいる地域では雨は止んだようですが、寒いです。
さて、今日は読んだ本のお話です。
「人類史のなかの定住革命」です。
ちょっと前に国籍を持たない海上の民・バジャウ族(フィリピンとマレーシアの間くらいの海で、定住せずに移動しながら生活している人々。)の話をyoutubeで見たばかりなので、とても興味深く読みました。
私は日々の生活で出かけたりするのがそれほど好きなタイプではなく、定住型の性格だと思っていましたが、この本で共感できる部分も多かったです。
「・・・遊牧民や遊動狩猟採取民に対して定住民がいだく素朴な優越感にもとづいた偏見に一致している・・・だが、定住民が定住生活こそ人間本来の生き方と考えるのと同じように、遊動民は遊動生活こそ本来の生き方と感じていることにも思いをめぐらす必要があるだろう」(62ページ)
本来の生き方とは何なのか。こちらの本によると、定住生活には、ゴミの捨て場所を定めるなどの生活システムが必要になり、それに伴い「社会規範」や「権威」が生まれるのだとか。
後は遊動民は、移動する際に運搬することができる所有物しか持たないため、富の蓄積とは無縁なのだそうです。
一般国民からお金を集めて必要なところに分配する。このような国家システムはこれからもずっと続くものなのだろうか、などなど、色々と考えさせられる本でした。