第2話 もっと中高理数教育に資する作品を書け

 こんな事を言わねばならないほどタコ壺化してるのです。

 例えばですよ? 古代ギリシャには大魔術師教団がおりました。世界は数で出来ている。数さえわかれば神が作り給うた世界に到達できると。この秘密主義魔術教団はひょろがりの魔術師集団ではなくレスリング必須と心・技・体全てに優れていなければなりませんでした。ゆえに筋肉モリモリの魔術師たちだったのです。彼らはペルシャ帝国まで行きマギと呼ばれる神官に教えを乞うことまでしました。マギとは後の魔術師の語源になった者たちです。数は美しい……はずだった。が、彼らはこんなものを発見してしまったのです。1:1:ルート2。

 つまり1.414 213 562 ....という無理数なるものを発見したのです。美しくない割り切れない不完全な数。これを無理数と言います。世界は美しい数で構成されているんじゃなかったのか??? よって、「こいつは嘘つきだ!! 殺せ!」となったのです。この魔術師教団のリーダーがかの有名なピタゴラスでした。こういった逸話をなんでSFにねじ込ませないのでしょうか。これは異世界転生を書いてる人もそうなんですけど。もちろんSFラノベですから「楽しく」エンタメ性のあるものでないと駄目ですよ。


 例えばですよ? 「パラボラアンテナを作りました。2次関数で完璧です! 〇〇星と通信できます」とか。こんな一言でもいいんですよ。


 ちなみに児童文学なんて「それ、迷信ですから~」という感じで科学で論破する作品が人気です。なんで児童文学にそれが出来て、ラノベになったら出来ないんですかね。


 もちろん日本の科学教育にも問題があるんです。そう、この国は科学史や数学史を教えないのです。つまりむりやり答えを解かせようとするけどその教えられる公式はどうやって生まれて、どこで活かせるものなのかを全く教えないのです。数学者の生涯も含めて。ニュートンは魔術師でしたとか学校では教わらないでしょ。だからダメなんだよね。


 しかしエンタメ性の意味すらも間違えてますからね、SFラノベの世界は。そう、萌えに走ってさらに自爆の道を歩んだのです。

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蘇れ!SFラノベ!! らんた @lantan2024

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