日本には、国民はもちろん、首相や官僚でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が存在し、社会全体の構造を歪めている。
そうした「ウラの掟」のほとんどは、アメリカ政府そのものと日本とのあいだではなく、じつは米軍と日本のエリート官僚とのあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としている。
『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』では、最高裁・検察・外務省の「裏マニュアル」を参照しながら、日米合同委員会の実態に迫り、日本の権力構造を徹底解明する。
*本記事は矢部 宏治『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』(講談社現代新書)から抜粋・再編集したものです。
はじめに
それほどしょっちゅうではないのですが、私がテレビやラジオに出演して話をすると、すぐにネット上で、
「また陰謀論か」
「妄想もいいかげんにしろ」
「どうしてそんな偏った物の見方しかできないんだ」
などと批判されることが、よくあります。
あまりいい気持ちはしませんが、だからといって腹は立ちません。
自分が調べて本に書いている内容について、いちばん「本当か?」と驚いているのは、じつは私自身だからです。
「これが自分の妄想なら、どんなに幸せだろう」
いつもそう思っているのです。