こころ【心】🔗⭐🔉振
こころ【心】
(禽獣などの臓腑のすがたを見て、コル(凝)またはココルといったのが語源か。転じて、人間の内臓の通称となり、更に精神の意味に進んだ)
➊人間の精神作用のもとになるもの。また、その作用。
①知識・感情・意志の総体。「からだ」に対する。大鏡文徳「この帝…御―明らかに、よく人を知ろしめせり」。「―の病」
②思慮。おもわく。源氏物語浮舟「―もなかりける夜のあやまちを思ふに」。「―を配る」
③気持。心持。万葉集17「いつかも来むと待たすらむ―さぶしく」。「―が変わる」
④思いやり。なさけ。万葉集1「雲だにも―あらなも隠さふべしや」。「―ない仕打ち」
⑤情趣を解する感性。新古今和歌集秋「―なき身にもあはれは知られけり」
⑥望み。こころざし。万葉集3「結びてし言ことは果さず思へりし―は遂げず」。「―にまかせぬ」
⑦特別な考え。裏切り、あるいは晴れない心持。万葉集4「―あるごとな思ひわがせこ」。「―を晴らす」
➋(比喩的に用いる)
①おもむき。風情ふぜい。栄華物語つぼみ花「よろづみな―あるさまに見え」
②事情。源氏物語夕顔「このわたりの―しれらむ者を召して問へ」
③趣向。くふう。源氏物語帚木「まづ難き詩の―を思ひめぐらし」。「絵の―を味わう」
④意味。古今和歌集序「うたのさまを知り、ことの―をえたらん人は」
⑤わけ。なぞ解きの根拠。東海道中膝栗毛初「これを衣桁のふんどしと解きやす。その―はどうだ」
⑥(歌論用語)内容。歌の主題・題材・発想などをいう。古今和歌集序「―あまりてことば足らず」
➌①心臓。胸。むなさき。浄瑠璃、世継曾我「―まで来る憂き涙」
②物の中心。源氏物語桐壺「池の―広くしなして」
⇒心合わざれば肝胆も楚越の如し
⇒心内にあれば色外にあらわる
⇒心が洗われる
⇒心が通う
⇒心が軽い
⇒心が挫ける
⇒心が騒ぐ
⇒心が沈む
⇒心が通ずる
⇒心が弾む
⇒心が乱れる
⇒心焉に在らず
⇒心に入る
⇒心に浮かべる
⇒心に鬼を作る
⇒心に懸かる
⇒心に垣をせよ
⇒心に懸ける
⇒心に笠着て暮らせ
⇒心に適う
⇒心に刻む
⇒心に染みる
⇒心に留める
⇒心に残る
⇒心に任せる
⇒心にも無い
⇒心の鬼が身を責める
⇒心の琴線に触れる
⇒心は二つ、身は一つ
⇒心は矢竹に逸る
⇒心広く体胖なり
⇒心を合わせる
⇒心を致す
⇒心を痛める
⇒心を一にする
⇒心を入れ替える
⇒心を入れる
⇒心を動かす
⇒心を打たれる
⇒心を移す
⇒心を奪われる
⇒心を躍らせる
⇒心を鬼にする
⇒心を傾ける
⇒心を交わす
⇒心を決める
⇒心を砕く
⇒心を配る
⇒心を汲む
⇒心を籠める
⇒心を凝らす
⇒心をそそる
⇒心を掴む
⇒心を尽くす
⇒心を留める
⇒心を捉える
⇒心を悩ませる
⇒心を引かれる
⇒心を開く
⇒心を翻す
⇒心を用いる
⇒心を以て心に伝う
⇒心を遣る
⇒心を許す
⇒心を寄せる
広辞苑 ページ 7054 での【心】単語。