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やくみつる×ダンカン×カネシゲタカシ“プロ野球&MLB”2023後半戦「スキャンダル大反省会」(1)投手転向の根尾は米を食える

 セ・パ優勝チームが順当に勝ち上がっての関西ダービーも決着、今季のプロ野球はいよいよ閉幕に。だが、来季の戦いが始まる前に、きちんと反省をしておこう。野球の論客、お三方から厳しく"𠮟𠮟咤激励"してもらった。

─まず下半期の話題は、中日「令和の米騒動」から。

やく 米騒動は珍奇なスキャンダルですけども、中日の低迷ぶりとも相まってぐちゃぐちゃになっているので、愉快な事件でしたね。通算2480安打という実績からすると、立浪は中日史上屈指の選手なんでしょうけど。

ダンカン ナンバーワンじゃないですか。高卒ルーキーで即レギュラー。しかもプロ野球でいちばん難しいと言われるショートでね。

─比較対象になる中日の〝生え抜き二遊間〟は高木守道(2274本)や荒木雅博(2045本)がいますが、立浪監督は抜きん出ています。

やく なのに漂う小者感。

一同爆笑

やく 星野さんよりも選手としての実績(146勝121敗34セーブ)は上なんですけども。童顔ということと、神経質なことを言い出すと当たり散らしたりする。その小ささがたまらないですね。

カネシゲ 最初、米騒動と聞いた時に「またどこかの飛ばし記事じゃないの?」と思ったんですよ。実際にやってると聞いて驚きました。それもけっこう長い。

─主力打者の細川成也が夏場に不調となり、「試合前の食べすぎ」を問題視して選手全員をお米禁止に。納得いかないと守護神・マルティネスが異議を唱えたら、投手陣は解禁されるというトホホな経緯でした。

ダンカン 真面目なことを言うと、本当に米を出さなかったのはマズいよね。かつて西武の広岡監督は肉食禁止にしてた。だけど、あれはわざと禁止にしたの。「肉類は少なくしなさい」と言っても選手たちは食べてしまう。でも肉は体に悪いと言って「禁止」にすると、食べすぎたりしないはずだと広岡さんは考えたわけ。

やく こんにゃくを米粒状にした「マンナンヒカリ」って商品がありますけど、そのCMを立浪がやればいいんじゃないですか(笑)。

カネシゲ しばらく騒動があった後、ファンが中日の2軍戦で米を差し入れようとしたら、大野雄大投手が「ファームは米食べれるんで!!」と発言したとかしないとか。米騒動ってまだ続いてるんだと再確認。騒動から1カ月くらい経って。意外と頑固なんですよ、立浪監督。

やく ビッグモーターの社長の豪邸にあまりに緑が生い茂っていたことで「自分の家には除草剤を撒かないのか?」とネット民が指摘してたじゃないですか。それと同じで、立浪がどこかでおにぎりをほおばってる写真を撮られないかと(笑)。現役時代から脇が甘いですから。そういう絵が欲しい。

ダンカン ピンチはチャンスなんですよ。中日新聞なんて大して売れてないんだから、こういう米騒動のような中日のスキャンダルをあえて載せたらいいのに。一瞬で球団代表に否定されたけど、清原のヘッドコーチもいいじゃない。投手コーチは江川、打撃コーチは愛甲、外国人担当はガルベス。元ロッテ・清田育宏の現役復帰とかね。

やく せっかく中日新聞社が変わるのならば、(傘下の東京新聞の)望月衣塑子記者が球団に鋭い質問をすれば盛り上がるんじゃないかと。

カネシゲ 根尾も米食えるから投手に転向してよかったと思ってるでしょうね。

ダンカン 使い方がよくわからない。来年バッターになってるんじゃないの?

カネシゲ 僕、立浪さんが監督就任される前に片岡篤史さん、野村弘樹さんとのトークショーを見たんですよ。当時から立浪さんは根尾の守備を評価していなかった。「あれではショートは厳しい」とかなり低く見積もってましたね。

やく そんな消極的な理由で?

ダンカン レベル高いところで見ちゃってる。守備が下手で入団しても、のちに守備の名手と呼ばれた例なんていくらだってあるよ。

─米は食えても浮かばれない投手陣。柳裕也は防御率2.44で4勝11敗。よそのチームなら15勝の声も。

やく 8月13日、広島戦のノーヒットノーラン未遂。お立ち台に呼ばれた柳はしばらく「達成したテイ」で話してたからインタビュアーが「あれ? この人、勝ち星ついてないけど勘違いしてないかな」としばらく扱いに困ってキョトンとしてましたから。それを見かねた柳が「ふざけるのはここまでにして‥‥」とみずから〝自虐ネタ〟だったということを言い出すという展開。余裕を感じさせましたよ。

カネシゲ 中日にいい話題はなかったですか?

─明るい話題は現役ドラフトで獲得した細川が2割5分3厘、24本、78打点という大活躍。

やく 横浜にとっては全然明るい話題じゃない(笑)。

カネシゲ でも、うれしかったですよ。

やく 活躍してくれないよりはいいけど、環境変わったらあんなに打つものなのか。逃がした魚は大きいですねぇ。きっちり横浜戦でも打ってたからなぁ。

やくみつる:81年に「がんばれエガワ君」(芳文社)での漫画家デビュー以来、40年以上にわたる野球風刺漫画の重鎮。「新語・流行語大賞」の選考委員も務める。ベイスターズファン。

ダンカン:言わずと知れた「たけし軍団」メンバーで、所属事務所「TAP」の専務も務める。小学校入学以来の阪神ファン。

カネシゲタカシ:よしもと芸人として活動後、漫画家デビュー。「野球大喜利 ザ・ベスト〜こんなプロ野球はイヤだ〜」(小社刊)他、著書多数。ベイスターズファン。

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