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リングフィットRTAの始め方、練習の仕方について

タイトルはリングフィットRTAの始め方、練習の仕方なのですが、他のRTAにも共通することは多いと思うのでぜひ参考にしてください。

ちなみになぜこのような記事を書こうと考えたかというと、
RTA走者が増えてほしいと同時に無理なやり方でリタイアしたり、体壊したりする人がいるからです。
リングフィットRTAもRTAであり、「いかに楽で速く終わる運動を選んでいくか」が重要なRTAです。そのやり方を知らなければただ辛いだけで、とても危ないです。
リングフィットRTA界を代表するものではなく、一個人の意見ですが参考にしていただければと思います。


まず初めに

そもそもRTAは究極のやり込みプレイであり、普通の遊び方ではありません。
普通の遊び方をやり切ってから挑むようなもの。
リングフィットアドベンチャーにおける「遊び切った」の一つの目安は「アドベンチャーモード3周」です。リングフィットアドベンチャーはアドベンチャーモードを一度クリア(エンディングまで到達)すると強くてニューゲームで遊べます。レベルはそのまま、同じステージで敵が強化された状態のアドベンチャーモードを遊べるということです。そしてそれを2回繰り返す、つまり3周遊ぶことで完全クリアになります。
クリア率というものもあるのでもちろんぞれぞれ100%の300%です。

これをやり切った時に「体力的に余裕だな」「もっと極めたいな」ってなった際にRTAに挑戦して欲しいと思います。


カテゴリ

リングフィットのRTAにはたくさんのカテゴリがあります。10分で終わるものから30時間近くかかるカテゴリまで。
ですので身の丈にあったカテゴリに挑戦してください。
というか短時間で終わるカテゴリから挑戦してください
後述しますがBeat World 1から挑戦してくださいということです。

カテゴリはクリア率でいうと
Beat World1(World1までクリア)
Beat World2(World2までクリア)
Beat World5(World5までクリア)
Beat World10(World10までクリア)
any%(クリア率問わずアドベンチャーモードクリア)
100%(クリア率100%でアドベンチャーモードクリア)
All Jogging Courses(カスタムモードで全てのコースを走る)
があります。(2022年3月現在)
All Jogging Coursesは特殊なカテゴリ扱いですがハードルが低めなので紹介しておきます。

またそれぞれ運動負荷が2択
any Intensity Level(運動負荷自由、実質最低の1)
Intensity Level 30(運動負荷30、つまり最大)

さらに運動姿勢およびグリッチのありなしも2択で
restricted(ゲーム内で指示される正しい姿勢で運動を行い、コースをすっ飛ばすようなグリッチは使用不可)
unrestricted(ゲーム内に指示される姿勢を無視しても構わない、レッグバンドのジョイコンを手にもって操作するなどもあり、グリッチもステージをすっ飛ばすようなグリッチも使用可)

といったカテゴリがあります。

ですので7×2×2の計28種類のカテゴリがあるわけです。

例えば
any% Intensity Level 30 restricted(クリア率問わずクリア×負荷30×正しい姿勢)とか
Beat World5 any Intensity Level unrestricted(ワールド5までクリア×負荷自由×なんでもあり)みたいな感じのカテゴリに分けられるわけです。
身の丈にあったことをやりましょうということです。

ちなみにrestrictedカテゴリは自分の運動姿勢をカメラで映す必要がありますが、unrestrictedはゲーム画面だけで大丈夫です。

カテゴリはこんな感じのイメージ

カテゴリ紹介

※昔はrestrictedがIntended、unrestrictedはNot Intendedと呼ばれていたので画像はそのままになっております。

所要時間目安

まず挑戦する前にそれぞれのカテゴリがどれくらいかかるものか把握するのがとても大事ですので参考までに各カテゴリの2022年3月現在の世界記録を載せておきます。もちろん初めて走ってそれくらいの記録が出るというわけではありません。
unrestrictedは割愛しますが、同じカテゴリのrestrictedの記録の9割くらいになると思っていただければと思います。

