今回は、昨今の物価高はウイスキーにも影響があるかを考察していきます。

輸入ウイスキーはダイレクトに影響

まず輸入ウイスキーについてですが、言うまでもなくドルベースで取引をしている場合であれば円安と原油高の影響をもろに受け、一部の銘柄では1割以上もの値上げをしているケースもあります。

ウイスキー自体も、船や航空機を使って輸入をしている以上、燃料が石油ベースですので、原油価格に比例して重油ならびにジェット燃料の価格も影響をしてしまいます。

詳細については下記のブログ記事で詳しく書かれています。


今後円安がさらに進み、昨今のイスラエル内での内戦が飛び火して中東にまで及ぶことになれば、原油の輸入量が大幅に減る恐れも高く、かつてのオイルショックに近いほどの値上げもあり得るかもしれません。

現状では1000円ほどで買える人気の銘柄も、今後は値上げの対象になるでしょうから、お手軽に変える状況が終わってしまってもおかしくはありません。

国産はさらに影響が

国産のウイスキーにおいてもやはり影響が出ます。

いわゆる「ジャパニーズウイスキー」という国内のメーカーが中心となった団体の規定に則していないウイスキーでは、海外から原酒を輸入してブレンド、熟成を行うため、輸入ウイスキー同様の影響をもろに受けます。

一方でジャパニーズウイスキー規定のウイスキーにおいても、原料となる大麦麦芽はスコットランドからの輸入に頼っている部分が多く、即座とは言わないまでも、今後はジワジワと値上げ要員として残ることになるでしょう。

それ以外にも大企業を中心に賃金の上昇という人件費の値上げがこれから進んでいくため、それらを商品に添加していくことでの値上げも続くことになるでしょう。

すでにサントリーは7月に一部の銘柄の値上げを発表しており、ものによっては2割もの上昇をしています。
ハイボール用として使われることの多い角瓶は、この値上げで税込み2000円の大台を突破しました。

平成に入ってから国産ウイスキーの価格が下がっていきましたが、現在での該当銘柄の価格は平成初期並に戻っている状況です。

他のメーカーでも影響が皆無とは言い切れないので、同じような大幅な値上げ、あるいは容量の削減を行う可能性は十分あるでしょう。

もちろん、インフレ傾向が続くことになれば、ウイスキー自体の価格が年々上がってきてもおかしくはありません。

結論 ほしいウイスキーは買いだめが吉か?

こういった状況を考えると、値上げを受けずに欲しいウイスキーが飲みたいとなると、今のうちに買いだめしておくことが有利になるかもしれません。

幸いにして、ウイスキーは蒸留酒故にボトルの内部で発酵が進んだり雑菌の混入で劣化、腐敗してしまうことがないため、冷涼で直射日光の当たらない場所に保管すれば数年以上の保存が利きます。

また一部銘柄では数Lのベットボトルで販売しているものがあるので、尚更先んじて購入するにはメリットがあるでしょう。

財布のひもが固い人ほど、買いだめを検討してもいいでしょう。