トランス差別に反対するということは、差別的言動をしている人の家族やペットの情報に(たとえ本人の投稿からたどれるものだとしても)公開SNSで言及してその家族に不安感を与えるということではないでしょう。そのご家族自身のトランス差別についての考えがどうであるか以外で、そのご家族が非難される理由などないはずです。
もしかしたらそのご家族自身は、自分の親のトランス差別的言動に悩んでいるかもしれず、家庭内ではそういう話をしているのかもしれませんし、それでも考えを変えさせるのは容易ではなさそうだということも想像がつくことです(あるいはそうではないかもしれませんが、わからない以上少なくともそのご家族を直接非難対象とするのは控えるべきでしょう。まして、もしかしたら未成年かもしれないお子さんですね)。
「差別を傍観してはならない」という考えそのものには私も同感で、重要なことだと思います。しかし、家族の差別的言動について、他の家族が自分の考えを公開SNSで明らかにしないとしてもそれがただちに傍観であって非難されるべきという話でもないと思います(リアルで苦労しながら話してるかもしれないですね)。自分の親が公開SNSで、路上デモで、トランス差別的言動を繰り返している(そして、当然ではあるにしても、強い批判を受けている、それでも止まらない)というのは、一般的にはとても衝撃的で辛く、どう対応すればいいか悩ましい問題だと思います。お子さんと名乗っている方の投稿を見て胸が痛みました。ここまでSNS上でトランス差別がひどいと、確かにSNS上でこそそれに反対し批判する動きを可視化しなければ意味がないのもその通りではあり、多くの人が声をあげる必要性があります。私も微力ながらしたいと思っています。でも、差別的言動をしている人の家族に対して、その人自身の意見がわからないのに、プライバシーに言及される不安感・苦痛を与えるというのは、「差別をなくそうとすること」から遠ざかっていると思いました。
#トランス差別に反対します
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