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NHKスペシャル シリーズ“宗教2世”「神の子はつぶやく」放送決定

【NHKスぺシャル シリーズ“宗教2世” 概要】

親が信じる宗教の信仰を強いられ、信仰の名の下に「人生の選択の自由を奪われ」「人権を侵された」と訴える〝宗教2世〟たち。旧統一教会をめぐって国が解散命令請求へと動く中、長年社会から見過ごされてきた問題が浮き彫りになる一方、複雑な胸中を吐露する人もいる。
みずからを〝宗教2世〟と呼び、様々な形で声を上げ始めた人たちを、長期取材によるドキュメンタリーと、当事者の実体験に基づくドラマ、2回シリーズで描く。
 


【放送予定】

■ドキュメント “宗教2世”を生きる
2023年10月29日(日) 総合 よる9時~9時49分

■神の子はつぶやく
2023年11月3日(祝・金) 総合 よる10時~11時30分




【ドラマ「神の子はつぶやく」概要】

「神様を信じていなくても、お母さんに愛して欲しかった。」

ある宗教を信じる家庭に育った、姉と妹。
幼少期から“神の子”として育てられてきた彼女たちは、熱心な信者である母親に、学校でのつながりや部活、カラオケ等の楽しみを禁じられる。日曜は、何よりも優先して集会に参加し、神に祈る。そんな彼女たちの心は、成長と共に窮屈に縛られていく。たこ焼き屋を営み、慎ましくも幸せになりたいと願ったはずの家族。妻と娘たちとの絆を信じた父が病で命の危機を迎えた時、それぞれの“信じる”気持ちが壊れ始める…。
姉妹は生き方を分かち、それぞれの道で悩む。そして問う。「お母さんはどうして神様を信じたの?」。
当事者たちへの取材から見えてきた“宗教2世”の知られざる葛藤。善と悪を分ける“神の教え”と“親への愛”の狭間で激しく揺れる心に光を当て、姉妹の“個”の視点を通じ、深く掘り下げて描く。




■主な登場人物


 

河合優実/木下遥 役(主人公)

幼い頃に母がある宗教によって救われたことを覚えている。長年、母の信じる神様を信じて生きてきたが、ある撃的な出来事で“信じる気持ち”に亀裂が走る。そしてついに、家を飛び出す。




田中麗奈/木下愛子 役

失敗だらけの人生だったが、信二と出会い、2人の娘を得る幸せをつかむ。だが次第に、貧困と子育ての中で“誰にも話せない”孤独を抱えるように。そして、ある宗教を熱心に信じ始めていく。




根本真陽/木下祈 役

遥の妹で、生まれた時から“神の子”として育つ。姉が家を出た後も残された母を守る決意をするが、心には決して言えない秘密を抱えている。




 

森山未來/木下信二 役

愛子と2人の娘の信じる宗教を一人だけ信じていない。休みなく働く生活の中で愛子とすれ違ってきてしまったが、家族を心から愛し、「自分の信じる道を歩んで欲しい」と子どもたちに願う。




 

杉田雷麟/小宮義也 役

遥の幼馴染。同じ教団の中で育ち、高校の同級生でもある。




 

岩男海史/教師・稲岡 役

遥と義也が通う高校の担任教師。宗教を信じる家庭との向き合い方に戸惑う。




 

吹越満/宮本 役

家を飛び出して行き場を失った遥が出会う、謎の男。




 

萩原聖人/小宮誠 役

愛子が信じる宗教教団の説教師。孤独だった愛子に、神様の教えを説く。




 

渋川清彦/神岡尊 役

傷ついた遥を救う男。神様に背き、母と妹を置き去りにした遥の罪の意識を受け止める。




 

酒井若菜/小宮直子 役

愛子の幼馴染。直子と久しぶりに再会した事を機に、愛子が宗教に熱心になっていく。




■演出 柴田岳志のコメント

誰にでも起きうる物語
このドラマは、“宗教2世”とその家族に話を聞くことから作っていきました。
“信仰”という親の価値観を強いられ、 幼い頃から社会との関わりを制限されて育った子どもたちが抱える深い葛藤。 一方、 親はなぜ宗教を信じるに至ったのか。 そこから見えてきたのは、 今の社会で生きづらさを抱えながらも相談相手もおらず悩む女性たちの姿。 そして宗教がその“受け皿”として機能しているという側面でもありました。
これは、特殊な人達の話ではなく、誰にでも起きうるかもしれない、そんな物語です。




