彼らは星骸漁り。星骸鉱を探し求め、便利屋稼業を営むアストラベンジャー。
星骸鉱アストライト。それは現代文明を支えるエネルギー資源であり、富の具現化である。それらを探し求め、便利屋稼業をして生計を立てる者たちを人々は星骸漁り(アストラベンジャー)と呼んだ。
ライネル・グレンデルは複雑な家庭環境で育ち、その日は養父が持ち込んだトラブルで派手な喧嘩になってしまう。手を上げたライネルに対し父は勘当を言い渡し、ライネルも売り言葉に買い言葉でそれに応じる。そして、アストラベンジャー事務所を経営している知り合いの元に預けられることになった。
新米星骸漁りとなったライネルは事務所で地道に働きながら、完全に自立して生きることを目的に稼ぎを得ていく。そんな彼の元に、ある日昔の知り合いが訪ねてくる。昔は近所でイタズラばかりしていた悪ガキで、今は現役刑事の獣人種(セリオン)――狐人族の女性・ラヴィだった。彼女は『便利屋』の側面も持つ星骸漁りであるこの事務所に、そして旧知の中でもあるライネルに行方不明になった貴族令嬢の捜索を依頼する。警察内部できな臭い動きがあるらしく、特にデオン警部補なる人物には先を越されたくないという。
ライネルはラヴィ渾身の依頼をかつての友情と高報酬で受け、行方不明の貴族令嬢が最後に目撃された街へ向かう。そこで待ち受けていたのは、エルトゥーラ王国を揺るがす陰謀、その氷山の一角だった――。