タエ通リバイバルミニ vol.1【先攻のゲームと後攻のゲーム】

有料にするほどの文章量でもないけど有益な情報を垂れ流すシリーズ
第一弾は先攻と後攻のゲームの作り方の違いについて。

■「先攻のゲーム」

日本国民全員が知るように、ヴァンガードというゲームは先攻が有利です。
それは何故か、ライドというシステムがあるから。
順当にライドを進めると、到達点であるグレード3(4)に先に到達するのが先攻だから先攻は有利。シンプルな話です。

つまり、グレード3(4)や、それを条件とする強力なスキルを先に使えるから有利。となります。

これを言葉にすると、先攻のゲームとは「強力なカードテキストを先に有効にするゲーム」ということになります。
強力な能力を先に、より多い回数使うことが先攻側の利点なので、先攻は無理をする必要がありません。

無理をする必要がないというより、先攻側が無理に動きの強度を高めてしまうと先攻の利点が失われる場合があります。
例えば2ターン目、その時点で持っているコストを使って少し強い動きをしたとしましょう。すると後攻側がリアガードにアタックしてターン終了を選択したとします。
すると、先攻である自分は本来強力なはずの3ターン目に強い動きができなかった。という状況が発生する可能性もあります。

果たしてその2ターン目の「少し強い動き」
は3ターン目に本来やりたかった動きを犠牲にしてまで狙うものだったでしょうか。
同じカード、同じコストを使用した動きは1ターン使用を遅らせてもできます。
3ターン目に本来の目的である動きと合わせて動いた方がトータルで相手に押し付けることができる要求値は多くなります。

分かりやすい例が【ユースベルク】で先攻2ターン目に横にカードを出したら殴られて1点で止められ、ライドラインの能力か《翠嵐》、《閃煌》の能力いずれかしか使えなくなるというようなシーン。
この場面は2ターン目に横に展開したカードで取れるしょうもない要求よりも、3ターン目に2点もらってフルムーブできることのほうが重要になります。

また、先攻側が無理をしないメリットは別の観点からも生じます。
後攻は後攻1ターン目から殴れるため、先攻側は無理に後攻側のアタック回数を上回ってヴァンガードに攻撃しない限り常にヒールが発動する状態です。
また、先にツインドライブ、トリプルドライブができるのも先攻です。

捲る回数が増えれば当然ヒールトリガーの発動機会も増えます。
この時、ヒールが発動するダメージ比でなければ損をしてしまいます。
先攻は3ターン目まではトリガーを強く使う意味でも、無理して相手の攻撃に合わせて動く必要はありません。

・先にグレード3に乗れる利点を活かす
・ヒールが誘発しやすい利点を活かす
・無理をせずターン数を稼ぎ、なるべく多くの回数グレード3の強力なスキルを押し付ける

ことを意識するのが「先攻のゲーム」です。
先攻は「押し付けるゲーム」。無理に細かい要求をしたりするよりも、落ち着いた立ち回りでカードの能力を順当に通していくことが求められるゲームになります。


■「後攻のゲーム」

後攻がゲームで意識することは

・先攻が利点を出し切る前に勝つ
または
・先攻後攻を入れ替えるターニングポイントを作る

です。
まず、先攻になく後攻にはあるものはなんでしょう。
1ターン目にアタックする権利および、ライドラインのグレード0の能力によるドローです。

ここから、後攻が目指す方向性は2つに分かれます。

①先に殴れることを生かし、相手よりもワンテンポ早いタイミングで自身のキルターンを創出する。

→よく言われている先攻は5ターン目、後攻は4ターン目がキルターンみたいな話。
単純に先攻が3回グレード3の能力を行使すると勝たないのでそれまでに勝つしかないという話ですが、そのための手段として後攻は1ターン目からのアタックが与えられています。
しかし当然これだけでは先攻の利点を上回ることは難しいでしょう。
そのため、この利点を活かして殴りきろうとする場合、後攻側は相手よりも序盤に多くアタックする意識を持つ必要があるのです。

先攻側と異なり、後攻側はリアガードに攻撃がきてコストをもらえず、グレード3の動きが阻害される心配はほぼありません。
グレード3の強力なスキルで先に攻められる先攻がゲームスピードを落としてこちらのコストを絞りにくる理由がほとんどないからです。
なので、殴りきる場合相手より多く殴っておき、3ターン、4ターン目の動きで勝ちきるイメージで立ち回りましょう。

②相手のコストを絞り、ゲームスピードを遅らせることで先攻後攻の入れ替えを狙う

→いわゆる「点止め」などがこれです。
直線的に攻めても先攻をそのまま倒しきるのが難しい場合や、相手が動くためにコストを要する場合に選択肢になります。
後攻はライドラインのグレード0および、後攻1ターン目のドライブチェックで先攻よりもカードを2枚多く保持することができます。

なので、ここで得た2枚のアドバンテージを活かして攻撃せずエンドしカウンターを与えないであったり、展開してきたリアガードに攻撃をしてダメージを与えないといった方法で相手の減速を誘発しましょう。

すると相手に弱いターンが生まれるため、そこを後攻側が持つ2枚のアドバンテージで綺麗に処理し、返すターンでグレード3の強力な動きを先にぶつけることで先攻と後攻の立場を入れ替えることができます。

実際はペルソナライドだったり、グレード4へのライドだったりと先攻側の4ターン目以降にさらに強力なムーブが存在する場合はそれだけでは綺麗に入れ替わることはありませんが、【ユースベルク】などのような3ターン目と4ターン目でできる動きが大きく変わらないような相手には特に有効です。

後攻は「追うゲーム」。カードの能力よりも相手より多く殴るであったり、ルール上得する動きを用いて原始的に優位を生み出す必要があるゲームになります。


■まとめ

先攻の利点と後攻の利点、それぞれが目指すべき動きはなんとなく分かったでしょうか。
最終的に先攻有利、後攻有利というのはカードゲームである以上どうしても生まれてしまいますが、それぞれの利点の理解度に差があれば不利側も十分にゲームの巻き返しを狙うことができます。

カードゲームは引き出し勝負です。ここに書いてある内容が少しでも多くの方に役立てばと思います。

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