■ドラマのあらすじ

木下家の1日は、遥(河合優実)、妹の祈(根本真陽)そして母・愛子(田中麗奈)による食事の感謝の“祈り”から始まる。教団の教えに反するからと、高校生らしい友との遊びや部活を一切禁じられてきた遥。ある日、同じ教団の信者で同級生の義也とカラオケに繰り出すが、愛子の怒りを買い、やがて学校へ通うことを禁じられてしまう。かつて失敗が多く苦労してきた愛子は、誘惑の多い世界で娘に同じ苦しみを絶対に経験させたくなかった。
家族の中でただ一人信者ではない父・信二(森山未來)は、土日を返上して働いても貧しさから抜け出せず、家族に申し訳ないと感じていた。休みを得られたとある週末、家族みんなで水族館に行く提案をする。やっとかなった、家族のひと時。信二は、愛しい娘たちが「自分が信じる道を生きる」ことを願った。だがそれは、父の最期の愛情となってしまう。遥は父の急死を目の当たりにし、家族よりも神を優先させた母へ怒りをぶつけ、家を飛び出してしまう。一方祈は、孤独になってしまった母を守るため、より強い神への誓いを立てる。
遥が初めて接する、ネオンに包まれた“外”の世界。何をすれば良いか、どこに行けば良いか…混乱する。そして、通りすがりの男に声をかけられる。その男のつながりでキャバクラにて働く道を得た遥は、思いがけず、自分の心に押し込めていたものを噴出させる。それは、神から離れ母と妹を置き去りにしてきた罪の意識であり、遥を強く縛り続けていた。
数年が経ち、祈は変貌を遂げた姉の姿を目撃する。「家から抜け出しても神様が心から居なくならない」と葛藤する遥のつぶやきを聞き、祈は遥の手を包む。姉がようやく吐露できた苦しみに自らの思いを重ね合わせるように。
そして二人は、母のもとへと向かう。子どもたちをお腹に宿した時、その幸せを願ったはずの愛子は、遥と祈を受け入れることができるのか…。





NHKスペシャル シリーズ“宗教2世”「神の子はつぶやく」 

【放送予定】
2023年11月3日(祝・金)よる10時~11時30分 総合テレビ
【脚本】
川恵実 野田慈伸 柴田岳志
【音楽】
清水靖晃

【出演】
河合優実 田中麗奈 根本真陽
杉田雷麟 岩男海男 工藤遥 和田光沙 尾上寛之 斎藤加奈子 吹越満
萩原聖人 渋川清彦 酒井若菜 森山未來
【制作統括】
田中健二(NHKエンタープライズ) 梅内庸平(NHK)
【プロデューサー】
家冨未央(NHKエンタープライズ) 大越大士

【演出部】
鳥飼久仁 小松真一/玉木雄介 木口志帆 髙橋恵勇
【制作部】
中川聡子 青木笑子 飛鷹理紗
【制作応援】
和田康史 早川晋 古川誠 鈴木喜代志 栖原正欣 浅野勲
【記録】
森由布子
【編集】
岡崎正亮
【撮影】
山本周平 田島茂/ 佐藤光 山岸元 佐藤朱音 伊佐映美
【特機】
佐川敬一 岩﨑絢音
【照明】
鳥内宏二/ 橘高潤 尚貴弘 阿部征直 横田碧海 鈴木諒哉
【録音】
小黒健太郎/西山光繁 鈴木香織里 小寺百花
【美術】
遠藤真樹子 寒河江陽子/石橋麻穂
【装飾】
遠藤善人/鈴木聖菜 龍田哲児
【小道具/持ち道具】
加賀谷悠衣
【衣裳】
宮本まさ江/ 津田大 佐々木愛奈
【メイク】
百瀬広美/濁川奈津美
【劇中スチール】
大田浩樹
【音響効果】
高石真美子 島津楽貴
【音楽録音】
髙橋清孝
【MAミキサー】
天野透
【オンライン編集】
関口寛子 石田賢一 田畑英之
【インティマシーコーディネーター】
浅田智穂
【NEP・AP】
木口志帆 【デスク補】 平松千佳
【キービジュアル・ロゴデザイン】
中島賢二

【演出】
柴田岳志

【制作】
NHKエンタープライズ
【制作・著作】
NHK