独自ドメインと独自CMSにブログを移行した
はてなブログから移行した。独自ドメインを取得し、独自CMSを開発し、独立独歩でブログを運営することにした。はてなブログへの不満が限界を超えていたなんて、口が裂けても言えない。
経緯:はてなブログ運営が頼りない
2014年1月1日に最初の記事をはてなブログに投稿した。2017年までの4年間に投稿した記事数は850だ。その過程ではてなブログの不十分な点を次々と知ることになった。
2017年に、はてなブログの運営に複数の不具合を報告するものの、返答が遅い上に何の対策もしないという体たらくを目の当たりにした。
次の記事で述べたAmazonの業者に対してよりも、はてなブログ運営に対する怒りの方が強かった。
- ちょっと待った~!
たしかに
- …で、何かな、熱心な読者の諸君よ。
- はてなブログを卒業したことは4月から気づいていました。
- さすがは伊達に熱心な読者を名乗っていないですね。
- 決定的な理由は何だったんですか。
ちょっと待って下さい
- よっぽどの理由があったんじゃないですか。
- 原因を他のはてなブログ利用者にも教えてあげる方が公益性が高いんじゃないですか。
せやかて工藤
- わいは無駄に敵を作りたくないんや。
人の弱点を見つける天才よりも、人を褒める天才がいい
せやかて工藤
- 被害者が増えてもいいんですか。
- 被害の拡大を未然に防ぐことも重要なんじゃないんですか。
- はぴらきさんは…
だってアタシのヒーロー。
勇気を出して だいじょうぶ、きっとうまくいく
理由:はてなブログ運営に愛想が尽きた
記事作成ページやカテゴリー分けなどのブログサービス部分を自分で運営管理するよりも、既存のブログサービスの方が手間が少ないと思い、数あるブログサービスからはてなブログを選んで利用していた。
しかし、ブログサービス部分に複数の不具合や不十分な点が散見され、しかも運営スタッフがそれを修正しないとなると、それに対する応急処置を自分で講じる必要がある。実際に筆者がした対策のほんの一例を挙げると次のとおりだ。
筆者が開発した後でその劣化版を公式がリリースしたものもあるが…。
劣化版であっても公式で対策すればまだましな方で、筆者の問い合わせに対して返答に1カ月ほどかけたわりに、その返答内容が「そのとおりです。」旨だけで、何の対処もしないという利用者を舐め腐った態度には驚愕した。
暖簾に腕押しになるような運営スタッフとのやり取りは時間の無駄だと察した。
移行:独自ドメインを取得
はてなブログにある850記事すべての引越し先を作る必要性に迫られたため、仕方なく独自ドメインを取得した。
レンタルサーバーで利用できる無料のサブドメインも候補にあったが、将来そのレンタルサーバーから絶対に移行しないとは言い切れないので、その際に移行がもっとも楽になるように独自ドメインにしたのもある。
もっとも希望するドメインがたまたま空いていてよかったよ。
ついでにTwitterのIDを独自ドメインに似たものに変更した。
修正:リンク先などを一括変換
はてなブログでは記事をすべてバックアップできる機能があるが、これも機能が不完全できちんとバックアップされなかった。仕方がないので、手動ですべての記事をバックアップした。
すべての記事がローカルにある状態になったので、各記事内にある同じ文言で置き換えておくほうがいいものを一括変換した。たとえば、画像URLはhttpで始まっていたが、このサイトはSSL対応済みなのでhttpsに変換した。
2018年3月と4月は細々とした修正を手動でも行っていた。記事自体の更新ではなく、リンク切れの修正であったりAmazonリンクの修正であったりと裏方ばかりだった。
- 画像内のURLがまだですね。
- 850記事内にある画像なんですが、その中にはてなブログURLがありますよね。
- それを修正しまくる地獄の作業がまだ残っていますね。
- 画像の一例を挙げると下図のとおりですね。
マジだぜ!
