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全盲の方がリングフィットをプレイした瞬間~ePARA CARNIVALにて~

ePARA CARNIVALというイベントに出演してきました。

ePARA CARNIVALは、バリアフリーeスポーツの理念の元で障害当事者が運営の中心になって開催される、LANパーティー形式のイベントです。
詳しくはこちら
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000056567.html

そのイベントで「健康ブース」というエリアがあったのでそちらの担当としてアサインされました。
私自身「リングフィットRTA走者」という肩書が強くなりすぎてしまうのでそれ以外の「マッチョで健康に詳しいゲーマー」としてお呼び頂けるのはありがたいですね。リングフィットRTA走者として呼ばれるのはもちろん嬉しいのですが活躍の幅は狭くなってしまうので…とは言え結局リングフィットをやっていたのですが…

イベント全体の振り返りをしてしまうと長くなってしまうので1点だけ印象的だったエピソードを語らせてください。

イベントの理念通り、このイベントには障害をお持ちの方が多く参加しております。
私のいたブースにも様々な方がいらしたのですが、印象的だったのは全盲の方がいらしたとき
チョコタルトさんというのですが、彼は目が見えないのにストリートファイターをプレイ出来るというスーパープレイヤー。
ただ運動のハードルは高く、散歩もひとりでは難しい、外へ出ることが難しくどうしても運動不足になってしまうとのこと。
そんな彼が「心眼CUP」という目が見えない選手同士で闘うストリートファイターの大会を終えた後に健康ブースに休みに来たのですが、リングフィットを楽しそうにプレイしている人たちの声やゲーム音を聞き「自分もやってみたい」とプレイすることに。

私自身リングフィットはめちゃくちゃやりこんでいますし、パーソナルトレーナーの資格も持ち、なんなら母校の部活の監督もやってて運動指導経験もあるわけで、「これはしっかりとフォローしないと」と意気込んでチョコタルトさんが満足してリングフィットを遊べるようにサポートすることに。

いざ始めると意外と見本を見せずに口だけで運動姿勢を教えるのって難しいとも感じたのですが体を直接触ってあげながら少しずつ運動を教えていくことに。

ただ流石というか、「脚を動かすとゲーム内のキャラクターも走りますよ」と伝えるとゲーム内の足音をしっかり聞いて「あ!ほんとだ!走っている!」としっかりゲーム内の状況を把握されていました。
そしてバトルで運動をするシーンではゲーム内の効果音を頼りに、スクワットであれば上げ下げを繰り返さないといけないのですがそれも慣れれば私が指示する必要もなく自分でしっかりゲーム内の効果音を聞いて適切なタイミングでスクワットができるようになりました。

彼自身のゲームが好きという想いと、指示に従えば室内でも運動できるリングフィット、そしてそれをサポートできるえぬわた、全て噛み合ってこういった挑戦ができ、本当に良かったと思っています。

「目が見えないから外へ一人で出歩くことが難しい」というのはその通りですし考えなくても分かることなのですが、全盲の方が普段どういった生活をされているかちゃんと考えたことのなかった自分が恥ずかしくなりました。

母親が介護の仕事をしていたり、「困っている人がいたら助けなさい」と言われて育ったのでやはりそこに使命感はあります。

リングフィットアドベンチャーには「運動サポート」という機能が付いており、例えば脚が不自由な方でも遊べるように、脚を使う運動をスキップする機能なども付いています。

体の事情で運動を諦めてしまった方々が楽しく運動出来るような世界を作れたら。そのためにも自分が出来ることを考え、自分が出来ることを少しずつできたらと思っております。

ePARA CARNIVALは今回が第0回で次回が本番とのこと。今後もePARA CARNIVALの応援よろしくお願いいたします。


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リングフィットRTA走者のえぬわたです。100%カテゴリやany%カテゴリの負荷30の世界記録保持者。RTA in Japan Summer 2021で大トリを務めました
全盲の方がリングフィットをプレイした瞬間~ePARA CARNIVALにて~|えぬわた