例:Beat World5 any Intensity Level restrictedは1時間56分6秒、同じくBeat World5 any Intensity Level unrestrictedは1時間49分56秒くらいです。
また、私が確認している範囲で一部申請中、あるいは走ったけど申請していない記録も掲載しておきますので実際のSRCの記録とは多少異なる場合があります。

※以下2022年8月時点の記録

any Intensity Levelカテゴリ(運動負荷自由)
Beat World1 :8分37秒
Beat World2 :20分31秒
Beat World5 :1時間56分6秒
All Jogging Courses:2時間7分23秒
Beat World10 :3時間57分37秒
any%:10時間57分4秒
100%:21時間13分54秒

Intensity Level 30カテゴリ(運動負荷最大)
Beat World1 :16分17秒
Beat World2 :34分18秒
All Jogging Courses:2時間11分52秒
Beat World5 :2時間33分52秒
Beat World10 :5時間6分16秒
any%:13時間51分12秒
100%:26時間36分56秒

ということでぜひ最初はBeat World1から挑戦してみてください
通常プレイで負荷30でプレイしていた人はIntensity Level 30のBeat World1からの挑戦でも大丈夫だと思います。

ちなみにunrestrictedでも体力は使いますのでその場合もリングフィットをしっかり3周クリアしてから挑戦してください


練習の順番

ざっくりこんな順番かなと思っています
①アドベンチャーモード3周100%クリア
②ルールを確認する
③世界記録の走りを見て勉強しチャートを作成する
④分割しつつ真似てみる
⑤チャートで改良すべき部分があれば改良する
⑥走ってみる

①アドベンチャーモード3周100%クリア
初めにで書いた通りです。体力的な問題が特に大きいです。3周クリアするころにはRTAに挑戦する体力の基礎がついていると思います。

②ルールを確認する
これは非常に大事です。特にrestrictedカテゴリのリングフィットRTAにおいては。しかもリングフィットRTAは日本で人気のRTAですのでルールが日本語で書いてあります。走る前に絶対に確認しましょう。ルールを間違えて走ったら不認定になることもあります。
any Intensity LevelとIntensity Level30、restrictedとunrestrictedで微妙にルールが異なりますので絶対に確認してください。

特に運動強度の設定は間違えやすいので気を付けましょう。せっかく走ったのに不認定なんて悲しいですよね。この設定画面から映す必要があります。

Speedrun.com(以下SRC)RTAの記録を集積するサイトにルールが載っているので確認してください。下画像の赤丸の部分ですね。

220306カテゴリ紹介


③世界記録の走りを見て勉強しチャートを作成する
SRCには動画が全て載っています。
自分が挑戦するカテゴリの世界記録を見ましょう。リングフィットのRTAは他のRTAのように細かなテクニックが求められることは少なく、基本的にマネは出来ると思います(体力面をのぞく)
ポイントは「どれだけレベルを上げて」「どのスキルを覚えて」「どの順番で技を繰り出し」「ウェアやスムージーはどこで使うか」「コースの走り方はどのような立ち回りにするのがベストか」など。覚えられないようであれば紙に書き出して、走っているときに見れるように用意しておきましょう。
チャートとはこのような攻略の手順のことです。

またDiscord上では情報交換がなされています。こちらに入ることもおすすめします。分からないことがあれば質問もできますしね。
https://discord.com/invite/GFs3XaM

またえぬわたの解説動画でリングフィットRTAに共通するような基本的な解説もしてありますのでこちらも参考にしてみてください。

④分割しつつ真似てみる
走り方を覚えたり、あるいはチャートを作ったら真似してみましょう。最初は動画を確認しながらでも良いです
同じ走りをタイマーをつけて走るのではなく、同じレベル、同じスキル構成などにしてなぞるように同じプレイをしてみましょう。
この際、一気にやるのではなく、休憩を入れつつ、日をまたぎながらプレイしましょう。特に1時間以上かかるカテゴリは最初は日を分けて挑戦してください。

⑤チャートで改良すべき部分があれば改良する
実際に分割して走った際に「もっとここをこうした方が速いのでは?」というポイントがあればチャートを改良しましょう。
またリングフィットの場合、体力的に再現不可能な場合があるのでその場合も自分が無理なくできる範囲にチャートを改良しましょう。

