ポーズをとるサンコンさん(写真/五十嵐美弥)
「僕の兄弟は文部大臣や農林水産大臣をやってたから、サンコン家は力がある。これからは、貧富の差を無くす活動やSDGsを意識した活動をしていきたい。日本とギニアの間で貿易をする会社もやろうと思ってるの。ギニアは資源が豊富で、アルミニウムの原料のボーキサイトの産出量は世界トップレベルだし、鉄鉱石やレアメタルもたくさんあるから、日本とギニアの貿易は日本のためにもいいでしょ? これまではほとんど日本で暮らしていたけど、これからはギニアにいる時間を増やして、日本とギニアで過ごす時間を半分半分にしたい。73歳になってギニアが恋しくなってきた、という気持ちもあるね」
いやいや、73歳と思えないほど元気ハツラツだ。
「実はこの4月に千葉真一さんが作ったJAC(JAPAN ACTION CLUB)の顧問になったんです。千葉のアニキとは、僕がデビューして間もない頃に知り合ってからの仲で、それからずっと親しくしてたから、去年、コロナでアニキが亡くなったときはものすごくショックだったよ」
生前の千葉さんは、アフリカ54か国を舞台にした、3人の女忍者の映画を企画、サンコンさんも出演予定だったという。資金の問題で実現はしなかったのだが、それにしても、千葉さんとサンコンさんが親しい仲だったとはビックリだ。
「千葉さんはサムライね! アニキほどアフリカのことを考えてくれた俳優はいなかった! 長男のマッケン(新田真剣佑)もよく知ってるけど、彼もいつもアフリカの子どもたちのことを気にかけてくれる。実は去年も、ギニアに文房具とかウォーターボトルとか、Tシャツを200枚くらい送ってくれたんですよ。マッケンはそういう話を外ではあんまり言いたがらないけど、子供たちはすごく喜んでたよ!」
日本とギニアのために、まだまだがんばってほしい。
◆取材・文/中野裕子(ジャーナリスト)