- じゃあ聞くけど、「卒業写真」を歌っている人は誰ですか。
- 松任谷由実さんですね。
- その歌を発表したときの名前は何でしたか。
- 荒井由実さんですね。
- つまりそういうことですね。
- 過去の時点でははてなブログURLが正しかったんだから、修正しなくても必ずしも不適切とは言えないですよね。
- はてなブログの卒業写真代わりにそのままにしておきますよ。
忌避:WordPressを使わない
レンタルブログから引越すとなると、引越し先で何らかのCMSを利用するのがもっとも手っ取り早い。
2018年の段階では、CMSといえばWordPressというくらいにWordPressが普及している。WordPressを利用している人でもCMSという単語を知らない人もいるくらい、WordPressがCMSのデファクト・スタンダードになっているね。
WordPressをサーバーにインストールしてしまえば、レンタルブログのように手軽に記事を作成できる。かゆいところに手が届かないものの、ディテールにそれほどこだわりのない人には最適だ。プログラミングがほとんど分からなくても使えてしまうことが、WordPressが普及している最大の理由だろう。
対して、筆者はほんの少しではあるがプログラミングができる。また、WordPressに対してそれほどいい印象がない。自業自得ではあるが、WordPress乗っ取り対策しなかったらスパムの踏み台にされサーバー凍結されたことがある。
情熱を持ってブログ更新をずっと続けられるのならWordPressを利用してもいいが、ブログ更新が数カ月停滞すると、WordPress自体のアップデートもおろそかになり、脆弱性をつかれて乗っ取られることがある。
WordPressの利用は記事作成の手軽さと引き換えに、永遠にアップデートしなければならない宿命を負うのだ。
所感:今までに使ったCMS
WordPressを使う前、10年以上前の2007年に独自CMSを開発したことがあったが、スパゲティコードであったため、開発した本人ですらしばらく経つとメンテナンスが困難になるという致命的な欠陥があった。
記事作成よりもバックヤードのCMSの方に時間を取られては本末転倒だ。独自CMSの利用は放置してレンタルブログを利用することにした。
はてなブログを利用する前に、livedoor、fc2、tumblrなどを使ったことがある。どれもCMSではあるが、レンタルブログゆえにどのブログサービスも管理者権限が弱いのが残念だった。
そこでWordPressの登場だ。
レンタルブログのように手軽に記事作成できる上に、管理者権限も弱くない。世界中のWordPress利用者が開発したプラグインを利用できるので、拡張性もかなり高い。良いことづくめだね、良い部分だけにスポットライトを当てているので。
しかし、上述の理由により、ブログへの情熱が冷めたとき、WordPress自体のアップデートもしなくなり、ハッカーの絶好のターゲットになるという諸刃の剣だ。
ブログを数カ月放置することがある筆者にはこの一点だけでWordPressという選択肢はない。
開発:独自CMS
次のふたつが揃っていたので独自CMSを開発した。
- 既存のCMSに不満がある。
- 自分でCMSを創れる。
2007年のCMSはPHPで創った。ローカルにサーバー環境を用意して開発したが、その環境を用意して毎回立ち上げるのは嫌なので、ローカルにサーバー環境が不要で開発できるようにした。
具体的には、JavaScriptでHTMLを生成するようにした。その管理画面は下図のとおりだ。
俺の開発がとどまるところを知らない。独自CMSで静的ページを生成する機能は3月に突貫で実装していたが、妥協できる範囲での手動操作がそこそこあった。
現在は、マークダウン記法で記事本文をテキストファイルで作成すれば、美しくマークアップされたHTMLファイルを出力できる。画像はそのUI。
その生成した静的ファイルをFTPソフトでアップロードする。独自CMSはすべてローカルにある。サーバーには生成されたファイルだけが存在する。これによりCMSのアップデートを怠ることによる脆弱性をつかれることはない。WordPress利用時に遭ったハッキングはもう二度とされない。
データベースはJSONファイルにし、それを生成するのに表計算ソフトを使う。サーバーではデータベースに接続しない。WordPressでたまに発生する「データベース接続確立エラー」にはならない。
既存CMSでは大衆向けに作成されているため、個別の利用者には不要なファイルやコードが強制的に読み込まれることがある。自分で開発した独自CMSなら、自分のニーズをピンポイントで満たせる。
はぴちゃんらしいかわいいフッターがでけたがな。
画像もCSSスプライトもSVGもアイコンフォントも不使用やがな。3G回線にやさしいがな。
某ブログサービスでは多数のゴミファイルとゴミコードを強制されてたが、独自CMSならHTTPリクエスト数とコード量を極力減らせるがな。
正にミニマリストやがな。
ただし、既存CMSのように記事のカテゴリー分けをクリックで迅速にできるわけではない。データベースは自分で手動で更新する必要がある。改善の余地はあるが出来栄えには満足している。
配信:RSSフィードとスマホアプリ
今後、ブログの更新情報は次の4種類で確認できる。
スマホアプリに関して少し説明する(Android6.0のChrome66で)。
スマホのChromeで当ブログを表示し、右上のメニューをタッチし設定を表示する。その中から「ホーム画面に追加」をタッチする。
「追加」をタッチする。
これでスマホのホーム画面に、当ブログにすぐにアクセスできるアイコンが表示される。
将来的には、記事を更新するとプッシュ通知されるようにするつもりだ。
ちなみに、筆者はTwitterよりも、自分で開発した次の短文投稿サイトをわりと使っている(Operaでは多分表示されない)。
依頼:リンクを修正してほしい
ブロガーの方々で旧ブログ(はてなブログ)のURLにリンクをしている場合、独自ドメインへリンクを修正してもらえるとありがたいです。
はてなブログの記事ページにアクセスすると、独自ドメインの該当するページに自動でリダイレクトされる。そのURLに変更してほしいです。
まとめ
ストレスの溜まる環境で苦しみながらブログを更新するよりも、自分の能力を活用して自由度の高い環境でブログを更新するほうがいい。もしも、あなたもクソなブログサービスを利用して辟易しているのなら、一念発起して移行しよう。