⑥走ってみる
さっそく走ってみましょう。録画機器やタイマーの話はここでは割愛します。調べれば出てきます。ちなみに私はゲーム画面のキャプチャは「AVerMedia Live Gamer Portable 2 PLUS AVT-C878 PLUS」、カメラは「logicool C920N HD PROウェブカメラ」、タイマーは「Live spirits」、そして「OBS studio」でゲーム画面と自分を映したカメラとタイマーを一つの画面に載せ、「Twitch」で配信しています。
記録に挑戦する際は出来るだけライブでやった方がいいです。
というのもモデレーター(記録を承認する人)からすると、ライブだと不正が出来ない、裏を返せば録画したものを提出されると「編集でずるをしている可能性が否定できず、細かく精査する必要があるから」です。

Beat World1でも水は用意しましょう
Beat World5以上であればスポーツドリンクなどナトリウムやカロリーの入ったものを用意、Beat World10以上であればゼリードリンクなどエネルギーを即座にとれるものの準備をお勧めします。

また途中できつくなったら無理せず休息をとること。これはリングフィットRTAにおいて最も大事な事です。無理をしてはいけません。


長距離カテゴリについて

リングフィットアドベンチャーは3時間以上かかるようなカテゴリがたくさんあります。
3時間以上ぶっ続けの運動を普通の人がやるのはとても危険です。
先ほどから述べているようにBeat World1→Beat World2→Beat World5というように短時間で終わるカテゴリから挑戦し、徐々に時間を延ばしていきましょう。突然any%や100%をやることはきわめて危険ですし、Beat World5とかでも体を壊す人はいます。

またリングフィットアドベンチャーには6時間ごとに30分の休憩をとることができる休憩ルールが存在しています。
これもうまく活用しましょう。詳しくはSRCのルールを確認してください。


記録提出とモデレーターに関して

走ったらSRCに記録提出をしたいですよね。
ただ、記録を提出するということはそれをちゃんと見て問題ないか確認する「モデレーター」という「人間」がいることを頭に入れてください。

例えば「適当に通常プレイにタイマーをつけて走ったプレイ」が提出されたとした際、モデレーターはどういった気持ちになるでしょうか。
またここは塩梅が難しいかと思いますが「記録更新の度に記録を提出する」のもちょっと考えましょう。
例えば14時間近くかかるカテゴリを毎週走る人がいたとします。その度に記録を提出してそれをモデレーターが承認しようとすると同じだけ時間がかかります。モデレーターとしてはとても大変ですよね。
個人的には「すぐそのカテゴリに再挑戦して記録更新できそう」と思っていたらその記録を提出する前に、自分でそのカテゴリを更新することに励みましょう。
また「自分がそのカテゴリに当分挑戦する予定がない」とか「順位が上がった、世界記録を更新した」ということがあったときとかに申請するのが良いかと思います。

一方で一度も記録を提出してないのに「満足する記録を出すまで記録を提出しない」というのはおすすめしません。なぜなら一度提出すれば、そのRTAコミュニティから認知され、応援してもらえたりアドバイスをもらえるから。さすがに初めての挑戦を提出するのは違うと思いますが、2,3回挑戦したらとりあえず出してみた方がよいと思います。


そして記録を提出する際は見やすいように設定画面の部分から始まった動画を提出しましょう。ライブ配信の際はそれを必要最低限の部分だけ切り抜きましょう。
またTwitchの配信は時間が経つと消えてしまうのでアーカイブ化をしてから提出しましょう。
提出はこちらの赤丸の部分から

220306提出


最後に

RTAはみなが思っている以上にハードルが低いと思っています。ただ気軽に挑戦して欲しい一方でリングフィットRTAの場合、体力が伴わない人が挑戦すると怪我につながります。

まずは楽しいリングフィットライフを、そしてぜひ体力をしっかりつけてからリングフィットRTAへの挑戦をお待ちしております。

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リングフィットRTA走者のえぬわたです。100%カテゴリやany%カテゴリの負荷30の世界記録保持者。RTA in Japan Summer 2021で大トリを務めました
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